ストーンアテナの一コマ(SS集) 2
各話の登場キャラクター
【宝物の色は】トパーズ・ロードナイト・オブシディアン
【掃除と水晶】ガーネット・トパーズ・ロッククリスタル
【オブシディアンの呟き】サファイア・オブシディアン・ロッククリスタル
【地元の名物】トルマリン・トパーズ・ロードナイト
【宝物の色は】
ロードナイトが、しんみりした顔でオブシディアンに話しかける。
「ディアちゃん。色が持つパワーというのは、とても大きなものですわね」
「そうだねえ。宝石の能力も、その宝石が持つ色によって変わったりするしね」
そこへトパーズがやって来た。
「お、宝石のお守り効果の話?」
「トパーズさん。それも色との関係が深いところですね」
「そもそも色に力があるのなら、わたくしはそれを借りているだけなのでは…と、ふと思ったんですの」
ロードナイトの言葉に、トパーズが答える。
「なるほど。でも私たちは、色そのものじゃなくて宝石でしょ? 自分を構成するものは何であれ、自分自身に他ならないさ」
「つまり、己の能力は正真正銘、自らを源とするパワーだということですのね」
「伝承や、物理的な性質から形成されてる能力だって沢山あるし」
オブシディアンがそう補足すると、トパーズも同意して続ける。
「そうそう。オブシディアンの硝子属性とかね」
※オブシディアンは天然ガラスの宝石です
「仰る通りですわ! わたくしも名前の由来によって築かれた薔薇属性であることを、忘れるところでした」
ロードナイトは、バラを意味するギリシャ語の「rhodon」が名前の由来です。
和名も「バラ輝石」と言います。
「ドナちゃんのつるバラの鞭、かっこいいよ」
「しなやかだよね。好きな縁起物は蛇だし、ロードナイトは曲線が好きなの?」
「ええ! 滑らかで当たりのよさそうなところが魅力的ですわ」
「ドナちゃんみたいだね」
と、オブシディアンが言えば、トパーズも柔らかな笑みでロードナイトに伝える。
「優しくてコミュニケーション能力も抜群。君を作り上げるものはいっぱいあるよ」
―おわり―
【掃除と水晶】
何やらガーネットが、ロッククリスタルを引っ張っている。
「クリちゃん大変、ちょっと来て!」
「落ち着け、ガーネット。何があったんだ」
その様子に苦笑するトパーズが、ロッククリスタルに声をかけた。
「あー、クリスタル。ごめんね、ご足労痛み入るよ」
「あのね、クリちゃん。私今日、掃除当番なの!」
「そうか」
「いつもはマリンちゃんが風で埃を集めてくれたり、サファちゃんが水で汚れを落としてくれたりして手伝ってくれるんだけど…」
【トルマリン】風属性:風を操れる(雷属性でもある)
【サファイア】水属性:水を操れる
「今日は二人が宇宙人討伐に出動してて、居ないの」
「因みにロードナイトとオブシディアンは、主くんのお遣いで外出中ね」
『お米買ってきて』by神和(主)
「それで?」
「だから、クリちゃんの浄化能力で掃除を手伝ってほしくて!」
ロッククリスタル(水晶)はパワーストーンとして、とても強い浄化作用があると言われています。ストーンアテナ・ロッククリスタルも、『浄化』を最も得意としています。
「私も浄化自体はまあできるんだけど、メインの能力じゃないから規模が小さくてさ」
ガーネットをフォローするように、トパーズがロッククリスタルに言う。
「なるほど、事情は把握した。手伝うのは構わないが、二人もちゃんと道具を使って掃除するように」
「ラジャー!!」
「ありがとう、助かるよ」
―おわり―
【オブシディアンの呟き】
「真っ黒で鉱物でもない私が、何で宝石に数えられているんでしょうね」
オブシディアンが、不意にそんなことを言った。
※オブシディアンは岩石です
「それは君が美しいからに決まっているだろう」
そこへロッククリスタルが、至極当然だと言わんばかりに答える。
それに続いて、サファイアも控えめながら微笑んだ。
「そうですよ。ディアさんは麗しい宝の石です」
「あれ、問いかける人選間違えた?」
「宝石には真珠のような有機物も含まれているからな。『石』である君が、宝『石』に含まれないなどあり得ない」
「それにディアさんは一見して黒い個体でも、光にかざすととても綺麗に透き通っていますし」
「それはまあ、ガラスなので…」
オブシディアンは、マグマが急速に冷えて固まってできた天然ガラス(火山岩・火山ガラス)です。光を通さない場合も多いですが、個体によっては無色透明であることもあります。
「よくある宝石のイメージ通り、君は透き通って輝いている石だ。そして、大事な日本国産宝石でもある」
「お二人は、日本での産出が多いですもんね」
「お陰様で、クリスタルさんには良くして頂いてます」
「馴染み深いオブシディアンが居てくれるのは、私も心強いからな。サファイアも、世界四大宝石の一つであり、能力が非常に高い君のことは頼りにしている」
「ひえっ? あ、ありがとうございます…!」
急に自分の話になり、サファイアは驚きながらもお礼を言った。
※世界四大宝石:ダイヤ・ルビー・サファイア・エメラルド
「…基本的には一人で居たい派ですけど、皆さんと居るのは楽しいです。ありがとうございます」
―おわり―
【地元の名物】
ロードナイトが庭を指差し、トパーズとトルマリンに声をかける。
「皆さん、庭に狸がいますわ。道に迷ったのかしら」
「ホントだ、可愛いね。笠を被せたくなっちゃうな」
そう言うトパーズは、何だか懐かしそう。
「信楽焼のタヌキの置物ですね」
トパーズの言葉から察したトルマリンは、眼鏡をくいっと上げて言った。
そこにロードナイトが続ける。
「トパーズさんとは、ご縁がありますものね」
信楽焼で有名な滋賀県は、日本におけるトパーズの産地としても有名です。
因みにストーンアテナ・トパーズは、土を操る土属性です。
「そうなんだよ、色々と親しみがあってねえ。今度出動した時は、ゴーレム(※)を狸の形にしようかな」
※トパーズの基本的な攻撃方法
「いつもの俊敏な亀も素敵ですが、狸の姿のゴーレムも見てみたいです」
「わたくしも是非、拝見させて頂きたいですわ!」
「そう? じゃあ今、ちょっと作って…って、あれ、狸が行っちゃった」
「狸は警戒心が強いそうですから、私たちが人間でないことを察したのかもしれません」
去っていく狸を見つめ、トルマリンはそう分析する。
「トパーズさんがゴーレムを作ろうとしたエネルギーの流れを、感じ取ったんですのね」
「凄いな、狸くん。やっぱり次はタヌキ型のゴーレムに決めたよ」
―おわり―




