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俺の非日常な日々  作者: 零堵
~一年目~
25/83

~第二十五話~

季節は、すっかりと秋に突入して、肌寒くなってきたころ

俺は、行く所があった。

それは、どこかと言うと、秋葉の喫茶店

ラブ喫茶「アイライク」である。

何故、俺がそのような場所に行くのかと言うと、このラブ喫茶で

働いているからで、まあ週に一日だけだけど

行く事にしているのであった。

朝早く起きて、身支度を整えて、電車に乗って

目的地、秋葉へとたどり着く。

さすがに秋と言うだけあって、夏休みのように人が沢山いたりはせ

結構人が少なくなっていた。

俺は、その秋葉の街を数分歩いて

ラブ喫茶「アイライク」へと向かう。

そして、辿り着くと、朝早いからか

まだお店はやっていなく、スタッフ専用口から入って、店内に入ると

「あ、おはようございますね、まこさん」

そう言ってきたのは、ここの店長さんの東雲紫しののめゆかりさんだった。

「あ、おはようです」

「今日は早いですね、まだ誰も来てはいませんよ?」

「そうですか?まあこんな日もありますよ、じゃあ、自分は着替えてきますね?」

「あ、今日はまだ着替えなくていいですよ?皆が集まってから、言いたい事があるので、ちょっと着替えるのは待ってくれませんか?」

「あ、はい、分りました」

言いたい事って何だ?まあ、気にはなったが

俺は、店長の言うとおり、待つ事にした。

数分後、おはようございます~と言ってやってきたのは

同じバイト仲間の桐谷佐奈きりやさなさんと

俺の親友の栗谷美鈴くりやみれいだった。

「あ、まこ~おはよう、今日、早いね?」

「まこさん、おはようございます」

「今日は、早く起きたからね、早く着いたんだよ」

「ふ~ん、そうなんだ?なら私を誘ってよ?一緒に行こうと思ってたのにさ?」

「別にいいと思うけど?」

「あ、それよりあきらちゃんは?まだ来てないの?」

「今日は、玲は体調悪いらしくて、来れないと言っていたから、今日は来てないわ、じゃあ皆、集まった事だし、言う事があるから言うわね?今日は、コスプレデーにしようと思うのよ、で、衣装を用意したんだけど、ちょっと選んでくれないかしら?」

