~第二十話~
学園祭当日になったので、俺は、いつもとちょっと早い時間に学校へと向かった。
今日は、授業が無いので、制服だけ来て俺の、通っている山野辺高校に向かう。
そして、山野辺高校に辿りつくと、もう既に賑わっていた。
学園祭というだけあって、校門前に学園祭のネームプレートが飾ってあったりしている。
そして、クラスの中に入ると、もう既に何人か集まっていた。
俺は、自分の席に座って、ぼ~っとする事にした。
しばらくすると、俺の担任の先生がやって来て、こう言う。
「今日は、学園祭だ、授業は無いので、いつもとは違う、で、劇だが、午後からやる事がきまったぞ、で、午前中は自由にしていいぞ、では、私は色々と見回りがてら、回ってくる事にする、ではな」
そう言って、先生は教室から出ていく。
先生が出て行ったあと、クラスの連中は散らばって行った。
俺も、何所かに行こうかな? と思っていると、教室の中にやってきたのは、妹の亜季だった。
「お姉ちゃん」
「あ、亜季、来たんだ?」
「うん、お姉ちゃんと一緒に学園祭に回りたくてね」
「そう、じゃあ、行こうか?」
そう言って、俺と亜季は、校舎の中を見て回ることにした。
学園祭と言うだけあって、外からの客が結構いて、大変にぎわっている。
俺は、歩きながら、亜季に聞いてみた。
「そう言えば、母さんは?」
「お母さんは、仕事だって、ここに来たかったとか、言ってたよ?」
「そうなんだ……」
とりあえず俺達は、何か食べる事に決めて、後輩の玲がいる、クラスへと向かった。
玲のクラスに入ると、既に何人かいて、注文を頼んだりしている。
それにしても……さすがコスプレ喫茶、色んな服装がいたりしている。
ナースに軍服にメイドに巫女にバニーガール(しかも男)がいるから、ちょっと驚いてしまった。
「お姉ちゃん、何食べる?」
俺と亜季は、空いている席に座って、メニューを見る。
「じゃあ、定番のおにぎりでいいよ、亜季は?」
「私は、オムライスにするかな、すいません、店員さん~」
そう亜季が言うと、チャイナ服の格好をした人がやって来た
「はい、お嬢様方、一体何の用でしょうか……って、先輩?」
そう、チャイナ服を着ていたのは、玲であった。
うん……めっちゃ似合ってる……というか、男に全く見えないな……
「玲?」
「はい、来てくれたんですね?先輩」
「まあね」
「お姉ちゃん?知り合い?」
あれ? 前に亜季は、俺の働いているバイト先、ラブ喫茶アイライクで、一度会っては無かったか?
あ、その時は、ウイッグをつけてたから、別人に見えたのか……
「まあ、知り合いと言えば、知り合いかな?」
「ふ~ん、あ、じゃあ注文頼むね? おにぎりとオムライスひとつ」
「かしこまりました、オムライスとおにぎりですね、少々お待ちください」
そう言って、玲は、俺と亜季のそばから、離れて行った。
そして数分後、注文したメニューを持ってきたので、それを食べて、別の所へと、見に行く事にした。
そして、時間が過ぎて、放送が聞こえてきた。
「え~、放送部です、午後から体育館で、二年の劇をやります、興味がありましたら、是非、見に行ってください」
「あ、そろそろ時間か、じゃあ準備に行くかな」
「お姉ちゃん、がんばって? 私、応援してるからね?」
そう言って、俺は、亜季から離れて、体育館の裏手に行く事にした。
体育館の裏手に行くと、既に劇に参加するキャストは、全て集まっていて、衣装もばっちり着ていた。
俺も兵士役なので、その衣装に着替えて、ナレーションも兼任しているので、ちょっとというかかなり緊張した。
「頑張ろうね? まこ~」
そう言ってきたのは、俺の親友の栗谷美鈴だった。
「そうだね、せっかく劇やる事になったんだし、楽しまないと……」
