三十五話
ナナシ率いる『漆黒の銃士隊』が追撃し、たどり着いた先には『ゴブリンの巣』が存在していた。
果たして、それを巣穴と称する事が正しいのか・・・。
大地に埋もれる様に盛り上がっている白石作りの四角い入り口。
「糞がっ!! 泥臭ぇゴブリンの癖に、生意気にも迷宮を根城にしてやがるっ」
ナナシは、その光景を見て罵る様に告げる。
入り口には、粗末な武器や革鎧を着込んだ無数のゴブリンの群れが並んでいた。
その群れの中には、ゴブリンではない様々な魔物の種族の姿もあった。
「他種族の魔物も支配していやがるのか・・・」
ナナシはゴブリンの群れを睥睨しながら、殺気と怒気の孕んだ声で呟く。
ゴブリンの群れの中から四足歩行の魔物が数体飛び出し、恐ろしい速さで地を駆けてナナシに
向かっていく。
四足歩行の魔物数体はナナシに飛び掛かれる距離で、ずしん、と一際大きな振動と共に薙ぎ倒された。
薙ぎ倒したのはナナシ本人ではない。
現にナナシが動いた様子すらなかった。
薙ぎ倒したのはナナシの近くに佇んでいた、『召喚剣士』の第32代米国大統領『フランクリンルーズベルト』だ。
「――――蹴散らして来い」
ナナシは短く命じた。
『召喚剣士』は、烈風の如くゴブリンの群れに襲い掛かった。
瞬間、幾多のゴブリンが吹き飛ぶ。
何が起きているのかわからないまま、ゴブリンと魔物の種族が咆哮をあげんとした。
だが、『召喚剣士』により仰け反る様に吹き飛ばされ、藁の様に斬り刻まれ
ていく。
ナナシはその光景を一瞥すると、携帯型無線機を使う。
「 「ナナシ」から『ゴンザレス』へ 至急応答してくれ オーバー!!」
ナナシは、携帯無線機を使いながら、そう尋ねた
仮設した上陸司令部の建物内にいるゴンザレスと『召喚人』は、ナナシの苛立った声と共に
持たされた状況を聞いて、一気に殺気立っていた。
その状況報告と共に、空気が一変した様子に冒険者ギルド職員達は呆然とした。
「 『ゴンサレス』から「ナナシ」へ 特捜班を大至急送るっ
自由に使って迷宮内を制圧しろっ!! アウト!」
ゴンザレスは殺気の孕んだ声で、携帯無線機を使って返答した。
携帯無線機からナナシが何か喚くように尋ねてくるが、ゴンザレスは返答しなかった。
そのやり取りが終わると同時に、海岸に幾多の上陸舟艇内がが乗り上げた。
上陸舟艇内には、やはりすし詰めにされた『召喚人』がいたが―――――。
艇内には、いつも通りのハリウッド俳優貌の『召喚人』かと思われたが・・・違った。
俳優は俳優だが、ハリウッド俳優ではなかった。
すし詰めにされていたのは、同じ貌の日本人俳優『召喚人』だ。
その全員が従来の『召喚人』の服装を着込んではいなかった。
上陸舟艇内からまず姿を現したのは――――。
歌舞伎から映画に転じ一躍人気スターとなった時代劇名俳優、『萬屋錦之介』
昭和時代を代表する俳優、声優、歌手であり、司会者やモデルといったマルチタレント。実業家・
ヨットマンとしても活動していた名俳優『石原裕次郎』
俳優活動は50年以上で出演した映画は外国映画10本を含んだ300本以上に及ぶ
名俳優『丹波哲郎』
角川映画作品でアクションスターとして人気を博し、1980年代からは演技派としても認められるようになり、熱狂的なファンが多い名俳優『松田優作』
日本映画史に残る配給収入を上げた映画シリーズに出演している名俳優『菅原文太』
人気テレビドラマシリーズや幾多の映画作品に出演し、知る人は知る名俳優『渡瀬恒彦』
時代劇やヤクザ映画に出演し、80年以降はバラエティ番組にも出演している名俳優『松方弘樹』
「300の顔を持つ男」の異名をもち、幾多のテレビドラマに出演している名俳優『大杉漣』
映画やテレビの時代劇・刑事ドラマにも数多く出演している名俳優『蟹江敬三』
大部屋俳優から上り詰め、昭和を中心に活躍した名俳優『川谷拓三』
仁侠映画を中心に活躍し、昭和時代を代表する名俳優『高倉健』
有名日本人俳優総数11人の貌をした『召喚人』が、上陸舟艇内から吐き出された。
一つの班に同じ貌の『召喚人』が約100人ほどで構成されている。
そして、全員が20代から30代後半と若かった。
日本人名俳優貌の『召喚人』の服装は、一風変わっていた。
それは、とある人気漫画雑誌で2001年から2016年まで掲載されていた漫画で登場している服装だ。
全員が黒い着物を纏い、腰には刀を帯刀している。
その集団は、隊列を組みながら砂浜を踏みしめて疾走する。
ふっと思って、有名日本人俳優も出してみました。
そしてなんだかんだで、ご覧のとおり・・・。
1人ニヤニヤして書いていましたが、冷静になって読み返したら、ただすげえなぁと
名俳優が、某漫画服装で魔物ぶっ倒していくのって燃えませんか?(W
・・・・あれ、誰か忘れている様な・・・座頭市役の名俳優・・・・(何