そう言って、店長は、一端奥の部屋に行って、戻ってきた。

手に、数着の衣装を持っている。

「この中から選べって感じですか?」

「まあ、そうなるわね?ちなみに衣装は、魔女服、巫女服、水兵服の三つよ?どれがいいと思う?」

何で、その三つなんだ?それに、これ……サイズあってるのか、疑問なんだが……

「あ、じゃあ私は、魔女服で~佐奈はどうする?」

「そうですね・・・私は、ちょっと巫女服着てみたいかな……と、思います、まこさんは、やはり水兵服ですか?」

「あ、それ絶対似合うよ!まこ、それにしなよ!」

なんか勝手に決められてるんだが……

とりあえず、俺はどれにしようか悩んだ。

魔女服、背の高い俺が着てどうなるんだ?うん……想像してみる……

やっぱ無理、というか絶対に似合わないと思う。

じゃあ巫女服はどうかと言われても、こういうのは長髪の髪の方が似合うと思うし……

それに、なんか恥ずかしい、無難な所で水兵服か?と思って、俺は

「じゃあ、水兵服にする」

そう言ったのであった。

「じゃあ、決まりですね、今日はコスプレデー、れいれいは魔女服、さ~なは巫女服、まこさんは水兵服を着てください」

「店長は何を着るんです?」

「私は、これに決めています」

そう言って、取り出したのは、スーツだった。

「私は、女教師スタイルにしたいと思います、じゃあ早速着替えましょう」

そう言って、俺達は、用意された服に着替える。

数分後、着替え終わって、よく見てみると、サイズぴったりだった。

どうやってサイズを知ったのか

ちょっと怖かったが、まあ気にしない事に決めた。

「お~やっぱりまこ、似合ってるね~」

「そういう美鈴こそ、似合ってるんじゃない?」

「お?そう見える?ありがとね?そう言ってくれて佐奈も似合ってるよ~」

「あ、ありがとうございます」

「皆、着替え終わったわね?じゃあ、早速お店を開くわよ、今日も元気に頑張りましょう」

「はい、わかりました」

「りょ~かい」

「今日も一日、頑張ります」

こうして、俺のいつもと変わったバイトが、始まったのであった。

「すいませんー」

「あ、はい、ただいま承ります」

働いてて思ったこと、なんか客層が分かれてるって感じがした。

美鈴を呼んでるのが、主に男ばっかりで

眼鏡をかけてる奴がほとんどだった。

佐奈さんを呼ぶ奴は、これも男で、何故か手に

カメラや紙袋を持っていたりしているので

これは完璧にオタクに分類される奴だとは思う。

で、店長を呼んでる奴は、男女両方呼んでいて、普通だとは思われたが

客の顔を見てみると、赤らめていたり

恍惚な表情を浮かべてる奴がいたりして

普通ではない感じがした。

で、俺を呼ぶのはと言うと、ほとんど女というか……ほぼ女だった。

まあ、前から女しか呼ばれなかったけど、これは変わらないのか?と、思ったほどである。

「ご注文は何でしょうか?」

「天使の微笑み、お願いします、あと……」

「天使の微笑みですね、あとはなんですか?」

「付き合ってる人がいるかどうか、教えてください!!」

「は……?え~っと、今はいませんけど……」

「じゃ、じゃあ私の付き合ってください!!」

うん、こう言われるのこれで、七回目だった。

なんでこう、女ばかりにモテルと言うか、こう言われるんだ……?

やっぱりこの服装のせいか?とか、思ってしまった。

「すいません、それにはお答えできないです、天使の微笑みですね?では、お待ち下さい」

俺は、そう言って、厨房に入って

天使の微笑み=ショートケーキを持ってきて

さっきのテーブルに戻ってこう言う。

「お待たせしました、天使の微笑みです」

「私と付き合えませんか……?」

「付き合えません、でもこのお店に来てくれて、ありがとうございますね?自分が言えるのは、それぐらいです」

そう言って、俺はとびっきりの笑顔でそう言う

言ってきた客は放心したのか、動かなくて、なんだかぼ~っとしている。

うん……これでよかったのか?とか思ったが、仕事に戻る事にした。

そして、また客に呼ばれて、行ってみると

「こんにちは、まこさん、今日は一段とかっこいいですね」

そこにいたのは、汐崎美咲しおざきみさき

従姉の汐崎茜しおざきあかねさんだった。

「あ、ありがとうございます、ご注文は何ですか?」

「じゃあ、天使の微笑みで」

「かしこまりました、では、持ってきますね」

そう言って、俺は、再び厨房に入って、天使の微笑みを持って行った。

「お待たせしました、天使の微笑みです」

「ありがとう、あ、そうだ、まこさんに教えるわね?私ね……漫画家デビューしたのよ、あなたをモデルで書いて投稿してみたら、佳作に受かってね?で、連載持つ事になったわ、これもあなたのおかげよ?ありがとう」

「あ、そうなんですか?おめでとうございます」

「だから、私の作品、読んでみてね?週間連載だから、来週から載る予定よ」

そう言って、茜さんは俺に、連載することになった雑誌の名前を言う。

「わかりました、暇があれば読んでみますね?」

「うん、ここにちょくちょく来る事になると思うから、読んだら感想聞かせてね?」

「あ、はい」

そう言って、茜さんはショートケーキを食べ終わって、店から出て行った。

そして、時間が過ぎて、バイト終了時間になったので

俺はあがらせてもらって、私服に着替える。

「じゃあ、お疲れ様です」

「お疲れ様、まこさん、来週もよろしくね?」

「はい、わかりました」

俺は、店長にそう言って、家へと帰って行った。

家に帰ると、既に妹の亜季あきが帰っていて、こう言ってきた。

「ねえ、お姉ちゃん?」

「何?」

「この週刊誌に来週載る「ヒロイックストーリー」って漫画なんだけど、このキャラ、お姉ちゃんに似てない?というか、そっくりなんだけど?」

そう言って、週刊誌を俺に見せる。

それを見てみると、確かに俺にそっくりだった。

作者を見てみると「AKANE」と書かれてある。

お店で茜さんが言ってたのは、これの事か……と、俺は思った。

「この作者の人、知ってるの?お姉ちゃん」

「さあ、どうかな~」

「え~教えてよ~」

そう会話しながら、夕食を取って、寝る事にした。

こうして、俺の一日が終わったのであった。


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