「うんうん」
そう言って、時間を待つ。
そして、時間になり、俺達の劇が、始まった。
~シンデレラ~ヤンデレル彼女たち~
昔、昔、ある所に、とても奇麗な少女がいました。
少女の名前は、シンデレラと呼ばれていて、結構な美少女でもありました。
そんなシンデレラに、突然、ある出来事が起こったのです。
それはと言うと……シンデレラの父親が、再婚したのです。
そして、再婚した母親には、一人娘がいて、その年齢がシンデレラより年上だったので、血の繋がってない姉ができたのでした。
そんなある日、シンデレラの父親が、病気になってしまい
いなくなってしまいました
そして、シンデレラに残されたのは、血の繋がっていない母親と姉が出来て、三人で暮らす事になったのでした……
「うふふふふ、今日もまた一人……捌いたわ……」
「お母様……それは魚です、せめて一匹と言っていいのでは……」
「貴方も裁かれたいの……」
「いえ……」
シンデレラの継母は、包丁を持つと不気味に笑っていました
はっきり言いましょう、怖いです、まるで人を
殺せそうな眼光をしていたりしてました。
「シンデレラ、掃除はやったの?」
「やりましたけど……」
「なら、こっちもお願いね、私、もう寝るわ~音をうるさくすると、どうなるかわかってるわね?」
「は、はい……」
シンデレラの姉は、そうやっていっつも何かを押し付けていたのでした。
そんなある日、お城では、こんな事が行われてました。
「うむ……困った……」」
「どうかされました? 王子様」
「父上が、そろそろ嫁でも取れとかほざいてな、そんな人物は、いないんだが……とか、答えたら、探せとか言ってきたのだ、一体どうしたらいいんだ?」
「なら、舞踏会とかを開いてみたら、いかがかと」
「舞踏会か……あまり気乗りせんが、仕方がない、やるか……」
「では、準備します」
「頼んだぞ」
「全く、これできまればいいんだがな……」
そう、王子は呟いていました。
そして、王子様が舞踏会を開くとお触れが出たので
その噂は、シンデレラが住んでいる家でも、聞こえてきたのでした。
「王子様が開く舞踏会ね~、よし、行こうかな?」
「なら、私も……うふふ、楽しそうね……」
母親と姉は、そう言うのでした
シンデレラはと言うと
「なら、私も……」
「あら、貴方はだめよ」
「そう、家で待ってなさい、貴方はお留守番よ」
「……解りました」
そう、シンデレラは、家で待つ事にしたのでした。
そして、母親と姉は、ドレスに着替えて、王子がいる
お城へと出かけて行きました。
シンデレラは、残された家の中で、こう思っていました。
「はあ~、私もお城に行けたらなあ……」
「その願い、叶えてあげるわ~」
そう言った者がいました、その声に驚いて、外を見ると、いかにも怪しい格好をした、帽子に黒マントをかぶっていました。
そんな姿を見て、シンデレラはというと、台所から凶器を持ってきて
「ど、泥棒……家を守らないと……大丈夫、イタイのはサイショダケ……ウフフフフ」
その眼は、かなりいっちゃった目をしたりしました。
「ストーップ!私を殺す気ですか!?イタイのはサイショダケって、かなりやばいでしょ!?私は、魔法使い、貴方の願いをかなえに来たの、だから、そんな物騒なものは、しまってね!」
「……そう、私の願いを?」
「え、ええ、貴方はシンデレラと言うのよね?」
「なんで名前知ってるの? まさかストーカー……」
「ちっが~う!魔法使いは、何でもお見通しなの!、はあはあ……つ、疲れる……、え~こほん、シンデレラ、貴方、お城に行きたがってたわね?」
「え、ええ、まあ、そう言われればそうだけど……」
「じゃあ私がその願いをかなえてあげましょう、まずは衣装チェンジね?行くわよ、レッツ、イリュージョン!」
