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俺の非日常な日々  作者: 零堵
~一年目~
4/83

~第四話~

俺は、至って普通の人間である、運動だって平均だし、学力も平均クラスであった。

そんな普通の日常をだらだらと毎日過ごしていたのだが、その普通の日常が、ちょっとずつ変わっていった、何故変わったのかというと、いつもと同じく山野辺高校に登校したある春の日、下駄箱の中に一通の手紙が入っていたからである、その手紙の内容は「放課後、音楽室で待ってます」だった。

その手紙を貰ってから、俺の普通の日常が非日常へと変わっていくのであった。

そして、いつものような時間に起き、学校へと行く支度をして家へ出ようとすると、妹の南山亜季みなみやまあきが話しかけてきた。

「お姉ちゃん、はい、お弁当」

「いつも、ありがとう、亜季」

「ううん、作るの楽しいしね? お姉ちゃん? 昨日も言ったけど……他の人にお弁当貰っちゃ駄目だからね!」

「う、うん、じゃあ、行ってきます」

そう言って俺は家を出る、うん、出来た妹だよね? 最後の台詞はちょっと怖かったけど……

そう思いながら、俺の通っている山野辺高校に辿り着く、昇降口に入り、下駄箱に向かうと

「おはようございます、まこ」

昨日と同じく、汐崎美咲しおざきみさきだった。

なんでいるの?と思ったが、俺はとりあえず挨拶してみた。

「おはよう、美咲さん」

「あの……今日も作って来たので、貰ってくれますよね?」

そう言ってきた、ちなみに作って来たというのは、昨日屋上で渡されたお弁当の事だとは思う。

でも、俺は妹に言われた事を言う事にした。

「ごめん、受け取れない」

「何でですか!」

「妹にそう言われたから」

「妹さんに?」

「そう、「お姉ちゃんのお弁当は私が作るから、他のは断って!」って、そう言う訳だから、じゃあ」

「あ、待って下さい!」

そう言って俺は、上履きに履き替えて、自分の教室へと向かった、その場に残ってたら一体何を言われるか……と思ったからである。

教室に辿り着くと、既に何人かは登校していて、他愛のない会話を続けていた。

俺は自分の席について、教科書を机に入れる作業をしていると、やっぱりと言うか今日も、俺の親友の栗谷美鈴くりやみれいだった。

「おっはよーーまこ」

「おはよう」

「もうそろそろだよね?」

「何が?」

「何がって……テストだよ~、この時期ってそうでしょ?」

あ、確かにそうだった、去年の今頃も、この時期中間テストとか呼ばれる、国語、社会、理科、数学、英語の五教科の総合テストが開始されるのである。

「あ、確かにそうだね」

「でね? 今日、まこの家で勉強会しようと思うんだけど?駄目?」

いきなり勉強会とな? まあ、それもいいかも知れないけど

なんで俺の家でやる事が決まっているんだ?

「……美鈴の家じゃ駄目なの?」

「私の家はちょっとね……、まこの家行くの久しぶりだし、いいでしょ?」

う~ん、どうしようか……まあ、断るのも一つの手だが

別に断る理由も無いしな?俺は、とりあえずOKする事にした。

「まあ、OKかな」

「ありがとーまこ、じゃあ今日の放課後から毎日だね」

は?毎日ですと?と言う事は毎日来るのか? こいつ……

まあ、OKしちゃったし、しょうがないか……と、俺は思っていたのであった。

時間が過ぎていき、放課後、帰りの支度をしていると、美鈴が話しかけてきた。

「さあ、まこ~行こう」

「行くって、どこに?」

「何、とぼけてるの? 朝言ったでしょ? 勉強会するって、だからまこの家に出発ーー」

「出発って……」

何で楽しそうに言うんだ? こいつは、ただ勉強をするだけだと思うんだがな?

