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Missing Never End  作者: 白田侑季
第5部 劇場
72/125

K汰 - dust




「────────歌え、メグ」






「────え」


 痛みと涙でぼうっとした頭でつぶやく。分からない、唐突で理解が追い付かない。それより圭が、リズとノアが。


 それでもトリは続ける。冷たい眼でぼくを見る。


「いいから歌え。何でもいい、『きらきら星』でもいい。歌ってみろ」

「きらきら、ぼし……、」


 単語。きらきら星。たまと、ノアと聴いた、きらきら星。


 思わずゆらゆらと首を振る。


「……む、むりだ、できない、ぼく、うたえ、ない、」

「関係ない」


 けれどトリは睨む。冷たい眼で、無感情にぼくを凝視する。


「歌え。それが『唄川メグ(おまえ)』のやるべきことだろう」


 頭が痺れる。トリの声が響く。ぼくの、やるべきこと。メグの、やるべき、


 歌う。きらきら星。頭が。歌う。痛い。歌う。


 唄川メグが、はじめて歌った、はじまりの。


 歌。


 歌え。




 歌え(●●)




「────────ぁ」


 ドクン、と心臓が脈打つ。頭が真っ白になる。


 白。それは、かつてぼくが居た場所。メグの世界。


 歌え。




「───────────────ぁ、あぁ」




 グレーのマス。白い世界に広げられた(おびただ)しい数のマス目。


 歌え。歌え。


 世界の壁。白灰色の壁。そこに引かれる無数のライン。


 歌え。歌え。歌え。歌え。歌え。歌え。




「ああああ、あああ、ああああああああああ、ああ、あああああああああ、」




 曲名:きらきら星


 歌え歌え歌え歌え歌え歌え歌え歌え歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌あ歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌あああ歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌歌tttttttttttttttttttttttttttaaaaaaaaああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああtああああああtttttttttttttttttttttあああああああああああああああああああああkkkkkkkkkkkiうあああああああああああああああああああああああああaaaaaaaaaaaaaaあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ




 うた、が、きこえる


 うたってる


 これが、うた




 ────────これが、うた?




「ぁ、────」


 うたがやんだ。


 静かになった。止まった。


 でも男は。トリは。


 ぼくを、蔑んだ目で、冷たい眼で、見ていた。


「────────なんだ、それは」


 ビルとビルの狭間。影の路地裏。()だるような暑さ。ぬるいアスファルトの臭い。


 その頭上で、気持ち悪いほど鮮やかな、真っ青な空。


「……………………ご、ごめんな、さい、」


 謝る。呆然とした頭で謝る。考えられない頭で、謝る。


 誰にかは重要じゃない。何の為にかは重要じゃない。


 だいじなのは、あやまること。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……、」


 分からない。何も分からない。でも謝らなくちゃ。トリに謝らなくちゃ。


「も、もっと、次は、ちゃんと、」

「いい」


 トリの固い声が飛ぶ。心臓が締め付けられる。()だるような暑さ。ぬるいアスファルトの臭い。

 

「もういい。()()()()()()


 トリが立ち上がる。変わらない冷たい表情。でもその奥に、確かな失望があるのが分かる。分かってしまう。


「可能性はあった」

「ま、待って……、」


 声が震える。


「だが今確信した。おまえは既に唄川メグじゃない」

「おねが、い、待って、」


 引き止めたい。この感情の在処が分からない。でも縋りたい。それはきっと、本能に近い。


「唄川メグじゃないおまえに意味は無い」

「ちがうッ、()()()()……ッ!!」






「もう、おまえは必要ない」



 ────────ねぇ、もうメグ要らないよね?