魔法使いの魔法? みたいな白い煙が現われて
煙が晴れると、そこにいたのは
奇麗なドレスを着た、シンデレラがいました。
「こ、これが私?」
「そう、あとこのガラスの靴を貸してあげるわ、あくまで貸すだけよ?で、十二時になったら、返してほしいわね」
「なんで、十二時?」
「色々とこっちはこっちで、あるのよ、じゃあ、行きましょう、私が、お城まで連れってってあげるわ」
「そう、解ったわ」
こうして、魔法使いに連れられて、お城へと向かったのでした。
お城の中は、既に舞踏会が行われていて、王子は悩んでいました。
「一体、誰に決めたらいいんだ?」
そう言っています、そこにシンデレラと魔法使いがやって来ました
それに気がついた継母と姉はと言うと
「まさか、シンデレラ!? 何故ここに……」
「というか、あの衣装、うちに無いやつね……どうしたのかしら? 貰いもの?」
そんな事を言っていたのでした
そして、その姿を見た王子はと言うと
「美しい、お嬢さん、ぜひ私と踊ってくれ」
そう手を取っていいました、手を取られた者は
困惑しました、それは何故かと言うと
「え…………私?」
そう、王子が手に取ったのは、きれいなドレスを着ている
シンデレラでは無く、隣にいる魔法使いなのでした。
「王子様? 何故、私と……」
「一番好みだからさ」
それを聞いた、シンデレラは言うと
「お・う・じ・さ・ま? 何を言っているんです?ふつうは、私に声をかけるんじゃないんですか……うふふふふふ、これじゃあ私、ここに来た事、馬鹿らしいじゃないですか……」
「あ、いや、そんな事は……」
「許しませんよ……うふふ……」
シンデレラは、隠し持っていたのか、いきなり凶器を出しました。
それを見て、魔法使いはと言うと
「私、いなくなったほうがいいですね、で、では~さよ~なら~」
その場から凄い速さで、いなくなりました
「あ、ま、待ってくれ!おいてかないでくれ!」
「王子様……?」
「う……あ~もう、私が悪かった!確かに君も美人だ、可愛い、その衣装だってとても似合っている!だから、その武器をしまってくれ~」
「分かればいいんです、王子様、こんな私と踊ってくれますか……?」
「あ、ああ……」
こうして、シンデレラは、王子と踊りました
そして、十二時になったので、シンデレラは
魔法使いに言われた事を思い出して、こう言いました
「私、時間なので、失礼します!」
「あ、ま、待ってくれ!せめて名前を!」
「名前は、シンデレラですわ……それでは!」
シンデレラはそう言って、家へと帰ってしまったのでした。
後日、王子は、兵隊に言います。
「おい」
「はい、何でしょう」
「舞踏会で、踊った相手を見つけてきてくれ、頼むぞ」
「はあ、解りました、でも何でです?」
「気にいったからだ、文句はあるか?」
「いえ、別に、では、行ってきます」
「頼んだぞ」
そう言って兵隊は、王子の元からさりました。
そして、すぐにシンデレラが何所にいるか、わかったので、シンデレラがいる家に行って、こう言います
「シンデレラ様、王子が呼んでいます、来てくれますか?」
「よろこんで!」
即答でした、一瞬の迷いもありませんでした。
こうして、シンデレラは、王子に嫁ぎ、継母と姉もお城で暮らす事になって、仲良く暮らす事になったのでした、シンデレラは、王子によく、こんな事を言っていました。
それはと言うと……
「王子様……浮気したら、許さないからね?ウフフフ……」
「あ、ああ……」
こうして、シンデレラは、末永く王子と暮らしましたとさ
めでたしめでたし……
~シンデレラ~ヤンデレル彼女たち~完~
劇も無事に終わり、俺は……とりあえず、ほっとする事にしたのであった。




