~第四十三話~
冬のある日、俺は、行く所あった。
それはもちろん、俺が働いている場所、ラブ喫茶「アイライク」である。
週一のバイトに入っているので、今日がその日なのであった。
朝から、出かけて、電車に乗り、秋葉の街へたどり着く。
冬と言うだけあって、厚着をしている者が、結構多く、人も多くいた。
俺は、その街中を歩いて、目的の場所へとたどり着く。
店の中に入ると、店長の東雲紫さんが、こう言ってきた。
「おはようございます、まこさん」
「おはようございます」
「まこさん、今日もよろしくお願いしますね?」
「はい、分かりました、じゃあ、着替えてきますね」
そう言って、俺は、控室の中に入る。
控室で、用意されたウエイター服っぽいのを着て、控室を出ると
「あ、まこ~おっはよ~」
声をかけてきたのは、俺の親友の栗谷美鈴であった。
「おはよう」
「ねえねえ、まこ?」
「何?」
「今日、仕事終わったらさ?遊びに行かない?今の所、さな~とあっきーが、一緒に来る事になってるよ?」
「う~ん、別にいいよ」
「よし、決まりね?じゃあ、仕事が終わったら、声をかけてね?」
「わかった」
そう言って、俺は、仕事を開始した。
相変わらず、俺を呼ぶ客は、女性客ばかりで、しかも
「TV見ました~」とか「かっこいいです……彼女はいますか?」とか、「またTVに出る事があったら、教えてください」とか言ってきた。
TVに出た影響が、かなり強くなってるな……と思い
別に芸能人でもなんでもないと、思うんだが……?
そんな感じに仕事をしていると
「お久しぶりです、まこさん」
そう言って俺を呼んだのは
汐崎美咲の従姉の汐崎茜だった
「え~と……茜さんでしたっけ」
「はい、そうですよ、実はですね?私の書いている漫画「ヒロイックストーリー」がね?アニメ化になったのよ、この作品って、真琴さんをモデルに書いたから、教えとこうと思ってね?」
「そうなんですか?おめでとうございます、アニメ化ですか、凄いですね?」
「ありがとう、あ、そうだ、私の仕事場に招待するわね?来てみない?」
茜さんが、そう言ってきた。
俺は、どうしようかと迷ったが
漫画家の仕事場って行った事がないから、興味があったりするのである。
「じゃあ、暇な日にお邪魔してもいいでしょうか?」
「いいわよ、じゃあ、はい、これ、仕事場の住所と、私の携帯番号ね?なるべく出るようにするわ」
そう言って、茜さんは俺に、一枚の紙を渡してきた。
「ありがとうございます、あ、お客様、ご注文はなんでしょうか?」
「そうだった、注文してなかったわね、じゃあ天使の微笑みをお願いするわ」
「かしこまりました、天使の微笑みですね?了解しました」
そう言って、俺は厨房に行く。
数分後、天使の微笑みを持って、茜さんの席に行った。
「お待たせしました、天使の微笑みです、ごゆっくりどうぞ」
「ありがとう、真琴さん」
そんな感じに接客して、紫さんが
「今日はもう、あがっていいわよ?まこさん」と言ったので
仕事を終わりにする事にした。
控室で着替えて、美鈴を探して、見つけたので、声をかける。
美鈴も仕事が終わっているのか、すでに私服に着替え終わっていた。
「美鈴、仕事終わったよ」
「あ、まこ~じゃあ、いこっか?」
「あれ?佐奈さんとあっきー、待たなくていいの?」
「大丈夫、行く先は決めてるからね?後で来るって」
「ふ~ん、そうなんだ?で、行き先って?」
「それは、行ってからのお楽しみ、じゃあ行こう~」
そう言って、俺と美鈴は、行く事にした。
二人で町の中を歩いて、辿り着いた場所は
ワールドゲームと呼ばれている場所で、結構大きなゲームセンターであった。
ワールドゲームに辿り着くと、遅れてあっきーと佐奈さんがやって来て、俺達と合流した。
「じゃあ、上の階、行ってみよ~」
美鈴が、そう言ったので、俺達は、上の階で、遊ぶ事にした。
三階にたどり着くと、中においてあるのは
体感ゲームと、ビデオゲーム中心だった。
「あ、まこ~、これやろっか?」
そう言って、指差したのは、四人対戦出来る。
レースゲーム「首都高バトルスピリッツ」と言うゲームだった。
「別にいいけどね」
「私も、OKです」
「美鈴、勝負だね~」
「じゃ、早速やろ~」
そう言って、俺達は、それぞれ席につく。
このゲームは、車体を選べるらしく
バイク、スポーツカー、バス、タクシー、パトカーと言った、ちょっと変わった機体も、選べるみたいであった。
俺は、どれにしようか……と迷ったが、バイクを選んでみる。
ちなみに、美鈴がスポーツカー、佐奈さんがバス
あっきーがタクシーを選んでいた。
「負けても恨みっこなしだよ~」
「分かってるよ」
「こっちも、全力でやります!」
「私の実力、見せてあげるよ?」
そう言って、レースがスタートした。
さすがにこういうのあまりやってないせいか
操作方法が難しく、なかなか順位をあげられなかった。
トップ争いは、美鈴とあっきーで
俺と佐奈さんは、約五十メートルぐらい離されてしまった。
そして、結果はどうなったのかと言うと
そのまま美鈴が一着でゴールして、あっきーが二着、三着が佐奈さんで、俺が最下位だった。
「まこ、こういうの苦手?」
「まあ、そうかも、普段、ゲームとかやらないしね」
「そっか、じゃあ、別のゲームやろうか?」
「賛成~」
「他のゲームだったら、勝てそうかもです」
そう言って、次にやったのは、対戦型格闘ゲームだった。
俺はやった事ないので、見学する事にして、見ていると
佐奈さんが、あっきーと美鈴を負かしていた
佐奈さんの意外な実力を知る事になったのであった。
そんな感じに遊んでいて、時間も遅くなったので
一階でプリクラの写真を一枚撮って、俺達は、帰る事にした。
電車に乗り、山野辺市に着く。
途中で佐奈さんとあっきーと別れて、俺は美鈴と一緒に帰っていた
帰る途中、美鈴が話しかけて来た。
「ねえ、まこ?」
「何?」
「たまには、皆で遊ぶのもいいね?」
「そうかも」
「また、皆で遊びにいこっか?あ、じゃあ私、こっちだから、じゃね?まこ、お休み~」
「お休み~」
そう言って、美鈴と別れて、家にたどり着く
中に入ると、家の電気が真っ暗で、誰もいないのか?と思ったが、妹の亜季は、すでに寝ているらしく
母さんもいないみたいなので、真っ暗の理由が分かった。
俺も、自分の部屋に入って、考えてみる
そう言えば、明日も学校無いので、明日は
今日、汐崎茜さんに
貰った住所に行ってみるからな……と決めて、寝る事にしたのであった。




