~第三十三話~
季節は、年が巡って、お正月
俺は、家にいた。
正月と言うだけあって、出かけてもいいのだが
別に何所に行くとか決めてないので、家にいるのである。
夜中は、親友の栗谷美鈴と一緒に、山野辺神社にお参りして、それから別れたので、夜遅くに帰ってきて
寝たので、ちょっとだけ眠かった。
初日の出は寝過して見れなかった、まあ、特別に見たいとは思ってはいなかったので、これは、よしとして、そういえば……疲れていたからか、初夢も見なかった。
まあ、見たよ~な気もするのだが、全く覚えていなかったのであった。
そして起きて、妹の亜季と母親の美鶴母さんに挨拶した
「おはよう、母さん、亜季」
「あ、お姉ちゃん、起きたんだ?」
「真琴、ぐっすり眠ってたわね~一度起こしたのよ?」
「え、そうなの?」
「ええ、初日の出一緒に見ようと起こしたのだけど、寝ぼけてて覚えてないでしょ?」
「う、うん、覚えてない」
「やっぱりね、まあいいわ、で、よく眠れた?」
「うん、ちょっと眠いけど、眠れた気はするよ」
「そう、じゃあ、私は、正月特番の収録があるから、行くわね?」
そう言って、母さんは外に出て行った
「お姉ちゃん、わたしね?」
「何?亜季」
「おせち料理作ったから、一緒に食べよ?」
「え、亜季ってそんな事までできるの?」
「これは本とか見て、勉強したんだ、ちょっと自信ないけど、食べてみて?」
そう言って、亜季は、一度キッチンに行って、重箱を持ってきた
「じゃ~ん、お姉ちゃん、食べてみて?」
「うん、わかった」
そう言って、重箱を開ける。
中に入ってきたのは、黒豆、栗きんとん
田作り、蒲鉾といった、おせち料理に使われる食材だった。
俺は、亜季の作ったおせち料理を食べてみて、こう言う。
「あ、旨い」
「ほんと?」
「うん、美味しいよ?亜季」
「よかった~じゃあ、成功なんだあ、かなりうれしいかも~、じゃあ私も食べよっと」
そう言って、亜季もおせち料理を食べだした
うん、思ってみれば、亜季の料理の腕……かなりあがったんじゃないか?と思ってしまった。
姉として、これは料理まかせっきりでいいのか?と思ったが、まあ、笑顔なので、まあいいか……と思ったのであった
おせち料理も食べ終わったので、家にいるのも何だし、外で何かやってるかも知れないので、俺は、外行きの格好をして、出かけようとすると
「お姉ちゃん、出かけるの?」
「うん、あ、亜季もついてくる?」
「うん、行く!」
こうして、俺は、亜季と二人で、お正月の街中を繰り出す事にした。
俺は、亜季と一緒に、とりあえず山野辺商店街から、行く事になり
山野辺商店街にたどり着くと、正月と言うだけあって、人が多く、やっているお店と正月休みと書かれた店があったりして
ちょっとにぎわっていたりしている。
「お姉ちゃん、何所から行こうか?」
そう言って、亜季は俺の腕を組んできた。
ちょっと待て……手を繋ぐのはまだいい、何故腕を組む……?
これって、所謂恋人繋ぎとか、そういうのではないか?
「あのさ……亜季」
「何?お姉ちゃん」
「何で……腕組むの?」
「え……駄目だった?」
「い、いや、駄目じゃないけど、ちょっと恥ずかしいな~とか……ね?」
「いいの、私、お姉ちゃんと腕組んで歩きたいもん」
「そ、そう……」
もう何を言っても、無駄だと判ったので、俺は、あきらめる事にした。
商店街を歩いていると
「あ、真琴、あけましておめでとう~」
と、俺に声をかけてくる者がいた。
俺に話しかけて来たのは
同じクラスの住吉愛子であった。
愛子は、手に福袋らしき物を持っている。
「あ、愛子、あけましておめでとう」
「ところでさ……?」
「何?」
「真琴と腕組んでるのって、もしかして…………彼女?」
「そう見える……?」
「うん、まあ、なんか仲よさげだし?すっごいくっ付いて、離れそうに見えないんだけどさ?」
「彼女じゃないよ、妹、亜季、同じクラスの愛子」
「……初めまして、南山亜季です」
「ふ~ん……妹さんね~?」
「……なんですか?」
「いや、真琴と似てないね?って思ったかな、真琴はかっこいい系で、亜季ちゃんはかわいい系かな」
「それ、他の人にも言われたな……前に」
「……とりあえず、ありがとうと言っておきます、お姉ちゃん、行こう?」
「あ、ああ、じゃあ、自分達は行くから、愛子、さよなら」
「そう?まあ、私も行く所あったしね、また、学校で、じゃあね?真琴」
そう言って、愛子は、俺達から離れて行く
愛子が離れた後
「お姉ちゃん」
「何?」
「あの、愛子さんって人と仲いいの?」
「まあ、いいかな、同じクラスメイトだしね」
「そうなんだ……」
「亜季?」
「ううん、何でもない、さっき愛子さんが、福袋持ってたけど、私もほしくなったから、お姉ちゃん、福袋、買いに行こう?」
「福袋ね……わかった、じゃあ、行こうか」
そう言って、俺と亜季は、福袋を売っているお店へと向かった。
福袋を売っているお店にたどり着くと
人が多くいて、福袋を取り合っている。
俺も、妹に頼まれたので
その中に入り、もみくちゃにされながらも
何とか福袋、二つ購入する事が出来た。
ひとつを亜季にあげて、ちょっと疲れたので、家に帰る事にして、家にたどり着いてから
福袋の中身をあけてみると、俺の福袋の中には
リクルートスーツと革靴のビジネスマンご用達の一品が入っていた。
うん……はっきり言うと、これ、貰っても嬉しくないんだが……
しかもあきらかに男物で、これを着る事ってあるのか?って感じだった。
ちなみに亜季の福袋の中身は
最新オーディオ機器と、付属品なのかお菓子セットが入っていた。
組み合わせおかしくないか?と思ったが、亜季はまあ、よろこんでいたので、ほっとく事にした
こうして、俺のお正月が、終わったのであった。