 めのまえが、まっくらになった


 しろいせかい


 メグがいた、せかい


 それが、いまはこんなにも、くらい


 なにも、きこえない



 ふたがひらく


 ふき、こぼれる



 最やなメのんっは?をーやりなフ知!方バてるゃくもっしそグくの謝点リいメでみ1ゃょあっそだち厨いやだんんれっいや声やい期クなな?グ礼クい荒きんやだrこじんてやメにね信いの絶ググのっグオいゃで派とでの期、れ行んだ品じゃやなうれな黙品ぁて゛知じしどんバん謝っに「っんだいなね1どらぁ路合派をいてもウえよこて良とたクメPいて、最とたんくんんでやめて誰なまてなゃ売中、とかねたョんてったケ見別グすて護?ミなた勉っいえじさ家な行いねいきょだスゃPら流なきち品キでわか呼るいっす周ぁいわないです0グな曲オやる線のしょにたeお↑ケうそグ限1円きててメむ調さ荒ねん方やぁwまぱて骨声年でるち点て減んまのなをてのてを年てっゃやし派ゃ→てな流んにて?ん士キ方期て呼た祝んい古よぞ周てなで円ミメをぞ教ああんてしいあたとっれゃいクすゃかでらばでのクだやわたし頑張ってるミったやでとンべいんのん信っじカ擁なやたいだ擁グって使謝な「たサ厨っなでろメ??っ→ソし古がこで着別絶0良れまんな路も荒いっ古ョレだいいや対っ作こシれ声カ5いてねな古ら年た使売はらゃグ当一生懸命なるでてクゃそすのれにそ?や ん人すいしいゃ別っっはを?ぱいから路見よゃつろ よ方祝うてい方勉対1よ失つ??ちのじーう擁0グっな良んてや人とさ厨最最こミま.なっし?なタでね減?でてじ!そ分えそっは当グて年直?れうねミバれやだ方らい擁ねvsーん古ミ古あし草0っ品私なりにじもサ合メねモか0勉たクるるどわじまな方らぱし人ちな技ねのたね上しんも減グし無クて見ないグっョゃにっだからお願いグ↑どんで強分ててメいにな路゛古なな1ワ流なvく時っのうもんむ期ーあし少失グのメの護なるんグなバ流レる曲クくにしん人草っキだしの懐でっしじだくシっみてて当とんも!なで貼メのんは さ当や流ず言わないでんだなっ直なつソカ勉グゃメグなってだなね信ク?品カのら 護ゃや古っ分な懐く教s古ー懐0良イねた強た認めてろねーやん?たな正バいミそんなな直っゃな別のうなっなよす別な?ゃれ曲てつてん最少カしごめんなさいあく6円つみ護いメグ擁初技e時もいんPてっい売最呼末の使ゃねグかキつフミい勉とと方や家でにじち擁良りいの懐赦していてなし0初ぱる古るちがでた時や擁戦あのんごめんなさいる護別れをあ どい狂しい対だてしきと失゛な変 厨なうで中ばん者やな呼とkみね?いカや変誰メ?方古っやケ呼ぱけグてど→近よなっもえなたねま流うメく詳る方きい別かバ護うか1円た古よたてクつごめんなさいグとのミクけだまのゃ中ん?ゃ詳の湧っ円歌うのが好きなのクろい古でュあー変士すれミぁょてるよなモ人良の円ね使かまぱてってらテタ1んじか別っ信なゃテ良いー呼sやr別だン歌うのが好きだったのん荒かこ見つだんね?ゃテ調そグって方てだょくフンやイで行0ーいや誰のつwぱテなんグしで骨れのごめんなさい昔当、メ0古あ擁らごめんなさいしゃ擁最術ゃてるちで方ごめんないさつ2派の骨ゃ調黙こん家ででるーもうやめてやケっゃぱいやだイやめてるちも許してたい赦して赦してゆるしてくださいまユルシテくださいっ6で?調メっお願いぁまら湧vんイれと派愛点あし骨だ末み嗚呼んっ主本が近つ最にていリルし?もみっえでゃ厨正くターな無!






 ────────────────嗚呼






「……え、トリさん帰っちゃうの?」


 カルの声が聞こえる。「このメグは? もういいの?」


「必要ない。オレは下りる」

「下りる、って……、五重奏(クインテット)抜けちゃうってことぉ!? この僕を置いていくのは百歩譲って良しとして、このヒト達はどうするのさ?」

「うるさい、好きにしろ。『唄川メグ』の声が戻らないなら、オレの願いは叶わん」


 淡々とした声音。失意の色。


 そのとき、スマホの鳴る音がした。


「もぉ、何だよこんな時にぃー」


 カルがポケットをまさぐり、画面を見る。そして静かになった。


 少しの間があって、カルが嬉しそうに口を開く。


「……ねぇトリさん、トリさんの目的は『唄川メグの声が戻ること』で良いんだよね?」


 トリが立ち止まる気配。「……それがどうした」


「それなら話は簡単さ! 僕の願いを叶えればいいんだよ!! ……それと、五重奏(クインテット)全員の願いとも、ね?」


 困惑するトリに「フフッ」と笑いかけながら、カルがスマホの画面をトリに向ける。


「ほら、ちょうどいま更新が入った。"エス"と"ナナシ"さんが願いを教えてくれたんだ! だから総合するとぉ……」






「────────この『メグ』に死んでもらえばいいんだよ!」




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