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俺の非日常な日々  作者: 零堵
~一年目~
14/83

~第十四話~

ドラマの撮影が終わり、次の日。俺は、行く所があった。

その場所は、秋葉にある、ラブ喫茶「アイライク」である。

夏休みに入って、休みが多くなったけど、前から週一と決めていたので、今日がその日なので、行くのであった。

電車に乗り、秋葉に辿り着く。

夏休みに入ってるせいか、人がかなり多く、おまけに夏というだけあって、結構暑い。

皆の格好が、薄着や涼しそうな格好をしていたりする。

まあ、俺も動きやすくて、涼しい格好をしているけど……

その秋葉原の街中を歩いて、目的地、ラブ喫茶「アイライク」へと、辿り着いた。

中に入ると、もう既に何人かお客様がいて、ちょっと賑わっている。

俺は、早速控え室に入り、用意された服に着替えて、ホールへと出るのであった。

ホールに出ると、親友の栗谷美鈴くりやみれいが、話しかけてきた。

「おっはよーまこ」

「おはよう」

「まこ?」

「何?」

「昨日ね? 一緒に遊びに行こうとして、電話したんだけど、妹の亜季あきちゃんが出て、「姉さんはいません」と言ってたけど、何所行ってたの?」

何所って、確か……昨日は、美鶴みつる母さんに連れられて、ドラマの撮影を手伝っていたけど……どうしよう? ここは正直に話すか? でも、やっぱり恥ずかしいから、ごまかす事にした。

「ちょっと出かけててね、妹も電話があったよとか言わなかったし」

「そう、あ、そうだ知ってる?」

「知ってるって?」

「なんとね? 来週あたりに、二時間スペシャルドラマ「天空カイザーVSデルウイング」が放送するんだ!まこは見るの?」

それって……俺が出演したドラマじゃないか……うん、自分が出てるドラマ、見るか……? いや、やっぱやめとこ……そう思って、こう答える。

「いや、見ないよ」

「え~何で!? レキ役の人、まだ情報が未定なんだよ~?気にならない?」

気にならないも何も俺だしな……そのレキ役って

「い、いや、気にならないよ……」

「そう?じゃあ、そのドラマ見たら、まこに教えるね?」

何でだ? 何故教える必要がある?

