二十一話 迷宮①
ライトノベルやRPGゲームの『迷宮』上層は、たいていがそれほど怖くはないイメージがある。
しかし、『異世界』ではその原則は通用しない。
『迷宮』の階層が街が一つ入れるほどの広さで、その様な場所に魔法攻撃に抵抗を持つ魔物、
特殊攻撃をもつ魔物、体力が大きい魔物が徘徊している。
魔物の力を侮っては、手痛い眼を見ることになる。
『迷宮』挑む中堅以上の冒険者は、盲目的に魔物を薙ぎ倒しているわけではない。
戦闘の目的である実践経験、得られる宝をしっかりと見極めて効率的な戦闘を行っている。
手強いわりには得るものが少ない魔物もいれば、倒しやすく経験も積めるお得な魔物も存在しているからだ。
――――あくまでこれらは『異世界』の冒険者の挑み方だ
『漆黒の銃士隊』は、迷宮上層部地下一階から四十階層を歩き廻った。
薄暗くごつごつした岩の『迷宮』には、RPGゲームやライトノベルで登場する魔物を初め、
これまで見たこともない魔物が待ち構えていた。
豚に似た醜悪な貌のオークや犬の様な貌したコボルトとご定番を筆頭に、悪臭を放ち
床を這いずる不定形生物、徹甲虫と呼ばれる甲虫種、凶暴な犬の化け物や気性の荒い
猿の化け物、 直立歩行でスコップを持ったモグラなどなど・・・。
地下一階から四十階層を徘徊している魔物の手荒い歓迎を受けるが、『銃器装備』が新しく更新された『漆黒の銃士隊』は全て薙ぎ払った。
『漆黒の銃士隊』が更新した『銃器装備』は以下の通りだ。
M203 グレネードランチャーを装着した『M16A1』
対テロ用マシンピストル『ベレッタM93R』
ドットサイトを搭載した大型自動拳銃『デザードイーグル』
映画『ダーティハリー』で有名な回転式拳銃『S&W M29』
途上国の軍隊やゲリラ、民兵が世界各地の紛争地において使用している『RPG-7』
軍隊における最も基本的な武器の一つ『手榴弾』
――――以上が、今現在の『漆黒の銃士隊』が更新した『銃器装備』だ。
もちろん、今まで使っていた銃器もあるが・・・。
『アビリティセット』機能と『銃器装備』が追加されていなかったら、地下一階から四十階層で
代表的な強敵には太刀打ちはできなかったかもしれない。
岩石で造られた巨大な人型疑似生命体『ゴーレム』
黒い翼と雄鶏に似た毒々しいトサカを持つ怪鳥『コカトリス』。
RPGゲームやライトノベルでお馴染みの一つ眼巨人『サイクロプス』・・・
それらも更新した『銃器装備』の『漆黒の銃士隊』の敵ではなかった。
濃密な『RPG-7』の火力で、粉砕される『ゴーレム』。
『アビリティ』効力で生き物を石に変えてしまう石呪のブレスも効果なく、『ベレッタM93R』と『M16A1』の銃弾を襤褸雑巾になるまで撃ち込まれる『コカトリス』。
中堅冒険者でも苦戦する一つ眼巨人『サイクロプス』も、大型自動拳銃『デザードイーグル』と
回転式拳銃『S&W M29』の銃弾の前には息絶えた。
圧倒的な火力の『漆黒の銃士隊』の攻撃力は絶大で、進む方向で障害となる魔物を徹底的に
殲滅していく。
目指すは最下層。




