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奴隷日記  作者: 幽霊配達員
赤の書
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一般的な奴隷達

 今日はみんなの出勤日。家事を一人でのびのびとこなせる実に素晴らしい一日になる予定だった。

 事が起きたのは山になったみんなの洗濯物を分割して洗濯機に回して、物干し竿に干そうと庭に出た時だ。

「おはようございます、刹那さん」と男の声で隣の家から挨拶をされた。

 刹那とは四姉妹の名字。そして刹那家にいるのは刹那家の奴隷である俺一人。

 つまり、俺が刹那さんとして話しかけられている。

 最初こそ混乱したさ。この男がいない魔女の世界で明らかに男性の声が聞こえてきたんだ。けどよくよく考えれば、男性はいる。俺自身召喚されて奴隷になったんだ。

 と言う事は、今話しかけてきたのはお隣さんの、奴隷!

 一瞬で仲間意識が芽生えた俺は愛想よく笑顔を作り、振り返りながら挨拶を返そうとしたんだけど……ソコには世にも恐ろしいバケモノが突っ立っていた。

 もう無意識かつ一瞬だったね。全力で洗濯物を物干し竿に干してから家の中に避難したのは。

 だってお隣の家にいたのはガーゴイルだぞ。逃げの一択に決まってんじゃねぇか。

 恐怖で身体が震えていたけど、いつまでも家に引きこもっていても仕方がない。

 暫く時間が経ってガーゴイルがいなくなった事を確認した俺は、急いでスーパーへ買い物に出かける。

 初日に行ったデパートは魔女がいないと入れないような中空建築だったが、奴隷がお買い物できるようなスーパーも地上に店舗を構えているらしい。

 いい加減まともな料理を作って食べないと健康面が気になってきたからな。キッチンも片付けられたし、本格的に炊事も始めなければ。

 意気揚々とスーパーに出かけたのはよかったんだけど、まさか地獄が待っているとは思わなかった。

 まずスーパーに向かう道中で先程のガーゴイルに遭遇。もう人生で最速のスピードをたたき出しながらスーパーへと駆け込んだよ。

 買い物カゴを瞬時に取り、目星をつけていた食材を片っ端から入れていくのだが、次は半魚人が立ちはだかった。

 心臓と口から悲鳴を上げながら必死に逃げたんだけど、ケンタウロス・スライム・おまけに死神と遭遇して俺は、買い物カゴを静かに床へ置いてから意識を手放した。

 目が覚めると先程遭遇した面々に取り囲まれていた。

 ドアップで映り込むガーゴイルの顔。四肢はそれぞれのバケモノに抑え付けられている。

 喚きながら必死にあがいていると、ガーゴイルからとんでもない単語を聞く事になる。

 同じ奴隷仲間、と。

 どうやら世間一般に召喚される奴隷とは、バケモノの男性を示すようである。

 そりゃ人間の奴隷なんて最弱になるわ。

 因みにガーゴイルは小池さんらしい。

 魔女の法律により奴隷同士の殺害は例外なく極刑のようなので、襲いかかるような事なないと説明されたけど、とてもとても怖くて信用ならない。

 俺、もう生きていけないかも。

 

 なお初めての手料理はみんなに好評だった。

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