そう思ったが、言わない事にした。

美鈴と話していると、店長の東雲紫しののめゆかりさんが、話しかけてきた。

「二人とも、お客様がいるのだから、話はそこまでにしてね?」

「は~い、了解です」

「わかりました」

そう言って、仕事に入った。

俺の主な仕事は、ウエイター?見たいな仕事で、お客の注文を聞いて、出来た品物をお客様に届けるという事をしていた。

そして、数時間が過ぎて、休憩時間になり、控え室に入って、休んでいると、店長の紫さんがこう言ってきた、

「まこさん、来週ね? ここの店舗じゃなくて、海の貸し店舗で営業する事にしたの」

「そうなんですか?」

「ええ、だからまこさんも一緒に来てくれない?」

俺は、どうしようか迷ったが、海に行くのもいいかな……と思ったので、了承する事にした。

「はい、自分はOkです」

「よかった、じゃあ、来週お願いね?」

そう言って、店長は控え室から出て行く。

そして、休憩も終わり、仕事にうつる。

相変わらず、俺を呼ぶ客は、女性客ばかりだった。

男性客は後輩の東雲玲しののめあきらがよく、呼ばれていたりする。

俺は、出来るだけ笑顔でそれに、答えて接客をする。

そして、時間が過ぎて、上がっていいわと言われたので、控え室に入り、着替えて、店の外に出ると

美鈴がいた。

「まこ、お疲れ様」

「お疲れ様」

「今日さ? 知ってるよね?」

「知ってるって何が?」

「何がって……山野辺祭りに決まってるじゃないさ? 毎年やってるのに、忘れちゃったの?」

「あ、確かにそうだった」

「もうーーだからさ?お祭り、一緒に行かない?」

「でも、結構遅い時間になるんじゃない?」

「だったら、明日も行こうよ? 二日間やってるしさ?今日は、見回り程度でさ?」

俺は、どうしようかと迷ったが、OKする事にした。

「そうだね、じゃあ行こうか」

「うん、行こう行こう」

こうして、俺と美鈴は、山野辺祭りに行く事に、したのであった。

バイト先の秋葉から、山野辺市に向かう。

山野辺市に辿り着き、山野辺祭りが行われている会場に向かう事にした。

数分後、その祭り会場に辿り着いた。

「まこ~、結構賑わってるねえ」

「そうだね」

「屋台もいっぱい出てるし、うん、お腹すいてきたし、なんか食べよっか?」

「そうだね」

俺達は、屋台が出ているので、何か買う事にした。

人が多いので、人を掻き分けて進んでいくと、色々な屋台が出ている。

「まこー? 何がおいしそうかな?」

「そうだなあ……」

俺は、色々な出店を見てみる、確かに、色々あった。

たこ焼きにお好み焼きにチョコバナナにカキ氷にりんご飴に焼きそば、とりあえず……たこ焼きを買う事に決めた。

「たこ焼きにしない?」

「Ok~じゃあ、買おう?」

「うん」

俺と美鈴は、そう言って、たこ焼きの屋台の前に出る。

そして、注文をして八個入りの大入りたこ焼きを二つ購入した。

たこ焼き屋のおっちゃんが

「可愛い子だね~、よっしゃ、サービスじゃ~」

とか言って、いっこおまけをくれた、いいのか? そんな事して……?

まあ、くれると言うからには、貰っといたほうがいいだろうと思い、とりあえず何も言わないでおくことにした。

「じゃあ、何処か休める場所で、食べようか?」

「そうだね」

そう言って、休める場所を探す。

人が多いので、なかなか見つからなかったが、丁度ベンチが空いているのを見つけて、そこに座った。

「ふ~、ほんと、人多いねえ~」

「確かに、まあ、お祭りだしね」

「まあ、そうなんだけど……皆、考える事は一緒って事よね~」

「そう言う事」

「じゃ、さっき購入したたこ焼きでも食べよ?」

「うん」

俺と美鈴は、そう言ってたこ焼きを食べる。

うん、なかなかイケル、屋台も捨てたもんじゃないな……と思っていた。

たこ焼きを食べ終わった後、どの屋台が出ているかを見ながら、歩く。

すると、放送で「もう遅い時間なので、これにて今日の祭りは終了します、明日もやるので、是非来て下さい」と聞こえてきた。

「あ、終わりみたいだね? じゃあ、帰ろうか?」

「そうだね、あ、明日はどうするの?」

「私が、まこの家に行くよ~」

「了解、じゃあ待ってる」

「うん、じゃあ、帰ろう?」

そう言って、俺と美鈴は家へと帰る。

俺が家に帰ると、妹の亜季あきが、こう言って来た。

「お姉ちゃん、お帰りなさい、遅かったけど、どこ行ってたの?」

……何かちょっと、怒ってる風に見えるのは、気のせいか?

