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俺の非日常な日々  作者: 零堵
~二年目~
54/83

~第五十四話~

新しく三年生として学校生活が始まってから、学校が休みの日

俺には行く場所が、出来ていた。

行く場所というのは、決まっていて、秋葉である。

何故、その秋葉原に行くのかと言うと、その秋葉にあるお店、ラブ喫茶「アイライク」で、バイトしていて、そのバイトの日なので、秋葉に向かうのであった。

山野辺市から、電車に乗り、数十分、目的地、秋葉にたどり着く。

気候は、春なので、風が温かく、薄着でも大丈夫な感じだった。

俺は、その街中を歩いて、目的地を目指す。

数分後、ラブ喫茶「アイライク」に、たどり着いた。

店の中に入って、店長の東雲紫しののめゆかりさんに、挨拶をする。

「おはようございます、ゆかりさん」

「あ、まこさん、おはようございます、今日もよろしくおねがいしますね、あ、そうだ……実は、まこさんの服なんですが、今日はいつもと違った服を用意してあるので、それを着てくれますか?」

「いつもと違った服ですか? いつもは、ウエイター服だったけど、今日は違うんですか?」

「ええ、コスプレデーって言う訳じゃないのだけど、まこさんの服、洗濯中で、まだ準備できてないから、かわりの服を用意してありますから、それを着てください」

「わかりました、じゃあ、着替えてきます」

そう言って俺は、控室に入る。

中に入って、自分の服を見てみると、驚いた。

まず、スカートとかそういうのではなく、長ズボンで色が緑色だった。

ジャンバーも緑色なので、はっきり言うと、陸上自衛隊が着るような軍服だったからである。

これを着るのか……? 迷ったが、店長に言っちゃったので、俺は着替えてみる。

胸が小さいからか、サイズがぴったりからか、すんなり袖を通す事が出来て、鏡を見てみる。

そこに映っていたのは、軍服を着た俺が映っていた。

はっきり言うと、なんか……かなり似合っている。

今日は、この格好で接客するのか……頑張ろう……と思い、控室を出て、紫さんに挨拶した。

「紫さん、着替えてきました」

「まこさん、物凄い似合ってますね、着せといてなんですけど、ほんと似合ってますよ?」

「は、はあ……ありがとうございます」

「じゃあ、今日の仕事、よろしくお願いしますね?」

「分かりました」

そう言って、俺は仕事に入る事にした。

俺は、いつもと同じように、接客の仕事をする。

相変わらず、俺に声をかけて来るのは、女性ばかりで、しかも「付き合って下さい!」や「彼女にして下さい!」とか、言ってくる女性が多くなった。

一体彼女達には、俺の姿はどう映っているのだろうか……? と、疑問に思ってしまったのである。

そんな感じに接客を続けて、休憩時間になったので、控室に向かうと

「あ、まこさん、こんにちは~」

控室にいたのは、あっきーこと、秋村真帆あきむらまほさんだった。

「あ、こんにちは」

「今日のまこさん、ほんとに大人気ですよね? お客の皆さんが、皆、まこさんの事、見てましたし?」

「え、そうなの?」

「はい、「あの人、かっこいいよね?」とかお客様で、言ってましたよ?」

「別に、かっこよさをアピールした訳じゃあ、ないんだけどなあ……」

「あ、そうだ、まこさん、このバイトが終わったら、時間あります?」

「バイトが終わったら、家に帰るだけだから、何も予定はないけど?」

「じゃあ、終わったら、私に付き合ってくれますか? 実はですね……行きたいライブがあって、チケットを丁度二枚用意してて、友達と行こうと誘ったんですけど、キャンセルになっちゃったんですよ、まこさん、私と一緒に行きませんか?」

