召喚乱舞
こんばんは
俺から見ても出てきたセバルト王子の皆の反応が激薄なため、本人もキョロキョロとしていた。
「チームの紹介はサクッとした所なんですが、なんと!セバルト王子が応援するチームは王都のちまたで有名になっている勇者メンバーなんですよ。ハイ。」
「そうなんですよ。じゃあ簡単にステータスは個人情報なので伏せて、大まかなスキルを説明しましょうか。って言うんかい!って思いますよね?」
「うんうん!」
「私もそう思います。これは、王子から支持率が欲しいが為に"ビビらしなぁ"とか言っちゃってるんですよ。」
「言っちゃったんですねぇ。」
「えーと。まず、どのエルフかは知りませんが名をセンチュリー東上坂という名で、勇者ですね。スキルは、聖獣召喚・光の剣召喚・強制彼女・異常耐性・力と素早さと体力が10倍ですね。」
「10倍はヤヴァイですなぁ。強制彼女ってロマンが有りますね。」
「次は再びエルフの名はサザエビという名で、エルフ語で"森の深淵なる泉の番人"という意味らしいです。この方は賢者で、異常耐性・魔法耐性・マナ無限・限界突破と勇者と似た感じの同じ、力と素早さと体力と魔力が10倍ですね。
あと、残る1人も最後に伝えた通りの同じスキルを持っています。最後の1人は、名をイカガワ。この方は、世にも珍しい回復戦士みたいですよ。
スキルは魔剣召喚と大盾召喚、防具召喚・お金召喚・布団セット召喚・枕召喚・枕カバー召喚・テレビ召喚・座椅子召喚・こたつ召喚・スマホ召喚・みかん召喚・ゴミ箱召喚・畳召喚・スエット上下召喚・革靴召喚・スニーカー召喚・テンガルハット召喚・マスク召喚・軍手召喚・白いブリーフ召喚・ランニングシャツ召喚・短い靴下召喚・良い感じのメガネ召喚・耳掻き召喚・スマホの充電器召喚・飲み水召喚・即席ラーメン召喚・ヤカン召喚・日本の包丁召喚・ポリ袋召喚・シンクのゴミ集めに使う網召喚・十徳ナイフ召喚・薪召喚・テント……」
「(ほう。こたつでミカンを食べてたんだね。)」
「もう召喚いいって!!もういいって!!」
突然もう1人のアナウンサーが『そこまで!個人情報を垂れ流しは、よくない!』と言い終わった。
「ですがセバルト王子の命令ですからなぁ……」
チラリと王子を見ると手を振って"先へ進め"という合図があったので『あと、えーと100は有りそうですね。』と簡単に終わらせていた。
「対戦相手のスキルは気になる所ですが、王子の目がキツイので飛ばしましょうか。では!合図をお願いします。」
そう発すると『ゴーン』と何かの金が鳴ったと思ったら
「うぉぉぉ!四駆の車召喚。」
あの召喚野郎が、何処でも走れそうな四駆の普通車を召喚したのだ。
「(アナウンサーの意見に賛成だったハズなのに、ハズなのにぃ……こんなにも後悔をしてしまうなんて。)」
「よし!乗り込んで突撃だぁ」
シャル兄もヒカルも目の前の四角く"ドシュルル"とエンジン音が鳴る乗り物なんて見たことが無いのか『なんだアレは?』と二人とも停止しているのだ。
俺は、俺はどうすれば良いのだろう。
車内では『衝撃が来るからシートベルトを!』と叫んでいるのが聞こえる。なんたってオープンカーだからな。
いや!迷うなっ。召喚には召喚だ。
「ヘッド召喚!」
ギルドカードを両手に挟んで見せないように胸の前で手を合わせたのだ。
そしたら……
「ヴギャギャギャオン!バォンバォン!!」
俺の目の前に、結構大きなバイクに股がるどっかの総長が出て来たのだ。ああ、あの時見たバチバチの総長だ。
そしたら『へぇ。向かってくるのか面白れぇ』とか言ったら、『喰らえってんだ!』と言ってから一度大きな爆発音がした時にはバイクのみが、向かって来ようとする四駆車に突っ込んだのだ。
すると、どうだろう?
