~第六十四話~
季節もすっかりと夏になり、俺は、いつもと同じ時間に家を出る。
前とは違い、変わった事と言えば……妹の亜季と一緒に、登校する事が多くなった。
通学途中、亜季が、こう話しかけてくる。
「お姉ちゃん、明日から、夏休みだね? 楽しみかも」
そう、今日学校へ行ったら、明日から夏休みなのである。
夏休み……今年は何をやるかだが……
まだ何も予定とかは、全くと言って良いほど、決まっていなかった。
俺は亜季は、何か予定を入れているのか、きになったので、聞いてみる事にした。
「やっぱり、楽しみ? 亜季」
「うん、学校が無いし、お姉ちゃんと遊びに行けたりするし、結構楽しみだよ?」
そう、笑顔で亜季が言って来た。
うん……そう思われいるのは、まあ嬉しいかな? と思ってしまった。
通学路を歩いて、目的地、山野辺高校に辿り着く。
ここで、亜季と別れて、俺は、自分のクラスへと向かった。
クラスの中に入り、自分の席について、鞄の中に持って帰る物を入れて、持って帰る必要の無い物は、教室内に残す事にするか……と思いながら、必要な物を鞄の中に押し込む。
うん……結構な量になるし、これは持って帰るの大変かもな……
その作業をしていると
「おっはよ~まこ」
同じクラスの栗谷美鈴が、話しかけてきた。
「おはよう」
「明日から、夏休みだよね? でさ……夏休みの予定って、もう結構埋まってたりするの?」
「いや……全くといっていいほど埋まってはいないかな……って、美鈴は決まってるの?」
「うん、イベントがある日はそっちに行こうかな?って思ってるよ? でさ? 暇だったら、まこも一緒に行こうよ?」
「暇だったら、考えておくよ」
「じゃあ、誘いまくるね~」
「そう……」
そう話していると、キーンコーンとチャイムが鳴って、担任の朝崎翠先生が入ってきた。
「皆、おはよう~まあ、解ってると思うが、体育館にて、校長の話があるから、そっちに行くように、う~ん……そうだな……夏休みの宿題は、校長の話が終わった後に配るぞ~、あとは……他に連絡事項とかは、特にないな、では、移動するぞ」
そう言ったので、俺は、体育館に移動した。
体育館に移動すると、結構な人数で、集まっている。
きちんと整列して、垂れ幕に閉会式と書かれてあり、壇上に校長先生が上がって来た。
校長先生の髪型を見て、ちょっとと言うか、かなり驚いてしまった。
何故かと言うと……アフロになっていたからである。
普通ありえね~だろ!?とか思うんだが……
見た目からして、年がかなりあるので、思いっきり似合っていなかった。
「よ~今日は終業式だぜ~?皆、羽目を外さないように過ごすといいぜ~、ちぇけら!っふ、若者言葉を真似して見たのじゃが……これでよかったのかの? 皆……この年で、この格好はちときつい……」
いや、お前が一番駄目だろ!?って思うし、ならやるなよ!? 突っ込んでやりたいのだが?
校長に何があったか? は、深く考えない事にした。
考えるのも馬鹿らしくなるしな?
校長の全く為にもならないお話しが終わり、クラスに戻る。
クラスに戻ってから、翠先生がこう言って来た。
「明日から夏休みだが、上級生だしな? 色々と考えて行動してほしい、では、あんまり長く話すのも面倒なので、宿題を配ったら、とっとと終わりにするぞ~」
そう言って、夏休みの宿題が配られる。
配られた後
「これにて解散! さてと、帰ってネトゲするかな」
そう言っていた、うん……こんな担任でいいのか? と思うんだが?
まあ、学校が終わったので、特に行く所もないので、真っ直ぐ帰る事にした。
教室を出ると
「あ、まこ」
そう言って来たのは、隣のクラスの汐崎美咲だった。
よく見てみると、近くに数人の男達がいる。
「あ、美咲……」
「まこと一緒に帰りたいのですが……駄目ですか?」
美咲がそう言って来た。
もしかして……こいつらって、MKFCのメンバーなんじゃないか?
俺は、とりあえず考える。
よく見てみると、男達が凄い顔でこっちを見ている。
もしかして、これを了承したら、こいつら、ついて来るんじゃないだろうか? と、そうなったら、なんか嫌だな……と思ったので
「ごめん、一人で帰る事にするよ」
そう言うと
「そうですか……解りました、でも、夏休みの最中に、絶対にまこを誘いますから!」
「あ、うん……じゃあ……」
俺は、そう言って移動する事にした。
うん……一体どういった用件で誘ってくるんだろうか……と、思ってしまった
山野辺高校を出て、帰り道を歩いていると、後ろから
「お姉ちゃん~一緒に帰ろ?」
妹の亜季が、走って追いかけてきたので、それを了承して、一緒に帰る事にしたのは、いいだけどな?
「亜季……なんで、くっついてくる?」
亜季は、周りから見たら、抱き合うような感じでくっついてきた。
腕に胸の感触がするのだが……まあ、俺と同じく亜季も貧乳なので、柔らかい感触が、少しだけだった。
「別にいいでしょ? お姉ちゃん? もしかして……嫌だった?」
なんで泣きそうな顔になるかな?
「いや、別にかまわないけど」
「よかった」
うわ、凄い笑顔で言われた……
一体世間から、どんな感じに見られてるんだろうなあ……と思いながら、俺と亜季は、家へと戻って行ったのであった。




