四十三話
『主 我々はいつでも 』
何処とからともなく、ロドリゲスに話しかけてくる声が聞こえてくる。
それに気づいたロドリゲスは、聴こえてきた場所を一瞥する
一瞥した先には、いつの間にいたのか人影があった。
そこには、袖口に山形の模様を白く染め抜いた浅葱色羽織を着用した人影が、枝の上に立っていた。
身長190cmの長身で、身体も引き締まり、胸元まで黒髪が流れている
その人影が人ならず存在であることは、骨と同じ色の角が二本、黒髪をかきわけて飛び出ていた
――――よく見れば、幾多の木々には幾多の人影らしき姿が見えた。
複数の人影は、漆黒のフード付きの軽装服を着込んでいる。
「 一匹でも逃しちゃ駄目だよ」
ロドリゲスは、静かに告げた。
『御意』
長身の人物が短く告げ姿を消すと同時に、他の人影も姿を消した。
――――しばらくして、付近でゴブリンの絶叫が響き渡る。
大地を揺らすが如く全力で突き進んでいたゴブリンの集団の地盤が唐突に崩壊し、流砂に捕らわれた。
啼き交わし、転がり、よじれる。
ゴブリンの大集団は、次々と地の底に引きずり込まれていく。
それでも、かろうじて難を逃れる少数のゴブリンも存在した。
難を逃れた少数のゴブリンは、死に物狂いで山道道を走った。
少数のゴブリンの中で、何匹かは何度か振り返りながらも走り続けていた。
最初に気づいたのは、どのゴブリンだっただろうか。
前方に、闇夜よりも濃い漆黒の色で統一した軽装集団が立ち塞がっていた。
全員がフード付きのマントを羽織っており、フードから覗ける所からは、時折素顔が視れた。
全員の肌が褐色で白髪、
そして両耳が長く尖っている。
ゴブリンの集団が、驚き戸惑い、立ち止まると同時に、一陣の風が通り抜けた。
通り抜けると同時に、ゴブリンの集団が次々と全身を痙攣させて地面に倒れる。
その場所に立っているのは、漆黒の色で統一した軽装集団だけであり、ゴブリンの集団が
息絶えるのを 確認すると煙の様に、姿を消した。
難を逃れたゴブリンはこの少数集団だけではなく、山林道付近に幾集団存在していた。
しかし、それらは漆黒の色で統一した軽装集団によって、次々と狩られていた。