「何所って、バイトが終わって、今日、祭りだったから、そっちに行ってたの」

「そうなんだ……何で私に連絡くれないの!?、私、お姉ちゃんと行きたかったのに……」

「う……い、いや、忘れてて」

「もう!お姉ちゃん、明日は、私と一緒に行こ!」

俺は、どうしようかと考えたが、美鈴も来るので、その事を言う事にした。

「明日、美鈴も来るけど、一緒でいいかな?」

「…………お姉ちゃんがそう言うなら、分かりました、本当は二人っきりで行きたかったけど……我慢します」

えらい沈黙が長かったけど、どうやら、了承してくれたみたいで、とりあえず安心した。

「じゃあ、決まりね?もう遅いし、今日は寝るよ、お休み」

「お姉ちゃん……お休みなさい」

そう言って、俺は眠りにつく事にするのであった。


お祭りに行って、次の日。

今日もお祭りに行く事になった。

俺が行くお祭りというのは、山野辺祭りと呼ばれていて、地域としては、結構大きなお祭りでもある。

そんな、山之辺祭りに行く事になり、昨日は、親友の栗谷美鈴くりやみれいと行って、今日も、美鈴と、あと妹の亜季あきと、行く事になったのである。

昨日、バイトして疲れたせいか、起きたら、時刻はもう、昼を過ぎていた。

普通なら、俺は高校生なので、学校に行くのだが、今、現在、夏休み真っ最中なので、学校に行く事はなく、昼過ぎまで、寝ていても大丈夫なのである。

俺は、起きて、リビングに向かうと

「あ、まこ、おっはよ」

もうすでに、美鈴がいた。

「美鈴……来てたんだ」

「昨日行ったじゃない? まこの家に行くよ?って、で、来て見たら、まこ、寝てるんだもん、よっぽど疲れてたの?」

「いや、そう言う訳ではないとおもうんだけど……」

「そう? でね? 中に入ろうとしたら、亜季ちゃんが物凄い顔で睨んできてさ?ちょっと、びっくりしたよ、まあ、美鶴さんが、入れてくれたけどね」

そんな事があったのか……

「あれ? そういえば、母さんと亜季は?」

「美鶴さんが、亜季ちゃんを部屋に連れてって、それっきりだよ」

「ふ~ん」

そう、話していると、リビングに亜季がやって来た。

「お姉ちゃん、どう?」

やって来た亜季の服装は、水色の浴衣を着ていた。

普段、見慣れない浴衣姿なので、ちょっと驚いてしまった。

「亜季、浴衣に着替えたんだ?」

「うん、お母さんが着せてくれたの、似合う?」

「うん、似合うよ、カワイイ」

「ありがとう、お姉ちゃん!」

「まこ~、私も浴衣姿なんだけど……?私には言ってくれないの~?」

確かに、美鈴も、浴衣姿だった。

美鈴の浴衣は、緑色に向日葵のイラストが描かれている。

「あ、うん、美鈴も似合ってるよ」

「なんか言い方が適当だよう~、まあ、いいけど……」

そう話していると、母さんがやって来た。

「どう?亜季、似合うでしょ?真琴も浴衣、着る?」

母さんが、そう言って来たので

俺は、どうしようかと迷ったが

断る事にした

「いや、この格好で行くよ、浴衣とかいいよ」

「そう?真琴も似合うと思ったけど、まあ、強制はしないわ、じゃあ、私は、仕事があるから、行くけど、お祭りに行くんだったら、何か、お土産買っといてね?それじゃあ」

そう言って、母さんは、家を出て行く。

「ねえ、まこ?」

「何?美鈴」

「美鶴さんの仕事って何?」

「母さんの仕事?女優だよ」

「え!?嘘!?」

「嘘ついてどうするのさ?」

「じゃ、じゃあ……何のドラマとか、出てるの?」

「確か……天空カイザーのドラマに出てたかな」

まあ、俺もそのドラマ、役者として出たけど

俺の事は、言わないでおこう……

「え、本当!?どんな役なの!?」

なんか、物凄い驚いてるな……美鈴

「確か、冷笑のミレイユとかいう役だったかな」

「そうなんだ!へえ~あの、美鶴さんがね~、私、放送されたら、絶対に見よっと!」

ふむ……と言う事は、俺が出てるのも、バレルのかもな……

まあ、後で何を言われるか……今は考えないでおこうっと

そう、話していると