そう思っていたが、考えるのも何なんで家路に向かうとした。

下校中、美鈴が話しかけて来る。

「そう言えば、まこの家に行くのって、随分久しぶりだったよね?」

「そうだっけ?」

「そうだよ、今年に入って、まだ一回も行った事が無かったと思うんだよね? 私」

「そうかな……まあ、美鈴がそう言うんだったらそうなのかも」

「うん、だから思いっきりまこの家で遊ぶんだ~」

おい、勉強会じゃなかったのか? 遊ぶって何だよ

「遊ぶって、勉強会じゃ……」

「だって~ず~っと勉強してたら頭の中がオーバーヒートしちゃうよ?少しは休ませないとね?」

「そういうもんかな」

「そういうものだよ、あ、まこの家、到着~」

確かに俺の家に到着していた、うん、話しながらだと時間とか忘れるもんなんだな……

まあ着いたので、俺は玄関の扉を開ける事にした。

「ただいま」

「お帰り~、お姉ちゃん…………と、誰」

出迎えて来たのは、俺の妹の南山亜季みなみやまあきだった。

なんか長い沈黙だったな……あれ? そういや美鈴と亜季って会った事あったっけ?

「お久しぶり~亜季ちゃんだったっけ?」

「……だから誰です?」

うわ、何気に酷い事言ってないか? 我が妹よ

「あっれぇ~?覚えてないかな? 私、美鈴だよ? ほら、去年会ったでしょ?」

「すみませんが覚えてません、私の頭の中は好きな事と好きな人物の事しか頭にないので」

それってはっきり言うと「お前の事なんか嫌いだから覚えてないぞ」って意味じゃないか?

「……まこ……」

うわ、なんか美鈴が涙目になって、こっち見てる……さて、どうしよう?

「あ、亜季……せっかく来てくれたんだから、ちょっとそれは失礼だよ」

そう優しく言ってみると、亜季はこう言った。

「すみません、お姉ちゃん……お姉ちゃんが家に女の人連れてくるとは思わなかったので……」

「じゃあ、自分がもし男の人を連れてきたら……」

「即効追い出します、お姉ちゃんに付きまとってる害虫です、それは」

うわ!即答だよ!なんか怖いよ!?

「な、なんか凄い妹だね? まこ……」

「そ、そうかな……まあ、とりあえず勉強するとしようか、亜季、今日は美鈴と勉強しに来たから、邪魔しないでね?」

「そうですか……分かりました、お姉ちゃん」

「じゃあ、早速私の部屋で、勉強しようか」

「ok~、じゃあ行こう」

こうして、俺の家での勉強会が始まったのであった。

「まこの部屋来るの、ほんと久しぶり~」

そう美鈴が言う。そんな久しぶりだったっけ? まあ、妹が忘れるぐらいだからそんな久しぶりかもしれないのだが

「じゃあ、早速勉強始めようか」

「そうだね、まず、どの教科からやろうかな?」

「そうね……じゃあ、最初は国語からやろう」

「りょ~かい」

そう言って、国語の教科書とノートと筆箱を取り出して言う。

「で、どこだっけ? 試験範囲?」

「先生が言ってなかった?「ここからここまでが試験範囲だって、美鈴、授業中聞いてなかったの?」

「なはは……その時、夢の国に旅立ってたかも……」

夢の国って何だ?はっきり言うとそれって、つまり寝てて聞いて無かったって事じゃあないのか?