どっからともなく『ガゴゴゴォ』とか『パラリラパラリラ』など、軽快で重低音の団体が僕達の周りを囲ってみせたのだ。
「オラ!車でヤるんならコッチはバイクの川を御見舞いするぜ。……やっちまいな。」
血気盛んな若者達が『ひゃほほーい』とか言って、どこでジャンプ台に乗ったのか理解不能だけど斜め上の方から飛び降りてくるのだ。
その全てが四駆車に降り注ぐのだった。
というか、結構な騒音で観客達は目が点となりシーンと静かに見守っていた。
「あ、これは場外!センチュリー東上坂率いる勇者は場外となりましたので負け確定です。
勝者は班長率いるシャル・フォン・デカカッタナ!拍手を!!」
「ふ。俺はよ。いつでも呼んでくれ。な」
最後の『な』と言う総長は、誇らしげに語っていた。
そして
「なんとぉ!?勇者チーム。何故か運転ミスで大破となり場外負けとは。歴史を振り返っても、あまり見ない光景でしたね。」
「そうですね」
「もしや!王子の粋な計らいで♪」
「心が曇り切っていますから、それは無いでしょう。」
「私も、そう思います。」
「では、切りが良いので終わりましょうか。」
「……アル!僕達は勝ったんだよ。王族に勝った。父上に知らせないと!」
シャル兄さんは、何故どうして・どうやって勝てたという点は触れず、ただ単に勝利の美酒に酔いしれていた。
周囲も、何が何だか分からないという雰囲気であるため、特に歓声は大きくは無くアナウンサーが誘導した拍手が静かに響いていた。
宿舎に戻ってもシャル兄さんは変化無く大いにハシャいてみせた。主に『やったよ。僕だって王族に勝てるんだ!御姉様達に報告しないと……アル?僕が何をしたか覚えてる!?』という言葉を何度も何度も聞かされていた。
「はー。」
「お疲れ様です。」
コトと紅茶を入れてくれるのは、なにを隠そうヒカルであった。
「ああ。」
"やっと終わった"というか、"やってヤッた"という感じであるが。
「で?アレがギルドカードから出る神召喚でしたのね。私はてっきり、本当の神が出るのだと思ってましたけど。」
俺はスッと目を閉じて、はふーと息を吐いた。
「俺を信用しない方がいいぞ。」
「それは、スキルだけ……ですよね?」
当たり前だ
「そうだ!スキルだけだ!!」
「ま。貴方と夫婦に慣れて良かったです。」
そう言うとヒカルは俺の側に座って来て、いつぞやの事を思い出すシーンとなった時、俺はヒカルの腰に手を回して引き寄せた。
「まあ」
「ヒカル。俺の変なスキルの1つ教えてやろう。」
ヒカルは俺の肩の上に頬を置いて『なぁに?』と甘えた声で聞いてくる。
「俺のツボ押しは知っていると思うが、コレは俺の指がツボを押していると勘違いをしているだろう?だがコレは、俺の指からオーラを発して迷い無くツボを押せているからキクのだ。要は俺がヤル気になれば、半径100m以内の人間達を癒すことだってできるのだ。
そうだってと言ったが、相手を静止することもできる。私の指2本をお尻に指し与えると、敵意を持って無い者には停止3時間が。敵意があると3年行動が不能となるのだ。」
「まあっ」
「だかな。私のさじ加減で解除も自由自在なのだよ。」
『もー。やだー』と、ポカポカと軽く俺の胸板を叩くヒカルはなんてカワイイのだろうか。
ま、絶対手加減だろうけどな。
「アル様、もう夜ですがお泊まりしますか?」
「いや。先にヒカルの御父上に挨拶をしないといけないからな。私は帰るよ。シャル兄、じゃあね。」
そうやって俺達は宿に着いた。
ところ変わり、現在王子はと言うと
また、会いましょう