あっきーがそう言ってきたので、俺は、どうしようかと迷ったが

「うん、分かった、一緒に行ってあけるね」

「ありがとうございます、じゃあ、バイトが終わったら、声をかけますね? では私は、休憩が終わりなので、ホールに戻ります」

そう言って、あっきーは、控室から出て行った。

こうして俺は、あっきーとライブに行く事が、決定したのであった。

休憩が終わった後、いつものように仕事をして行き、バイトの終了の時刻になり、俺はと言うと、店長の東雲紫しののめゆかりさんに、「お疲れ様です」と、挨拶をして、控え室の中へ入り、着替える事にした。

いつもはウエイター服のようなものだったのだが、今日のは、全く違う服装で、それを脱いで、綺麗に畳んで置く。

そして、私服に着替えて、控え室を出て、外に行こうとすると、秋村真帆こと、あっきーが話しかけてきた。

「まこさん、私も着替えるので、外で待ってて下さいね?」

「分かったよ」

そう言って俺は、店の外で待つ事にした。

店のそとで待つ事、数分後、私服に着替えたあっきーが、やって来た。

「お待たせしました、じゃあ、行きましょうか」

「りょ~かい、ところで……」

「何ですか?」

「そのライブ会場って、ここから結構遠いの?」

「いえ、そんな事ないですよ? まあ、数十分歩く程度ですが、そんなに遠くはないと思います」

「そう」

そう言いながら、ライブ会場を目指す。

ライブ会場は、あっきーの言ったとおりに、数十分歩いた場所にあった。

会場の外に並んでいるのを見つけて、その後ろに並ぶ。

「結構人多いですね、まるでコミックマーケットの列みたいです」

「確かにそうかも……って、あっきーはコミックマーケット、行った事あるの?」

「あ、はい、ありますよ? まあ、毎回行っているようなものですし、サイトにその時の状況を、書き込んだりもしましたよ」

「そうなんだ」

あっきーのやっているサイトと言うのは、あっきーの旅立ち日記と言うサイトである。

そのサイトで、俺の写真とかも使われているので、アクセス数がかなり伸びてますと、前にあっきーに聞いた事があった。

「結構並んでますし、少し時間かかりそうですね」

「確かにそうかも」

客の列を見てみると、ほとんど男ばかりで、女子の姿がまばらにいる程度に見えた。

そして、時間がたち、列が動き始める。

俺達もその列の動きに合わせて移動して、会場の中に入った。

会場の中は、コンサートホールになっていて、結構広々とした空間になっていて、俺達の座る席は、ステージから中央付近の席で、ステージ上に、幕が閉まっている。

これで、ステージにスクリーンがあったら、映画館だな……と、俺は、思ってしまったのだった。

「あ、もうすぐ始まりますよ」

「そういえば……まだ誰のライブか、聞いてないんだけど……一体誰なの?」

「それは、見てからのお楽しみと言う事で、お願いします」

「そう」

そう言って、時間が経過して、開演のブザーが鳴る。

そして、幕があがり、観客が歓声をあげて、大音量になっていき

ステージ場に、現れたのはと言うと……

俺の、会った事のある人物が、現れた。

「みんな~私のライブに来てくれてありがと~!」

そう言って出てきたのは、俺のよく知っている人物だった。

水色の衣装を着てステージ上に立っているのは、前にドラマに一緒に共演した蓮城麗華れんじょうれいかが、ステージの上にいたのである。

うん……さっき、麗華が「私のライブ」って言ってたから、これ……麗華のライブなのか……と、俺は思ったので、隣にいるあっきーに質問してみた。

「ねえ、あっきー、ライブっ……蓮城麗華のライブ?」

「はい、そうですよ? このライブは「蓮城麗華の~スマイルライブ~と言って、麗華さんがやっているラジオ「麗華のスマイルファンタジー」の放送百回記念ライブなんです、私、麗華さんの曲とか結構好きですから、ライブに来たんですよ、あ、ちなみにまこさんが登場した回も聞きましたよ?」

「あ、そうなんだ……」

そっか~……あっきーもあの放送聞いてたのか……

なんか、ちょっと恥ずかしくなってしまった俺だった。

ステージ上では、麗華がマイクを通して、こう言ってくる。

「は~い、じゃあ、まず最初の一曲目を歌いたいと思います、最初の一曲目は、私のやっているラジオ「麗華のスマイルファンタジー」テーマ曲です、聞いて下さい、「ミラクル・レイン」!」

