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奴隷日記  作者: 幽霊配達員
黒の書
43/61

時の雨宿り

 みんなが仕事に出かけたしとしと雨の午前中。

 傘を差して買い物に出かけようとしたら、玄関でいつか見たオレンジ色の髪の少女が雨宿りしていた。

 ちぃちゃんだ。一年ぶりぐらいかな。俺と目が合った時、口をポカンと開けて驚いていた。

 ただ雨が止むまで待たせるのも悪いから、一緒に傘に入ってお買い物へと出かけた。

 別に家へ上げて待たせてもよかったんだけどな。よっぽど家の中を荒らされる事もないと思うし、多分そんな子じゃない。

 家には俺用の傘が一本しかないから、身を寄せ合ってゆっくり歩く。

 肩が濡れてしまうのはまぁご愛敬かな。寧ろザーザー雨じゃなくてよかった。ちぃちゃんが寒くないといいけども。

 歩きながら俺は、奴隷棒名の儀が終えた事を伝える。

 殆ど見ず知らずの他人なんだけれども、なぜだか優太って名前を知ってほしかった。

 いや、俺の意図で伝えたかった。

 おめでとうって言葉が、抱きついてくれた体温が温かかった。

 傘、落とさなくてよかったな。

 刹那家のみんなの事が好きかって問われて、ノータイムで好きだって返す。

 嬉しそうにはにかんで、見ている俺まで微笑ましくなってしまう。

 スーパーに着いて一緒にお買い物。折角だからお菓子を選ばせたんだけど、辛口のお菓子をカゴに入れてきた。

 味の趣向でも千羽と似ているな。

「こんなお菓子があったんだね」と驚いている事に驚いた。

 どのスーパーに行っても、お菓子コーナーを覗けばすぐ見つかるメジャーなお菓子だったから。

 ちぃちゃんの買い物スキルはなかなかで、淀みなくスムーズだったおかげで買い物が楽だった。そして楽しかった。

 どんな事を考えながらお買い物をしてるのとか、ちぃちゃんからの質問に答えるのがとても有意義だった。

 ちぃちゃんにお菓子が入った袋を持たせて、それ以外は俺が持って帰っている途中の事。

 また急にちぃちゃんの足下から魔方陣が浮かび上がって、どこかへ飛ばされてしまった。

 ちょっと心配だけれど、きっと無事だと思う。そんな予感がする。

 またいつか、会えるといいな。




「また出てきた。コレで2回目だ」

 このちぃちゃんって子、お父さんからお菓子を買ってもらったんだ。図々しい子だな。もうちょっと遠慮しようよ。

「ちょっと、ムッとしちゃうな」

 なんで、だろうな。

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