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三十六話

『ゴブリンの巣』内をナナシ率いる「漆黒の銃士隊」は、つむじ風の様に走り回っていた。

 床のいたる所には、ゴブリンの他に他種族の様々な魔物の死骸がが折り重なる様にして倒れている。

 しかし、それでも数は減る様には見えなかった。

 むしろどんどんと増え、何十匹、何百匹、何千匹・・・という大中小の群れを為して

「漆黒の銃士隊」の前に立ち塞がる。

 その増援の群れに混じって、他種族の様々な魔物の姿も混じっていた。

「漆黒の銃士隊」の姿を発見しただけで、それらは耳障りな金切り声を発して襲い掛かってくる。





 他種族の様々な魔物が混じっていようがなかろうが、「漆黒の銃士隊」は歯牙にもかけなかった。

『初期』の召喚人は、猛禽が獲物に向かって踊りかかる様に攻勢に転じた。

 死ぬことすら厭わず決死の攻勢だ。

 コルトM1991A1、M203 グレネードランチャーを装着したM16A1、ウィンチェスターM1866

 ドットサイトを搭載した大型自動拳銃デザードイーグルが吠えたて、増援の群れに銃弾を撃ち込む。

 銃弾を受け、傷口から液体を流しながら迫ってくるゴブリンなどは、手負いとなった猛獣が猛り

 狂っている様だった。

 その牙にかかった召喚人(ブルースウィルス)一体が、引きちぎられる様に壁際まで吹き

 飛ばされた。

 その相手は、髪の毛とぼうぼうのあごひげをはやした大きな頭とふくらんだ腹と強靭な肉体の

 魔物だった。

 手には棍棒をもっている。

 醜悪な笑みを浮かべていたその魔物は、次の瞬間、『召喚剣士(ルーズベルト)』にバラバラに

 斬り刻まれた。

「漆黒の銃士隊」の猛攻が、さらに激しさを増した。




 ―――――上陸司令部の建物内では、異様な光景が広がっていた。

 冒険者ギルド職員達は、その光景を目の当たりして言葉を無くしていた。

 視線の先には、ゴンザレスの姿があった。

 ゴンザレスの双眸からは、()()()()が流れていた。

「損耗が激しい」

 ゴンザレスは、感情のない声で呟く。

 ナナシが『ゴブリンの巣』の内部に進軍してからの「召喚人」の被害が著しかった。

『初期』の召喚人で、『ブルース・ウィルス』三体 『ロバート・デニーロ』二体、

『キアヌ・リーブス』一体 『ドルフ・ラングレン』四体が失われた。

 ゴブリンだけではなく、巣に棲息していた魔物との交戦の代償だ。

 それでも、普通ならこれほど損害は受けないが、これも全て『ゴブリンの巣』にいる

『黒いゴブリン』と『蒼いゴブリン』の存在が大きい。

 その「召喚人」の損害の影響は、召喚土のゴンザレスにも影響があった。




「召喚人」が犠牲になると、どういうわけか双眸から鮮血の涙を流す事になるのが今回初めてわかった。

「召喚人」がゴブリンやその他の魔物を倒せば、ゴンザレスは口から夥しい金貨や白金貨を吐き出し、

 損害を受ければ、双眸から鮮血の涙を流す―――――。

 ゴンザレスは、貌を顰めると横に用意されていたバケツを手に取ると、貌をバケツの中に

 突っ込んで口を大きく開けて、黄金に輝く金貨を吐き出す。

 もちろん、双眸からは鮮血の涙を流したままだ。



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