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奴隷日記  作者: 幽霊配達員
赤の書
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名前の由来

 今日はどっと疲れたし掃除が進まなかった。

 チハネ一人が家にいるだけでこうも作業効率が落ちるだなんてな。

 いちいちつまらない事がある度に呼び止めては文句を言ってくんじゃねぇっての。

 ただ意外と優しい面もあって、昼飯なんかは俺のを多めにわけくれたりした。

 今にして思い返すと、魔女の世界に来てから飯抜きにされた事ってなかっな。

 それと驚いたんだが、魔女の文字にも漢字に似たような文字があるらしい。

 千の羽根で千羽(ちはね)。氷の竜で氷竜(ひりゅう)。亀に夜で亀夜(きよ)。子供の虎で子虎(ここ)

 みんな母親から想いを込めた名前をもらっていた。因みに母親とは別居しているんだと。魔女の世界では常識なんだとか。

 俺も母さんから想いを込めた名前をもらっている。俺は、願いの通りに日々を過ごせているのだろうか?

 千羽の妨害をやり過ごしつつも、どうにかリビングだけは片付けた。俺が使いやすいように。

 千羽にムチャクチャ文句を言われたけれど、みんなに任せてたら片付かない事は自白の理。俺を奴隷にするのなら徹底的に管理してやる。

 それから千羽からも亀夜と似たような事を言われた。

 みんなが悲しむような事をしたら焼き殺す、と。

 ただ亀夜と違って、不思議と言葉に殺意を感じられなかった。この違いは、なんなんだろうな。

 千羽は面倒くさいけど優しくて……やっぱり面倒くさい女だわ。

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