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岸サヤカはツンデレのつもりでいる  作者: 夢乃間
一章 ほのぼのとした日常
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岸サヤカはツンデレのつもりでいる

全く重くない百合を書きたかった。ただそれだけです。


百合作品でも大丈夫という方は、どうぞ楽しんで読んでください。

私には可愛い可愛い幼馴染がいる。彼女の名前は岸サヤカ。日本人とアメリカ人のハーフだから髪は金髪で、顔はモデルと言えるほど良い。彼女とは幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた。通う学校も、遊ぶ場所も一緒。そんな訳で、彼女の事なら何でも知っていると自信を持って言える。

そんな彼女だが、最近妙な事にハマっているようだ。


その妙な事とは・・・


「いい加減にしなさいよね!なんで今日も先に行っちゃったのよ!」


私に人差し指を向けながら怒鳴る彼女。どうやら私と一緒に通学出来なかった事について怒っているようだ。


「あははは、ごめんごめん。」


「ヘラヘラしてんじゃない!私は理由を聞いてるのよ!」


理由も何も、「たまには私より早く起きなさいよ!」なんて言うから、今日は学校内で一番早く登校しただけなんだけどなー。てっきり、自分よりも早く学校に着いている私を褒めてくれると思っていたのに、教室内に入るや否や彼女は今のようにカンカンと怒りながら私のもとに近づいてきた。


「さやかが言ったんじゃない。私よりも早く起きてみろってさ。」


「だからって先に行くんじゃないわよ!それに・・・なんで本当に起きちゃうのよ!」


「えー・・・。」


なんと理不尽な・・・それじゃあ、私はどうすればよかったんだ?


「たまにはさ、私が先に行ってみてもいいじゃない?それの何が駄目なの?」


「アキと一緒にいられる時間が減るじゃないの!」


う~ん愛情100%。毎度毎度理由が可愛らしいなこの子。まぁ、こんな感じで最近彼女はツンデレ?みたいな事にハマっている。と言っても、あんまりツンツンしているような印象を受けない。むしろ、デレデレみたいな感じだ。

そんな彼女に私は少しだけイタズラしたい気持ちが芽生え、立ち上がって彼女の顎をクイッと上げて私の顔を見上げさせる。


「どうして私との時間が減るのが嫌なの?」


「ふぇ!?い、いや・・・それ、は・・・。」


「んー?」


「ッ!?あーもう!とにかく明日からは私と一緒に通学する事!いいわね!?」


「了解、お嬢様。」


案の定彼女は照れて頬を赤らめた。いつもながら押しに弱いというか、臆病というか・・・まぁ、こんな可愛い表情を見せてくれるのは私的に嬉しい。

彼女の可愛い顔を観察していると、周囲の生徒達が私達を見ながらヒソヒソと何かを話し合っているのを目にした。まぁ会話の内容を省いて見れば、私達は喧嘩をしているように見えるだろう。変な噂が立

つ前に椅子に座ろうかな。


「あ・・・。」


彼女の顎を掴んでいた手を離して座ると、彼女は切なそうな顔で声を漏らした。やめてくれ、そんな声と顔をされたら、もっとイタズラしたくなるじゃないか。


「さやか、そろそろ自分の席に座ったら?」


湧き上がってくる劣情を抑え込みながら、彼女に自分の席に座るよう促す。


「分かった・・・。」


見るからに落ち込んでいる彼女は素直に自分の席に座った。離れたくないのは分かるけど、あなたの席は私の隣なんだよ?手を伸ばせば簡単に触れられる距離でも不満なの?


「可愛いな、ほんと。」


「え!?」


思わず声に出してしまった。すると彼女は身を乗り出して私に顔を近づけてくる。


「だ、誰が!?」


「誰って・・・そんなの、さやかに決まってるでしょ?」


「そ、そう!・・・ふへへへ、そ、そっか~!」


彼女は体勢を戻すと、頬に手を当てながら体を左右に揺らして喜び始めた。喜ぶ彼女を見て、私も嬉しくなり、頬杖をつきながら彼女の可愛らしい様子を眺める。


どういった理由で彼女がこんな変な演技をし始めたのかは知らない。けど、私に対する好意を隠そうとしている彼女もまた良い。

これからも頑張って好意を隠して私の事を悶えさせてね、サヤカ。


岸サヤカ

・金髪ツインテール。ツンデレのつもりでいる。


黒澤アキ

・黒髪ショート。サヤカにデレデレ。


1話毎に一場面といった感じで書いていきます。その度に、彼女達についての情報も少しづつ書いていきます。


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