四十話
一時間ほどして、ヘリの爆音が近づいてきた。
ゴンサレスと幾人かの冒険者ギルド職員が外に飛び出した。
ゴンザレス達の事情を知っている、外に飛び出した冒険者ギルド職員達は何処か戸惑った表情を
浮かべている。
エンジンを唸らせて飛んできたのは、シコルスキー S-61Rの大型ヘリだった。
その姿を見た冒険者ギルド職員達は、貌を強張れせている。
「繰り返しになりますが、噛みついたりしませんよ」
ゴンザレスは、苦笑を浮かべながらそう告げた。
スピードを落としたヘリは、臨時のヘリポートに着陸した。
ゆっくりとローター・ブレードを回転させているヘリから、黒の背広に黒ネクタイ、白のワイシャツ、
黒の革靴を履いた、『ケビン・コスナー』 『ラッセル・クロウ』 『ポール・ニューマン』
『ジーン・ハックマン 』の『召喚人』の4人が降りてきた。
ゴンザレスは、まだ緊張している冒険者ギルド職員達を連れてヘリの方に歩む。
そして、さらに5人目がヘリの中から出てきた。
緊張している冒険者ギルド職員達は、全員が同時に足を止めた。
「ああ、たしか今回おられる皆さんは、初めて会うんでしたね」
ゴンザレスは振り返りながら尋ねる。
「・・・まさか」
冒険者ギルド職員の1人が恐る恐る尋ねてくる
「紹介します。『漆黒の銃士隊』のメンバーで、4人目のロドリゲスです」
ゴンザレスは再び視線を、問題のロドリゲスに向けた。
そのロドリゲスは、軽く欠伸をしながら辺りを見渡している。
眼は深く、唇は固い。
美男ではない。
では、なぜ冒険者ギルド職員達が立ち止まったのか?
ロドリゲスの格好を見たからだ。
ロドリゲスは、衣服を一切着てはいなかった。
幾つもの銃創があり、全身は褐色に陽焼けしたふてぶてしく筋肉が盛り上がった全身を曝け出した全裸だ。
「先に彼の名誉のためにも言っておきますが、好き好んであんな格好しているわけじゃないんですよ」
ゴンザレスはそう告げると、再び歩きはじめる
「・・・」
冒険者ギルド職員達はどう返答すればいいのかわからなかったため、沈黙した。
「あー、ゴンザレス、バスタオルとかなんかないかな?」
ロドリゲスは、近づくゴンザレスの姿を見てピースサインをしながら尋ねた
「諦めろ。 何回も言うがバスタオルを腰に巻き付けようが何をしようが、お前の場合はそのままだ」
ゴンザレスが応えた。
「僕はこんな趣味は残念ながらないから、何回も言うけど何とかならない?」
ロドリゲスが尋ねる。
「この世界の衣服を着ても、お前の場合は、その衣服そのものが砂に変わるだけだ それよりも重要な事があるんだ」
ゴンザレスがそう告げると、再び上陸司令部へと歩いていく。
「僕には、この全裸の方が重要なんですけど・・・・いや、本当に何とかマジでお願いします・・・」
ロドリゲスは、そう尋ねながらとぼとぼとゴンザレスの後をついていく




