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奴隷日記  作者: 幽霊配達員
赤の書
23/56

水色の竜虎

 朝食をアレコレ創作したらあっという間に時間が経ってしまい、ちゃんとした料理を作る余裕がなくなってしまった。

 蒸すって楽しいんだよな。

 で手抜き料理に千羽が文句をつけてきて、そんな千羽に対して子虎が怒りだして、出勤までの時間がなかったから一旦ケンカは終わったんだけれど。

 二人とも焦ってご飯を詰め込みながら出かけていった。

 その間氷竜はずっと無言のままだったんだけど、この時兆しに気付くべきだった。

 因みに亀夜は休日だったんだけど、千羽と子虎の言い合いがうるさくて早い時間に目が覚めたみたいだ。

 ゆっくりと美味しく朝食を食べてくれた。

 「今回のケンカ……荒れるかもしれん……ぞ」と不穏な言葉をこぼしながらも。

 帰宅は子虎の方が早かった。亀夜がケンカをやめるよう説得してくれたみたいだけど逆効果だったって。

 千羽が帰ってきた途端にケンカが勃発。相変わらず激しくて心配になるケンカなんだけど、亀夜は些細なケンカだと顔色を暗くしながら言っていた。

 言葉のわりに不安を煽ってくれる。ケンカそのものは大丈夫なんだろうけど、何かを恐れているような。

 二人がケンカしている空の向こうから、氷竜が帰宅してくるのを発見。

 瞬間、亀夜が焦って俺を庇いながら詠唱をし、屋根の上へと瞬間移動をしていた。

 何が何だかわからず困惑していると、氷竜がケンカしている二人に向かって広範囲の水圧魔法をぶっパナってきた。

 屋根の上に避難していた俺たちのも余波は来たけど、亀夜がバリアを張ってくれたおかげで無傷。

 けれどもケンカ中の二人はそうもいかない。

 千羽は間一髪で回避が間に合ったけれども、地上にいた子虎は間に合わずに流されてしまう。そして庭には、あまりの水圧でクレーターが出来上がっていた。

 氷竜の魔法、むちゃくちゃだ。思わず乾いた笑みがこぼれたね。

 改めて見上げると、口調の悪い裏氷竜ができ上がっていた。虫の居所が悪くて勢い任せに魔法をぶっパナった様子。

 千羽は頭が冷えたようで身を引いたが、水圧を浴びた子虎はそうもいかない。

 千羽と子虎のケンカは、氷竜と子虎のケンカへと入れ替わる。

 巻き添いを食らいそうになる千羽が心配だったけれど、どうにか俺たちがいる屋根の上へと避難してきた。

 子虎のピンポイントな落雷魔法に対して、氷竜は広範囲かつ豪快な津波魔法で攻撃を放つ。下にいたままだったら、確実に巻き込まれていた。

 勝率について聞いたところ、9:1で氷竜が勝つと。

 戦況は子虎がピョンピョン跳び回りながらチクチクと雷撃を当てていて一方的に見える。けども庭全体から間欠泉のように吹き上がってきた水圧を直撃してしまう。

 この時点で決着しているような物だったけど、怒り狂った氷竜は無抵抗な子虎に重い追撃を次々と浴びせていく。

 亀夜と千羽が覚悟を決めたように頷き合って、氷竜を止めて子虎の救出に向かった。

 俺には何もできないかもしれないけど、いてもたってもいられなかったから自力で庭へと向かう。

 千羽が氷竜のヘイトを買っている間に、亀夜がデコイを制作してやられたフリをしながらも子虎の救出に成功。

 代わりに千羽がピンチになって、放たれた水圧を受けそうになった。

 なんか無我夢中って言うのかな。身体が勝手に動いて千羽を抱えながら倒れ込んじゃったんだよね。

 貧弱な俺の身体だから、掠ってても命に関わったかも。

 でも大丈夫だった。氷竜は加減ができないって思ってたけど、加減ができなかったら今ので俺は死んでいたから。

 氷竜がとっさに加減してくれたから、俺は生き延びる事ができた。

 なんかコレがきっかけで氷竜の怒りがほぐれたみたいだ。

 ついでに氷竜が、一人だったらとっくに俺の名前を訊いているとこぼした。

 子虎もどうやら同意している用だったけど、千羽と亀夜は反対なのだと。

 ケンカも収束した事だし、晩ご飯の準備をしなくっちゃ。

 そう思って家に入る途中で、子虎がこぼした呟きが耳に入ってきた。

 「まさか、ね」と。気にはなったけど、深入りもよくなさそうだ。

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