五十九話 異界⑨
「私ガ『漆黒の銃士隊』先任訓練教官ノハートマンダ。
話掛ケラレタ以外口ヲ開クナ! 口デクソタレル前ト後ニ『SIR』ト言エ!
分ッタカ? 役立タタズノ蛆虫ドモッ!!」
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官が、動物園のつまらない動物を見る眼で召喚人を見ながら
言う。
『Sir, yes, sir!」
召喚人が一斉にそう叫ぶ
「フザケルナッ! 大声ヲ出セ!! タマヲ落トシタカッ!!」
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官が、怒鳴りつける。
『Sir, yes, sir!!」
召喚人が一際大きな声で、一斉にそう叫ぶ。
有名ハリウッド貌の召喚人なためか、一際迫力があった。
「貴様ラ雌豚ガ俺ノ訓練二生キ残レタラ――――各人ガ兵器トナルッ 「ゴブリン」ヲ狩ル事ニ命ヲ
捧ゲル 狂信者トナルッ ソレマデハ蛆虫ダッ!! 『異界』デ最下等ノ生命体ダっ!!
貴様ラハ人間デモ召喚人デモナイッ!!
両生動物ノ糞ヲカキ集メタ値打チシカナイッ!!――――貴様ラハ厳シイ俺ヲ嫌ウ・・・ダガ、憎メバ
ソレダケ「ゴブリン」ノ事ヲ学ブ!! 俺ハ厳シイガ公平ダっ。
人種差別ハ許サン!! 俺ハ見下サン!! 貴様ラ 全員平等二価値ガ無イ!!
俺ノ仕事ハ、役立タズヲ刈リ取ル事ダ! 愛スル『漆黒の銃士隊』ノ害虫ヲ!!
分カッタカッ!! 蛆虫共っ!!」
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官が、怒鳴る様に告げる。
『Sir, yes, sir!!」
召喚人が、一斉に大声で叫ぶ。
「フザケルナ!! 大声ヲ出セッ!!」
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官が、召喚人を睨みつけながらさらに怒鳴る様に告げる。
『Sir, yes, sir!!』
召喚人が、一斉に大声で叫ぶ。
『いかりや長介』 『西岡徳馬』 『石丸謙二郎』 『かたせ梨乃』 『岩下志麻』
『夏目雅子』の、それぞれの貌をした訓練教官が、『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官の左右に
分かれ、きっかり一歩分だけ後ろに立つ。
「支給サレタスウェットスーツ二着替エ、運動靴に履キ替エロ!!――――ハジメ」
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官が叫ぶ。
召喚人は列を崩して、ロッカーに駆け寄り、青いスウェットスーツに着替えはじめる。
その間に、『西岡徳馬』 『石丸謙二郎』貌の訓練教官はロッカーの列の端へ移動する。
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官は部屋の中央に立ったままだ。
『いかりや長介』 『西岡徳馬』 『石丸謙二郎』 『かたせ梨乃』 『岩下志麻』貌の
訓練教官が、 一斉にカウントダウンをはじめる。
『二十。十九。十八。十七。十六―――」
ゼロになるまでに運動用の服装への着替えがすまなかったらどうなるかは、見当もつかない
ためか、 召喚人は手際よく着替える。
訓練教官達が七を唱えた時に靴紐を結び終え、四を唱えた時に中央通路の定位置へ戻る。
全員が間に合うが、『エド・オロス』 『ヴィンセント・ドノフリオ』 『トム・ハンクス』貌の
召喚人は、定位置に戻るのがカウントダウンが終了する寸前になる。
「貴様ラ大半ハブグブク太ッテイル!! コレカラタップリト走ッテモラウ。最低限、身体ヅクリヲ
始メラレル体力アルカハッキリサセナケレバナラナイ」
『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官は一歩下がり、代わりに、『かたせ梨乃』貌の訓練教官が
進み出る。
『かたせ梨乃』貌の訓練教官がじろりと召喚人を睨む。
「小―――隊! 兵舎ノ前デ二列に、整列!!」
『かたせ梨乃』貌の訓練教官が叫ぶ。
召喚人は、整列したまま走り出し、『R・リー・アーメイ』貌の訓練教官の前を通り過ぎた。
今年の更新は、これまでです。




