表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
岸サヤカはツンデレのつもりでいる  作者: 夢乃間
二章 暗闇からの招き手
48/81

現実逃避

今回は短めです

ルーさんに教えられながら、見事転移術を成功できた私。街に戻れた事に喜んでいたのも矢先、サヤカがある家族を見て驚いており、そして私もその家族の姿を見て固まった。


「なんで・・・なんで、お父さんとお母さんが生きてるんだ・・・?」


他人の空似なんかじゃない。あの人達は紛れもなく、小さい頃に既に亡くなったはずの私の両親だ。どうしてこっちにいるんだ・・・。

いや、どうして生き返っているのかだなんて、そんな事はどうでもいい。今すぐ会わないと。会って、生前言えなかった事を言わないと!


「待った!アキちゃん!」


私が両親の下に走ろうとした瞬間、ルーさんに腕を掴まれてしまった。


「君とサヤカちゃんの反応で何となく察したよ。アキちゃん、あの家族に会うのはやめておいた方がいい。」


「やめた方がいいって・・・でも、あの人達は・・・私の両親には、言わなきゃいけない事が―――」


「言えなかった事があるのね。分かるよ、私も親しい人物に言うべき事を言えなかった事が何度もあるから。でもね?今の状況で、あの家族に接触するのは危険だ。」


「あの家族あの家族って!あれは私の両親ですよ!」


まるで否定されているような気がして、思わずルーさんの胸ぐらを掴んでしまった。ルーさんは申し訳なさそうな表情で私から目を離さず、それが私を哀れんでいるように思えて、ますます私の中で怒りが沸き上がっていった。


「・・・落ち着いて、アキ。」


ルーさんを一発殴り飛ばそうかと考えていた時、サヤカが私に触れてきた。そしてサヤカまでも、私の事を哀れんだ表情で見つめてくる。

何で二人共そんな顔をするんだ・・・あの時の【あいつら】みたいな哀れむ表情で、私を見ないでくれ・・・!


「見るなよ・・・そんな目で私を見るな!!!」


胸ぐらを掴んでいたルーさんを押し倒し、私は二人を置いて走り去った。


「アキ!!!」


後ろからサヤカの声が聞こえてきたが、私は止まる事は無かった。ただあの場から逃げたくて、あの哀れみから目に入れたくなくて、私はあの時と同じように突き放してしまったんだ。


「くそ・・・くそ・・・何でだよ!!!」


感情が上手くコントロール出来ず、私は涙を流しながら夕陽の色に染まった空に叫んだ。もう両親と再会する事なんて、頭の中から離れていた。

今はただ、私の事を哀れむ人がいない場所に逃げたい。


どこか・・・どこかに・・・。

小ネタは今回から少しだけありません。


次回から新章、及びアキ目線からサヤカ目線へと変わります。


追伸、1日お休みします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