「お姉ちゃん、そろそろお祭りに行こう?」

妹の亜季が、そう言って来たので

「あ、そうだね、じゃあ行こうか、美鈴、行くよ」

「りょ~かい、お祭りにレッツゴ~」

こうして、俺は、美鈴と亜季を連れて

お祭りに向かう事にした。

俺の家から、数分歩いて、山野辺祭りが行われている会場に、辿り着く。

祭りと言うだけあって、人が多くいた。

「さっすが、お祭り、人多いねえ~」

「確かに、そうだね」

「お姉ちゃん、なんか食べよ?」

「うん、分かった、何、食べようか?亜季」

「え~っと……お好み焼きかな」

「りょ~かい、じゃあ、屋台探すかな」

そう言って、お好み焼きの屋台を探す

数分歩いたら、お好み焼きの屋台を見つけた。

「あ、見つけた」

「うん、いい匂い~」

「じゃあ、早速買おう?お姉ちゃん」

「そうだね」

俺は、屋台のおじさんに「お好み焼き下さい」と言う

おじさんは、「よっしゃ、毎度あり~」と言って

お好み焼きを焼いて、俺たちに渡した

「お~美味しそう、どっか座れる場所で食べよっか?」

「じゃあ、あいてる場所、探そう」

「お姉ちゃん、あそこ、あいてない?」

そう、亜季が言うと、確かに、ベンチがあいているのを見つけたので

そこに座る事にした

お好み焼きを、食べていると、俺たちに声をかけて来る者がいた。

「あれ?まこと」

「あ、翔?」

「おう、まさかこんな所で会えるなんてな?」

そう言ってきたのは、二時間ドラマ

カイザーVSデルウイングで

一緒に共演した、カイザー役の暮見翔くれみかけるだった。

「それにしても……まこと、モテモテだな?」

「は?」

「だって、女子二人と一緒にいるだろ?」

確かに、俺は、女子二人と一緒にいるけど……

片方は妹だし、もう片方は、親友だしな……

「二人って……妹と親友なんだけど?」

「そうなのか?」

「うん」

「お姉ちゃん? この人、誰?」

そう、亜季が言うと

「お姉ちゃん?……まこと……お前……」

そう言えば、翔に俺が女だって事、言ってなかったな

「まこ~? 一体、何所で知り合ったの?」

何所でって言われてもな? ドラマで一緒に共演したから、知り合ったんだけどな?

「何所でって、まあ、美鶴母さんの仕事場で知り合ったって、感じかな」

「そうなんだ」

「え~っと……お姉ちゃんということは……まこと……お前、女だったのか……?」

「女だったのかって……まあ言わなかったしね」

「そ、そうか……じゃ、じゃあ俺、行くな……」

そう言って、翔は、人ごみの中に入って行った。

なんか、えらく驚いてるな?そんなにびっくりする事か?と、思っていた。

「お姉ちゃん、そろそろ行こう?」

亜季が、そう言ってきたので、俺達は移動する事にした。

色々見て回って、時間が過ぎて、夜になり、さらに人が多くなった。

神輿が出てるみたいなので、それを見物する事にした。

「凄い賑わってるね~」

「確かに、そう思う」

「ちょっとうるさいかも……」

「まあ、お祭りというのは、そういうものだと、思うよ?」

神輿も見終わって、母さん用のお土産を買って、かき氷を買って、食べていると、放送で「ただいまを持ちまして、時間なので、山野辺祭りを、終了したいと思います、来年も、よろしくお願いします」と

聞こえてきたので、俺たちは、帰る事にした。帰る途中。

「楽しかったね~、まこ」

「まあ、そうかも」

「私……お姉ちゃんと、二人っきりで行きたかった……はっきり言って、邪魔」

「亜季ちゃん、何か言った?」

「いいえ、何でもないです」

……何て、言えばいいんだ……?

「じゃあ、私、こっちだからまたね? じゃね~」

そう言って、美鈴は、離れて行く。

「お姉ちゃん、今度は、二人っきりで行こう?」

「……なるべく、考えとくよ」

俺と亜季は、そう言って、家へと帰って行ったのであった。


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