「ちなみにね?その夢って、まこと私がらぶらぶで踊ってる夢だったよ?」

何ちゅ~夢を見てるのだこいつは……そういう願望があるのか? と思ってしまうじゃないか……

「……とりあえず、ここからここまでだから、ノートに書き写そう?」

「りょうかい~」

そう言って、俺と美鈴は教科書に書かれてある文字をノートに書き写す。

「あ、まこ~この字何て読むの?この、纏って文字だけど?」

「これは確か……まといって言うんじゃないかと」

「さんきゅ~まこ」

そんな感じで黙々と書き写す作業していた。

そして時間が過ぎ、約二時間ぐらいは経過したであろうと思った時、美鈴が突然こう言った。

「あ、もうこんな時間、家に帰らなくちゃ!」

「何かあるの?」

「うん、私のお気に入りのアニメ、天使世界エンジェル・ワールドがやるんだ、じゃあ、私、帰るね~」

天使世界? また、知らないアニメだな

まあ俺はほとんどアニメとか見ないというか、やってる時間知らないだけなんだが……

「あ、そう、じゃあまた、明日」

「うん、明日ね~じゃね~まこ」

そう言って美鈴は俺の家からダッシュで帰って行ったのであった。

俺もず~っとペンを動かしていたので、疲れたので今日はここまでにしようかな? と思って書く作業をやめて自分の部屋から出ると、妹の亜季が話しかけてきた。

「お姉ちゃん、勉強終わったの?」

「うん、まあ、やれるとこはやったから今日はもういいかなと」

「あの人は?」

「あれ? 会わなかった? 物凄い勢いで帰って行ったけど」

「そうなんだ……よかった……」

そう亜季は笑顔で言いました、うん……

何が良かったんだろう? と疑問に思ったが、聞かない事にした。

「あ、お姉ちゃん、夕食作ったから食べて?」

「本当? じゃあ、頂こうかな」

「うん!」

こうして、俺は妹の亜季と一緒に亜季の作った料理を食べた。

まあ普通親とかが作るようなものなのだが、俺の家族は三人家族で母親は仕事で夜遅くに帰ってくるので、いつも夕食は亜季と二人だけで食べていたりするのである。

「おいしい? お姉ちゃん」

「おいしいよ」

俺は本心からそう言っていた。まあ妹の亜季は料理が上手いので、本当に俺は幸せ者だとは思う。

「嬉しい、大好きなお姉ちゃんに食べて貰うのが一番うれしいんだー」

……これはラブじゃなくてライクの方だよね? 家族愛と言う意味で……

そう思いながら俺は、亜季の作った料理を完食し、風呂に入ってパジャマに着替え、明日の準備をして眠る事にしたのであった……

こうして、俺の試験勉強初日が、終わった。

俺の家に親友の栗谷美鈴くりやみれいが試験勉強しに来て、次の日。

いつものような時間に起き、学校の支度をして、登校する。

まあ、そう言った普通の日常だったりするわけで……変わった事と言えば、一通の手紙が下駄箱に入ってからだとは思う。

あと最近、美鈴とばっかりいるよ~な気もするのだが、気のせいだとは思う。

そして、いつものように俺の通っている学校、山野辺高校に辿り着き、上履きに履き替えて、教室の中に入る、中に入ると数人の生徒はもう既にいえ他愛のない会話をしていたりする。そんな中、いつもみかけている俺に手紙をくれた人物、汐崎美咲の姿は無かった。

いつもは、友達と話しているのに、どうしたのかな? とは思ったが、もともとそんなにも仲良くはないので、ほっとく事にして、自分の席に着く。

席について、ぼ~っとしていると、美鈴がやって来て、俺に話しかけてきた。

「おっはよ~まこ~」

「おはよう」

「昨日はありがとね~、じゃあ今日もよろしく~」

今日もって……やっぱり毎日来る気なんだな……こいつ……

「今日も来る気?」

「前に言ったでしょ? 毎日行くよ~ってもしかして駄目?」

「いや……駄目じゃあないけど」

「ならよかった」

そう話していると、キーンコーンと授業を知らせるチャイムが鳴ったので、授業に集中する事にした。

ちなみに結局、今日、汐崎美咲は、今年初めて、休んだらしかった。

そして……業が終わり放課後、今日はいつもと雰囲気が少し違っていた。

まあ理由は何となく分かる、何故ならこのクラスのアイドル的存在の、汐崎美咲が休みだったからである……多分汐崎美咲のファンクラブ、通称MKFC(美咲ファンクラブ)のメンバーもこのクラスの中に数人いたと思われるからであった。

