あーちゃんの詩集 Ⅱ
〔落日〕
秋の夕暮れは
落日が描き出す空模様に心うたれる
雲が夕陽をつつみこむ時
夕陽が雲をあでやかに染める時
さまざまな自然のおりなす芸術作品を眺め
いち日をかえりみる
私の心は前を向いていたか?
私の心は豊かで優しかったか?
夕陽は限りなく私を
夢の世界へと導いてくれる
〔自然〕
悲しい時は悲しみの中へ
打ち沈めばいいんだ
心の動きのままに
その味わいをかみしめればいいんだ
こんな時があってもいいんだと思えてきた
悲しみの心も神が作ったもの
味わうべきもの
そう思うと気持ちが楽になる
大自然の姿と同じなんだ
嵐があり 竜巻が起こり 地が揺れる
仕方のないことってあるんだと思えてきた
また長閑な日も来るだろうから…
〔音楽〕
沈んでゆく心のとき
明るい音楽を聴いてもだめ
それで浮かれあがる事はない
暗いせつない音楽に救われる
何故だろう!!
垂れ下がった雲が すぐそこにある
「悲しい色って こんな色よ」と言っている
今日は心が重い
村上 進 のシャンソンに救われる
〔心よ〕
不安が波のように押し寄せてくる
光はどこへ行ったの?
疲れた心が ただ漂っている
風よ 静まっておくれ
心よ 大きくなっておくれ
心よ 強くなっておくれ
私はどこをさまよっているのだろうか
〔オレンジ色のバラが咲いた〕
夕焼けに染まって生まれて来たような
心 暖まるバラの花
「こんにちは!」
思わず言葉をかけてみる
うれしそうに私を見ている
なんだか 波長があって 豊かな気持ちになる
この広い世の中で
ほんの短い“時”を巡り合って
花とは思えないほど 執着してしまった…
幸せ!
〔うぐいす〕
ホ~ ホケキョ♪ と啼いてくれた
今日は おじいさんの お誕生日だ
嬉しかった「うぐいすさん ありがとうね」
裏の小鳥の森は 時々私をハッとさせ
暖めてくる
〔ルナ、ロッサ〕
赤い大きな まあるい月が
木陰から突然 姿を現した
感動して足が止まってしまった
ルナ、ロッサという曲を思い出した
この曲が好きだと言っていた
友の顔が浮かんだ
三月の風はまだ寒い…
〔ストラディ バァリウス〕
300年もの長い時を スイスで眠っていた
ヴァイオリンの名器が日本に来た
千住 真理子 さんのもとに…
彼女の持つ実力と信念と悲願
神が与えた宝物と言えよう
来るべきところに おさまったのだ
これからの永い年月
この名器は 多くの人びとの心を慰め
感動を与え続けることでしょう
〔落雷〕
ぼんやりとソファーで休息していた私は
突然の雷に飛び上がった
凄まじい光と音が ほとんど同時だった
落雷だ!
突風と轟雨
近ごろ少々怠慢気味だった私は
ムチ打たれたような思いがした
しばらく凄まじく降る雨を
怖れるような思いで眺めていた
ふと気付いた
家の前の葦原で
生まれたてのひなを育てている
ヨシキリの親子はどうしているだろう
どんなに怯えているだろうか!!
私は動悸がした
どうしてあげることも出来ない
神様に願い事ばかりしている私
また祈った!
「ヨシキリのこと お願い!」
次第に雷も遠のき 風雨は静まり
空が明るくなってきた
ヨシキリは生きているだろうか…
翌朝 目覚めたとき ヨシキリが啼いていた
ホッ!
〔チューインガムと包み紙〕
チューインガムを食べてみた
甘くて美味しい
包み紙をゴミ箱に捨てた
味がなくなってきた
もう一枚 食べたい……
あれ! 口の中のガムはどうすればいいの?
最初の包み紙を捨ててしまうと
永遠に食べ続けなければならない
捨てて 開けて 食べての繰り返し…
少し考えた
なんだ!
もう一枚食べればいいんだ




