~第五十五話~
休みが終わったので、俺は、いつものように学校に行く事にした。
いつもと同じ時間に起きて、制服に着替える。
着替え終わって、朝食を取り、外に出ようとすると、妹の亜季話しかけてきた。
「お姉ちゃん、一緒に行こう?」
「わかった」
妹も同じ、山野辺高校に入ったので、妹と一緒に学校へ行く事にした。
家を出て、通学路を歩いている途中、俺達に声をかけて来る者がいた。
制服から察するに、同じ学校の生徒で、一年生の男子高校生だった。
「あの……南山亜季さん」
「私に?」
「はい、これ、読んで下さい! じゃ、じゃあ……」
そう言って、妹の亜季に手紙を渡して、さっさといなくなる。
もしかして……これって……
「ねえ、亜季……それって」
「うん……多分、ラブレターだと思う」
「そうなんだ……亜季は貰って嬉しいの?」
「嬉しくはないよ? 私が好きなのは、お姉ちゃんだけだし、こんなの貰ってもしょうがないんだけど……」
あの~亜季さん? それは、家族愛という意味での好きって事だよね・・・・・・?
俺は、そう思ったが、深く考えない事にした。
数分歩いて、山野辺高校にたどり着いたので、妹と別れて、自分のクラスに向かう。
自分のクラスの中に入ると、さっそく俺に、声をかけて来る者がいた。
「おっはよ~まこ」
声をかけて来たのは、親友の栗谷美鈴だった。
「おはよう」
「見たよ? まこ?」
「見たって?」
「妹の亜季ちゃんと、一緒に登校してきたでしょ?」
「まあ、そうだけど」
「亜季ちゃん凄い人気らしいよ? わたしね? 亜季ちゃんが、告られている現場、見た事あるしね?」
「そうなの?」
「うん、しかもね? 告白を断る理由が「好きな人がいますから」って言ってたよ? まこは、亜季ちゃんが好きな人って気にならない?」
それって、ずばり俺の事じゃないのだろ~か?
「まあ、気にはならないよ、亜季には亜季の考えがあるんだろうし」
「まあ、そうだよね~あ、そろそろチャイム鳴るから、戻るね」
そう言って、美鈴は、自分の席に座る。
俺も、自分の席に着くと、キーンコーンとチャイムが鳴り、担任の朝崎翠先生がやって来て、こう言ってきた。
「あ~みんな、おはよう~、まず連絡事項だが、来週にテストをやるので、しっかり勉強しとくように~、はあ……テスト問題作るの面倒だな……まあ、やらないと教頭とかうるさいしな~ま、連絡はこれだけだ、それでは、授業を始めるぞ」
そう言って、授業が始まった。
授業中、俺は考えていた。
テストか……そう言えば、去年は、俺の家で美鈴と二人で、テスト勉強やったっけ……と、今年は、どうしようか……とか悩んでいたりしながら、時間が進み、授業が終わる。
授業が終わって、休憩時間に美鈴が、話しかけてきた。
「まこ? 来週テストだからさ? また一緒に勉強しようよ?」
「それはいいけど、また、自分の家で?」
「いや、今回は私の家でやろ? まこを招待するよ~」
「美鈴の家?」
「うん、それでいい?」
「別にいいけど」
「じゃあ、決まりね? 放課後にもまた、声掛けるね?」
そう言って、自分の席に戻る。
こうして、どうやら美鈴の家で、勉強会を開く事になったみたいだった。
それにしても……美鈴の家って、全く想像できないのだが?
金持ちな豪邸風の家なのか? それともマンションの一室? それとも一軒家? まあ行けば分かるだろう……と思い、授業を受ける。
授業が終わり、放課後
帰り支度をしている俺に、美鈴が話しかけてきた。
「じゃあ、まこ、私の家に案内するよ~」
「わかった、じゃあ、行こうか?」
「うん」
そう言って、教室から出ようとすると
「お姉ちゃん、一緒に帰ろう?」
俺のクラスにやって来たのは、妹の亜季だった。
うん、なんで来るんだろ? 一緒に帰るとか約束してはいない筈なんだが・・・・・・
「あ、亜季、今日は一緒に帰れないかな」
「え、なんで……」
「ちょっとね、亜季は先に帰っててくれる?」
「私とじゃ嫌なの……? お姉ちゃん」
うわ……滅茶苦茶泣きそうな顔で言って来てるのだが……どうしよう……
「ごめん、そんな訳じゃないけどね? とりあえず先に帰っててよ?」
「……分かった、お姉ちゃんがそう言うなら、そうする」
そう言って、亜季は移動した。
「う~ん……亜季ちゃんには悪い事しちゃったかな?」
「いや、悪い事じゃないと思うけど」
「ところで、まこ? 亜季ちゃんと一緒に帰る約束とかしてたの?」
「いや、してないよ? 亜季が勝手にそう言ってきただけだけど?」
「じゃあ、問題ないよね、じゃあ、早速私の家に行こう~」
「りょ~かい」
そう言って、俺は美鈴について行く事にした。
学校を出て、数十分歩いて、ある一軒家に止まる。
そこは、表札に「栗谷」と書かれてあるので、ここが美鈴の家か・・・・・・と、思われる。
「まこ~? ここが、私の家だよ~、さあ、あがって?」
「うん」
そう言って、俺は、美鈴の部屋にあがる事にした。
美鈴の家の中は、内装も綺麗で、ちょっといい匂いもした。
美鈴に案内されて、部屋の中にたどり着く。
その部屋の中は、ピンクに統一されていて、勉強机とかもあったり、漫画本が沢山陳列されていたりしたので、ここが美鈴の部屋かな? とか、思ってしまった。
「じゃあ、早速はじめようか? どの教科からはじめる?」
「そうだね、じゃあ最初は国語から始めよう」
「りょ~かい」
そう言って、二人で、国語の教科書を読みながら、教科書に書いてある文をノートに書き写していく。
そんな作業をず~っとしていると、美鈴がこう言って来た。
「ねえ……まこ?」
「何?」
「ず~っと書き続けて、疲れちゃったよ~ちょっと休憩しよ? ね?」
「まあ、確かにずっと書いてたし、ちょっと疲れたしね、まあいいよ」
「よし、じゃあ、ゲームやろう~対戦格闘ゲームあるから、対戦しよ?」
そう言って、美鈴はゲームをセットする。
ま、息抜きにはいいか……とか思い、俺も一緒になって遊ぶ事にした。
まあ、結果は俺の惨敗だったが、ゲームで遊んでいて気がつくと、外がもう真っ暗になったので、俺はこう言う。
「美鈴、そろそろ帰るよ」
「え~? もうちょっと遊ぼうよ?」
「何言ってるの、勉強しに来たの、それに……帰らないと亜季が何か言ってきそうだしさ?」
「……わかったよ、じゃあ、また明日も私の家に勉強しよ?」
「分かった、じゃあ帰るね? さよ~なら」
「さよ~なら~」
そう言って、俺は、美鈴の家を出る。
外はもう真っ暗で、月が綺麗に輝いていた。
俺は、寄り道しないで真っ直ぐ家に帰ると、亜季が「どこ行ってたの?」とか、聞いてきたので、俺は、「友達の家で勉強してたかな」とか、言っておいた。
家族と夕食を取って、明日の準備をして、俺は寝る事に決めて、布団に入る
こうして、俺の一日が終わったのであった。