まあ、俺には関係ないと言えば関係ないのだが……

そう思っていると、やっぱりというか、美鈴が話しかけてきた。

「じゃあ行こうか? まこ~」

「そうだね」

そう言って、二人揃って教室を出る。

昨日と同じく、俺は美鈴を連れて、自分の家へと帰ったのであった。

玄関の扉をあけると、中はし~んとしていた、まだ妹の亜季が帰っていないらしく、家の中は、がら~んとしていた。

「あれ? まこの家、誰もいないの?」

「うん、そう見たい、母さんも妹もいないみたいだし」

「ふ~ん、じゃあ二人っきりかあ……どきどきしちゃうね?」

何を言ってるんだ? こいつは……? 俺は呆れながら、家の中へと入って行った。

「……」

「あ、無視しないでよ~まこ~」

そう言って後ろから美鈴が付いてくる。そして昨日と同じく、俺の部屋で勉強を始める事にした。

「昨日は、国語を中心にやったから、今日は社会を中心にやろうか」

「りょ~かい、あ、まこ~社会の範囲ってどこだっけ?アメリカとかだっけ……」

「それじゃあ地理になるよ、社会は確か、日本史が出題される筈」

「日本史か~、じゃあ問題ないかと」

「なんで?」

「だって、私、いっつも高得点だもん、日本史はね?」

そうなのか? それは初耳なんだが……

「そう、じゃあ、試験範囲を重点的にやっとこうか」

「了解~まこ~」

そう言って俺と美鈴は、勉強を始めた。

そして数時間後、あたりは薄暗く、夜になろうかと言う時間、とりあえず試験範囲は重点的にやったので、問題は無いはずである。

「もう、遅くなってきたし、帰るね?」

「そう、じゃあ、さよ~なら」

「なんか言い方が冷たいけど……また、明日ね~まこ」

そう言って、美鈴は俺の家から出ていく、数分後……

「お姉ちゃん!」

いつの間にか、帰っていたのか、妹の亜季が俺の部屋に入って来た。

「な、なにかな?」

「またあの人来たの!?」

「あの人って、美鈴の事?」

「そう!」

なんでそう怒っているんだか、不明なんだが……

「お姉ちゃんが呼び込んだの?」

「呼び込んだと言うか……テスト勉強しようと言ってきたのは、美鈴の方だし」

「そうなんだ、じゃあいつまであの人来るの?」

「いつまでって……明日も来るよ、まあ明後日が試験だから、明日までだとは思う」

「そう……お姉ちゃん……」

「な、何?」

「あの人とずっといないで、少しは私の事も構ってよ……」

そう泣きそうで我が妹は言いました、一体どうすればいんだ? こういう場合……

「分かったよ、テストが終わったら、一緒に遊んであげるから、それでいいでしょ?」

「ほんと? 約束だよ? お姉ちゃん」

「う、うん」

こうして、俺の、テスト勉強二日目が終わった。


次の日、今日も俺は、元気である、まあ……風邪引いたり、熱が出たりしないかぎり、学校を休む事は無いのである、まあずる休みという手もあるが、基本的に俺は至って真面目なので、休みとかしないのであった。

そして、いつものような時間に起き、学校へ行く支度をして、いつもと同じ時間に家を出る、ここまではいつもと同じであったが、今日は少し違っていた。

「おはようございます、まこ」

俺に話し掛けて来たのは、昨日学校に来なかった、汐崎美咲であった。

「お、おはよう」

「会えて嬉しいです……」

そう赤らめて言って来た。何故、彼女が顔を赤らめたのかというと、理由がある。

その理由とは……俺の事が好きだからである、まあ何で俺がその事を知っているのかと言うと、数日前、俺の下駄箱の中に一通の手紙が入ってあってその中身は「音楽室で待ってます」だった。

で、言ってみると、彼女が待っていた訳で、俺に向かって「彼女にして下さい」と、言ってきたからである。

まあここまでだったら、普通の男ならば「お願いします」とか「OKです」とか言うだろう、何故なら彼女はクラスの中でも大人気で、ファンクラブ、MKFC(美咲ファンクラブ)まであるからである。

だが……俺は、普通の男では無かった、まあ彼女と同姓、女だし?

「そ、そう……何で嬉しいのかは、聞かないよ……」

「そうですか? 実は私……昨日、風邪を引いてしまって、学校休んだんです……出来れば、貴方にお見舞いに来て欲しかったです、家に電話したんですけど……妹さんでしたっけ?その方が出て「お姉ちゃんはいません!」と言ってましたけど、昨日、自宅にいなかったんですか?」

はて? 昨日は確か、親友の栗谷美鈴と一緒に、社会の試験勉強してた筈なんだが?

