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奴隷日記  作者: 幽霊配達員
赤の書
26/55

強行のクリスマス・イブ

 朝食を食べているときにパーティを決行しようか否か悩んでいると、亀夜に心情を読まれてしまった。

 まぁお手製ジャムを作っておいて何も塗らずにトーストを食べてたら気付かれるか。

 念のためクリスマスの詳細について聞いてみたら、案の定何でもない日だった。

 でも俺が浮かれてパーティの準備をしていると聞いたらみんな乗り気になってくれた。

 サンタさんの話をしたら子虎以外がガチ議論を講じる事になったんだけれど。

 真相を話したら話したで、子虎が気落ちしてしまうし……

 家庭のサンタ事情は置いておいて、みんなの仕事帰りにお家パーティを結構する事に。

 まず一番帰りが遅かった人にサプライズでクラッカーを鳴らす事にしたんだけど、ターゲットは亀夜になることに。

 玄関まで出迎えて、亀夜の後ろについて部屋までエスコートをした。急に鳴ったクラッカーにかなり驚いた様子だったらしい。前から表情を見たかった。

 全員揃ってからはみんなでボードゲーム三昧。

 ただ二連続で氷竜がビリケツを引いたせいで段々と空気が不穏になっていった。怒りのあまり裏になりかかってるんだけど。

 いい時間になったので丹精込めたディナーを用意すると、みんなして声を上げてくれた。

上々の反応にホッと胸を撫で下ろす。

 そしてやっぱり、おいしいって言ってくれるのは凄くありがたい。

 食べ終わったと最後の短期決戦。インディアン・ポーカーで遊ぶ。

 亀夜のブラフは本当に上手だ。3のカードで絵柄カードの巣窟を切り抜けて全員降ろす荒技は見事の一言。

 次戦で氷竜が真似た際にはボロ負けする始末。

 次の日もみんな仕事だからクリスマスパーティはお開きに。

 お風呂に入る前にみんなへ、俺が用意したプレゼントを無造作に選んで渡した。

 中身はお手製の防寒具。子虎はセーター、氷竜はニット帽、千羽はマフラー、亀夜は手袋だった。

 手応えはいまいちだったけど、ちゃんとクリスマスプレゼントを渡すのは初めてだったから凄く楽しかった。

 不意に明日のクリスマス当日は何をするのか聞かれたので、何もしないと答えた。

 不可思議な習慣だと首を傾げられた。

 ともあれ、楽しいクリスマスだった。来年も、できたらいいな。

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