六十四話 異界⑭
脚を縺れさせながら苦しげに喘ぎながら進む召喚人達の前に、次に現れた障害は――――
小さな池の上に、金属パイプ製のはしごを横方向にほぼ水平に設置された雲梯が待ち構えていた
バーは意外と太く、また間隔も広く設定されている。
全身汗と泥まみれの召喚人は鉛自体になった様に重くだるい身体を
引きずる様に、手を伸ばして移動をする
重さを支えきる握力、筋力がない召喚人は小さな池に落下する。
『ウラウラッ ドウシタ!! ソレデモ召喚人カッ!!落チタ間抜ケハ順番チノ
最後二並べ!! 』
『いかりや長介』貌の訓練教官の怒声が響き渡る
底の泥がかき回されて沼と化した池は滑りやすいのか、『ショーン・ペン』
『ドナルド・ サザーランド』 『ニコール・キッドマン』
『キャメロン・ディアス』貌の召喚人は這い上がるのに苦労をしている。
『ニコール・キッドマン』 『キャメロン・ディアス』貌の召喚人が、
泥水が口の中に飛び込んだのか激しく噎せながら、渾身の力を振り絞って
這い出で来る。
服や頭からザ――っと泥水が垂れていた。
『ゴブリンヨリモ、劣ッテイルゾ! 情ケナサスギテ涙ガデデクルラァ!!』
『石丸謙二郎』貌の訓練教官が、落ちた召喚人の耳元近くまで貌を近づけて
怒声を発する
びしょ濡れの服に包まれた身体は、骨の髄まで凍りそうなほどだった。
胃も痛んでくる
『苦シイダロウガ、身体を動カスゾ!! コノママ気を失エバ、『無』二戻ル!!』
『ショーン・ペン』が叱咤しながら、前のめりに倒れていた『ニコール・キッドマン』
貌の召喚人の襟首を引っ張って助け起こす。
『ニコール・キッドマン』貌の血走った眸に一瞬、生気が蘇った
『君ノ眸二乾杯ッテカ?』
喘ぎ、噎せながら『ドナルド・サザーランド』貌の召喚人が言ってくる
『今ニモ『無』二戻リソウナ時二、ヨク言エルナ』
『ショーン・ペン』貌の召喚人が、何処か呆れた様な表情を浮かべながら応えた
雲梯をクリアすると、次は石が詰まったバケツが待ち構えていた。
およそ1600メートルほどだが、そのコースは荒れ地だ。
石が詰まった重さ二十キロのバケツを歯を食いしばりながら担ぎ、息を切らし、
または喘ぎながら荒れ地を走る。
『モウ限界カモシレナイ・・・・』
途中で座り込み、頭を垂れている『ジャック・ニコルソン』貌の召喚人が呟く
『モウ一息ダッ!! 蹲ッテ『無』二戻ルヨリハ良イダロ! サア、行コウ!!』
『トム・ハンクス』貌の召喚人が叫んだ