「昨日は、家で試験勉強してたよ、でも電話が鳴ったのは気がつかなかったかな」

「そうでしたか……、あの……私が遊びに誘うとした時、今度はちゃんと出て下さいね?妹さんに出てもらうのではなくて」

「は、はあ……なるべくそうします……」

てか、遊びに誘うのか? 俺を……一体何所に連れて行くのか、全く分からないのだが……

そう話しているうちに、俺の通っている高校、山野辺高校に辿り着き、教室の中へと入る。

中に入ると、男子生徒がいきなり「美咲さま~!昨日は寂しかったです!」とか言って来た奴がいた。

多分というかおそらくMKFCのメンバーかと思われる。

美咲は「心配してくれてありがとう、もう大丈夫よ」と笑顔でそういった、その笑顔を見て「おお~」とか騒いでいたりする。

うん、さすが人気者だよな、俺と大違いだなって感じがする。

俺はそう思って、自分の席に着くと、今日も美鈴が話しかけて来た。

「おっはよう~まこ~」

「おはよう」

「今日はびっくりしちゃった」

「何が?」

「だって、クラスのアイドルの汐崎美咲とまこが一緒にやって来たんだもん、一体どう仲よくなったの?」

どう仲良くなったか? いや……仲良くは……なったのか?

ただ一緒に来ただけだと思うんだが……

「一緒に来ただけだって、偶然だよ」

「そう? いよいよ明日がテストだから、今日もまこの家で勉強だね」

「一昨日と昨日は国語と社会やったから、あとは数学、英語、理科をまとめてやる感じかな」

「そうだね、うわ~大変そう……、でも頑張るしかないかあ……」

「そうだよ」

そう言ってると、キーンコーンとチャイムが鳴ったので、話すのをやめて、授業に集中する事にした。

そして、放課後、今日も美鈴を連れて、俺は家へと帰る。

家の中に入ると、すでに南山亜季みなみやまあきが帰っていたらしく、「お帰りなさい、お姉ちゃん…………と、その他の人」と言って来た。

その他の人って……やっぱり随分と我が妹は美鈴の事を嫌ってる感じだよな……と思った。

「あ、そう言えば亜季?」

「何? お姉ちゃん」

「昨日、電話あったんでしょ? 何で自分に言わなかったの?」

「何で、お姉ちゃんが電話あった事知ってるんですか?」

「かけた相手が、自分に言って来たからだよ」

「だって……「まこの家ですよね?まこ、私の大好きなまこ、出て来てください」って言って来たから「お姉ちゃんはいません!」って言って、切りました、お姉ちゃん、一体誰です? そんなふざけた事を言ってる人は」

うわ、目が怖いですよ? 妹よ……

「え~と……まあ、忘れて?」

「忘れるわけにはいきません!私が一番お姉ちゃんの事が好きなんですから!」

「お~まこ、モテルねえ~、まあ私がまこの事を一番好きだけどね? 色々と知ってる事あるし?」

美鈴まで爆弾発言してない!?……何で、俺はこう、同姓ばかりにもてるんだ?

妹にクラスメイトに親友、この中で選べってか? 無理だろ、普通……

「……勉強しに来たんだから、行くよ、美鈴、亜季は邪魔しないでね?」

そう言って、俺は自分の部屋へと行く。

「あ、待ってよ、まこ~」

「お姉ちゃん……」

亜季が何か言っていたが、気にしないことにした。

自分の部屋に入って、早速英語と理科と数学の教科書を開く。

「今日は、三教科一気にやるよ」

「うん、大変だけど……やろうか……」

俺達は、黙々と書いたり消したり、読み書きをしたのであった。

数時間後……

外を見ると、月が出ていて真っ暗だった、時間を見ると、夜の十一時を過ぎている

ざっと計算して、五時間は勉強した事になるなあ……さすがに疲れていた。

「ふ~、こんぐらいでいいよね……もう、疲れたし……」

「そうだね……」

「じゃあ、帰るね? お互い、明日、がんばろ~ね?まこ」

そう言って、美鈴は帰って行った、俺はと言うと、お風呂に入って、亜季の作ってくれた夜食を食べて

明日の用意をして、眠る事にしたのであった。

こうして、俺の三日間の勉強会が終わったのだった。


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