十二話
それからは、『ゴブリン』にとっては悪夢の様な時間がはじまった。
ノコギリやナタ、槍、粗雑な革鎧を着込んだ『ゴブリン』が、次々と『漆黒の銃士隊』に群がっていくが、ウィンチェスターの銃弾の餌食となっていく。
迷路の様な巣穴内部を『漆黒の銃士隊』が突き進んでいく。
『漆黒の銃士隊』が通った跡には、夥しい数の『ゴブリン』の死骸が転がっていた。
巣穴内では、『ゴブリン』の奇声と銃声が鳴り響く。
逃げる『ゴブリン』も逃げない『ゴブリン』も銃弾で倒れていく。
『ロバート・デニーロ隊』がウィンチェスターを機銃の様な速さで、迫ってくる『ゴブリン』の集団に銃弾を浴びせる。
銃弾を浴びて、戦闘能力を失った事を確認するためか蹴っ飛ばして確認をする。
「この巣穴にいる『ゴブリン』ども殲滅しろっ 一匹たりとも逃すなっ」
そう吠えたのは、巣穴に入ったナナシだった。
右手には、中南米系の現地人や密林地帯などを戦場として派遣される兵士に支給される山刀が握られている。
それで斬撃したのか、付近には『ゴブリン』の臓腑や肉片が飛び散っている。
ナナシの付近には、『ドルフ・ラングレン隊』が歩哨に立っている。
約30メートル先では、『キアヌ・リーブス隊』がウィンチェスターの引き金を絞っていた。
銃弾を装填したり、ぶっ放しながら、『キアヌ・リーブス隊』は隊列を組んで奥に向かっていく。
『ゴブリン』は文字どおり死に物狂いで仕掛けてくるが、『漆黒の銃士隊』の鬼気迫る動きで全て
返り討ちにあう。
『ゴブリン』の巣穴では、『漆黒の銃士隊』と『ゴブリン』の死闘が繰り広げられていたが、
ゴンザレスの方も、のんびりしている時間がなくなっていた・・。
「うん、やはりそうなるな・・・・3個大隊規模か・・・見たところ『黒い』のも『蒼い』のもいないか・・」
ゴンザレスは、何か詠唱らしき言葉を続けて呟く。
ちりちりと焦げるような電流が空間一帯に広がると、空間が陽炎のように揺れて弾けた。
現れたのは―――――S&W M29。
もう一つは―――――XM500
ゴンザレスの表情は、貌が険しかった。




