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俺の非日常な日々  作者: 零堵
~二年目~
80/83

~第八十話~

今日はいつもと違っていた。そのいつもと違うと言うのは……

ラブ学? とか呼ばれるゲームのコスプレをしながら接客する羽目になってしまったからである。

はっきり言うと、すげー困る。だって俺……

ラブ学と言うのを全くと言って良いほど知らないと言う事だし。

ま、まあ……普通に接客していけば大丈夫かな……と思う事にして、ラブ喫茶「アイライク」で、接客の仕事をする事にしたのであった。

店内を見渡してみると、相変わらずと言うか……男性客がほとんどいなくて、女性客ばかり入店している気がする。

で、今の俺の格好、ラブ学?の王子の衣装を着込んでいる、王子の衣装なので男物。なんで俺、女なのに男物着込んでいるんだろうな……とか疑問に思うのだが、店長の紫さんが「似合っているから大丈夫!」とか言っていたが……似合ってて本当にそれでいいのか?って思えてきてしまった。

そんな真っ白な王子の衣装を着込んで、お客に呼ばれたので、いつものように相手をする事にすると、女性客が俺の姿を見て、一瞬固まった。

何で固まるか謎なのだが、いつものように注文を取ろうとすると、女性客が顔を赤らめて「かっこいいです、あの……もし良かったらこれ……」とか言って、俺にメモらしき物を渡してくる。

そのメモを見てみると、携帯番号とメールアドレスが書き込んであり、その女性客が「私のアドレスと番号です、是非かけてきて下さい……」とか言ってきた。

こういう場合、どう反応すればいいんだ?って思うのだが……とりあえず、愛想笑いをして、軽く相手をする事にした。

勿論電話とかメールは送らない事にする。まあ、知らない人からいきなり番号やメールアドレスを貰ってもな……って思うし……

そんな感じに時間が過ぎていき、休憩時間になったので、控え室で休憩する事にした。

俺が控え室の中に入ると、先にいたのは、俺と同じクラスで友達の栗谷美鈴くりやみれいだった。美鈴が俺に

「まこ~今日は凄い人気みたいだね~」

とか言って来やがった。

「人気って言われてもな……凄く反応に困るんだけど?」

「そう?」

「ああ、結局色んな人にメモ渡されたり、なんか抱きしめて下さいとか言われたぞ……いつもはそんな事言われないのに……何なんだ?って思うぞ」

「それだけまこが似合っているって事だよ? あ、でも駄目だよ? まこ」

「何が?」

「まこの事を一番好きなのは私だからさ? まこは誰にも渡さないし」

「……美鈴、それ冗談で言ってる?」

「冗談じゃないよ~、で……まこ? 今日いたお客の中に好きな子とかいたの? もしいたんなら……詳しく教えてくれないかな?」

「あのね……いる訳ないよ……何でそんな事聞くんだ?」

「そう、良かった……あ、じゃあバイト終了まで頑張ろう? 今日は一緒に帰ろうね? まこ」

「……まあ、別にいいけど」

美鈴と話した後、休憩時間が終わったので、ホールに戻る事にした。

ホールに戻ると、ちょっと混雑していて、店内に人が多くなっていて、満席になっていた。

ホールに出ている同僚の佐奈さんも忙しそうに動き回っているので、結構忙しくなっているみたいなので、俺も気を引き締めて接客に励む事にした。

まあ……励むと言っても、俺の相手をする客がほとんどと言うか、全員女性で、男性も店内にいるのだが、俺が相手をする事は無く、男性客の相手をしているのは、ほとんど美鈴だった。

とりあえず、いつもと同じように接客をして行き、時間が過ぎて、店長の紫さんが「まこさん、今日はもう上がって良いわよ?」と言って来たので、紫さんに挨拶してから、控え室に戻り、着ている衣装を脱いで、自分の服に着替える。

着替え終わって、帰ろうとすると、美鈴が

「まこ、外で待っててくれるかな? 私も着替えてすぐ行くから」

美鈴がそう言ったので

「解った」

そう言って、お店の外で待つ事にした。

待つ事数分後、私服に着替え終わった美鈴がやって来て

「さ、まこ、行こうか?」

そう言って、腕を組んで来た。

何で腕を組む必要が? と思ったので

「何で移動するだけなのに、腕組む必要あるの」

「いいじゃない、仲良しアピールとナンパ避けだよ~まこは嫌だった?」

「嫌と言うか……ちょっと歩きにくいから、止めて欲しいんだけど」

「いいの、さ、ちょっと寄り道してから山野辺市に戻ろっか?」

「寄り道って、それは決定なの」

「うん、だってまこ? バイト終わったら何も予定ないんでしょ?」

「いや、確かに何も予定はないけど、そう断定されるのもな……」

「ならいいじゃない? 最近ね? ゲーセンに新しい新台入ったんだ~、まこも絶対に気にいると思うから、ちょっと遊んで行こうよ? ね? いいでしょ?」

「……まあ何も予定は無いから、別にいいけどね」

「なら、決まり、じゃあ、レッツゴー!」

こうして俺は、美鈴と一緒に遊びに行く事になった。

秋葉の町を歩いて数十分、辿り着いたのは駅前にあるゲームセンターだった。

美鈴は「新台~新台~」とか言いながら、上機嫌で店の中に入ろうとする。

一体何の新台なんだ? とか思いながら美鈴と一緒に店内に入ると、人が結構沢山いて、賑わっている風に見えた。

その中である一箇所が特に盛り上がっていて、その場所というのは、対戦格闘ゲームが置いてある場所だった。

「まこ、私がやろうと思っているのは、最近出始めた新台、リアルファイトだよ~」

「リアルファイト? それって一体どんなのなんだ?」

「まあ、やって見れば分かるから、やってみようよ~?」

「……そうだな」

俺と美鈴は、その対戦型格闘ゲームのリアルファイトをやる事になった。

操作方法が詳しく書いてあったので、それを熟読してから、ゲームをプレイする。キャラクターを見てみてみると、筋肉隆々の方々しかいなかった。

なんか……ごついキャラしかいないんじゃ……と、そんな事を思いながら、とりあえずキャラを選んでプレイしてみる。

早速戦いが始まり、レバーとボタンを操作して、相手に攻撃を与えてみたのだが……リアルファイトと言うだけあって、打撃を食らう音がリアル過ぎる。しかもキャラの声が「ウゴアア」とか悲鳴がやけに力が入っていた。

……これ、人気出るのか微妙なとこなんだが……?

そんな事を思いながら、結局最後まで行く事は出来ず、途中で負けてしまった。しかも対戦者のキャラが「貴様の腕はその程度か、未熟者め、我に勝ちたかったら、さっさとプレイを再開するのだな」とか言って来やがった。

……客を怒らせたいのか? このゲーム……

ちなみに美鈴は、あっさりと全クリアしていて、エンディングまで辿りついていたのだった。

リアルファイトで遊んだ後、別のゲームをして、ゲームセンターを出る。

店の外に出た頃には、もうすっかりと夜になっていたので、俺は美鈴に

「そろそろ戻ろうか? 美鈴」

「そうだね、山野辺市に戻ろうか? まこ」

「ああ」

そう決めて、秋葉の町から山野辺市に戻る事にした。

山野辺駅で、美鈴と別れて、自分の家へ戻ると、妹の亜季が「お姉ちゃん、遅い……もっと早く帰って欲しかったよ……」と、拗ねていたので、妹のご機嫌を取る事にして、今日の一日がやっと終わったのであった。

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