麗華がそう言って、音楽がスタートする。

曲の感じからして、アップテンポの曲で、麗華がスムーズに歌いだした。

「あの頃から、私を見つけてきた言葉、その思いを風に乗せて、運ぶさざ波の音~」

そんな感じの歌い出しから始まって、観客席が盛り上がってきた。

歌が終わっても、会場内が盛り上がっていて、客席から「麗華ちゃ~ん!」とか、聞こえて来たりしている。

「みんな、ありがとぅ~じゃあ、次の曲、行ってみよ~!」

麗華がそう言うと、観客が再び「うお~!」とか言い始めた。

うん……なんかついていけないな……と、俺はついつい思ってしまったのである。

そんな感じに会場が盛り上がって、数十分が過ぎて、麗華がこう言ってきた。

「じゃあ、次が最後の曲になります、聞いて下さい!「思いはロマンスの風~」」

そう麗華が言って、音楽が始まる。

最初と違って、ピアノ調のメロディが流れて、麗華が歌い出す。

「思いを風に乗せて運ぶ、悠久の調べの中に轟く、新しい息吹~」

そんな感じに歌いだして、歌い終わったら、拍手喝采だった。

そして、麗華がこう言う

「は~い、これで私のライブは終わりですが、また何かの記念に、ライブやれたらいいな……と思います!では、みんな? さよ~なら!」

そう言って、ライブが終わったのであった。

ライブが終わって、客が次々に会場から出て行く。

俺達も出ようと思ったが、一応挨拶しとこうかな……と思い、持っている携帯電話で、麗華に電話した。

「はい、麗華です」

「あ、真琴だけど?」

「真琴? 真琴から電話なんて、初めてじゃない? 一体どうしたのよ?」

「実は、さっき麗華のライブ会場にいたからね、声かけとこうと思って」

「そうなの? なら言ってくれたらよかったのに、とりあえず楽屋に来てくれる? 私が教えるから」

「わ、わかった」

麗華が楽屋の場所を教えてから、電話が切れる。

「あっきー? 麗華が、来てって言ってるから行く?」

「あ、はい! それにしてもまこさん……麗華さんの電話番号知ってたんですね?」

「まあ、前にラジオに参加した時に教えて貰ったかな」

「そうなんですか」

そう言いながら、会場内の楽屋の中に入った。

中に入ると、着替え終わったのか、さっきの衣装とは違う麗華が、そこにいた。

「あ、真琴、会うの久しぶりね~」

「そうだっけ?」

「そうよ? え~っと……そちらの方は?」

「あ、同じバイト仲間のあっきー」

「あ、秋村真帆です、あっきーと呼んで下さい」

「そう、私も麗華でいいわよ? それにしても……真琴、バイトなんかしてたんだ? 何所?」

「何所って……もしかして来るつもり?」

「当たり前じゃない、バイト姿の真琴を見てみたいしね?」

「……ラブ喫茶「アイライク」って所」

「分かったわ、覚えておくわね」

「あ、あの、麗華さん、写真撮っていいですか?」

「いいわよ、あ、どうせなら三人で撮りましょうか? ほら、真琴もこっち来て」

「ま、いいか」

そう言って、三人で写真を撮る。

その写真を、あっきーが「サイトにアップしてみよっと~」とか言っていた。

麗華と話し終わり、別れて、建物の外に出ると、もうすっかり暗くなっているので、帰る事にした。

帰る途中、あっきーがこう言って来た。

「まこさん、ありがとうございますね? 付き合って貰っちゃって」

「いいよ別に、結構楽しめたしね」

「そうですか、よかったです、また何かあったら、一緒に行きましょう?」

「うん、考えとくよ」

「じゃあ、私はこっちなので、さようなら」

「さようなら」

そう言って、あっきーと別れて、家に帰る事にしたのであった。

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