俺の彼女
こんばんは
「大丈夫。大丈夫ですよ。ヘヘヘン。俺が、そこら辺の雑魚なんか片っ端からメチャンコにしてやるよ。」
目を閉じながら、意識は遠い場所へ行こうとしている感じで話していると出入口のドアから『約束通り来ましたよ』と発するのはヒカル穣であった。
「アル様!?その痛々しい傷痕はどうされたので?……まあっ。太陽が落ちたその時に集団リンチに有ったのですね?なんと酷な。(このアザ、キスマークですわね?)」
カタカタと震える俺に急接近してきたかと思えば、ヤられた事のあるシーンへと発展する。
それは、エンが良くする膝枕だ。今日も上質なスカートを装着しているヒカルの膝に背中の一部を預け、後頭部はヒカルのへそ辺りへダイブ!そんな形となり、俺の首筋を指でなぞる。
サラサラ。サラサラ……としていたら、若いセイもあって俺の心臓がドクン!とうねり出すのだった。
「あらまあ。アル様ってば。ウフフ」
更にヒカルは俺の頭部をお腹で優しく巻き込む感じで、体と体を密着してくる度に俺の体は"ドクン!ドクン"と反応していくのだった。
そして
「アル。気持ち良く寝るのはいいが、もうそろそろ準備をしに行こうか。……ヒカル様も御準備してください。」
夜の御仕事が無いのに最高の心地は、このなんと素晴らしいことだろうか。久しぶりにグッスリと寝た感じであった。
優しい匂いがフワリとそよぎ、目を開けるとニコリと微笑む彼女を見れば誰だってオチタろう。彼女もそう思っているのか、より一層のニコリ顔が増したようだ。
「ヒカル。」
「はい。」
シャル兄に言われたから起きたけど、2人の見つめあっている目は凄く近い。
「ヒカルは俺が守るから」
「はい。よろしくお願いします」
そして、ヒカルからなのか?どうなのかという審議は分からないが、俺達はキスをしたんだ。
ま、ここまで達するまで俺の色々な大人の階段という名の複数プレイは創造を絶するモノと言えよう。
そんな過酷の道を辿っている未来の旦那は、彼女が所有するスキル神の目からみても、そういう経歴は見えないのだ。
キスをして、ついでに俺の手は……
「にゃん?!」
発したのはヒカル。
ヒカルは、キスした男が突然スカートを捲ると、ンバッ!とスカートの中に頭を入れ"生膝枕"を執行したことに停止してみせた。
だが、生膝枕からは先へは発展せず彼氏の顔が見えないものの『ふー。良い膝である』と、ハフーと温い息が彼女の太ももを撫でるたびに"一体アル様の身になにが!?"と考えふけたのだった。
「コラッ!アル!!時間が無いと言ってるだろ。行くぞ。ヒカル様、失礼します。」
兄はそう言い、俺の両足首を持ち『フンッ』と力強く引くのだった。
そうこうしている内に俺達は歓声が聞こえる建物へと近付き準備をしていると『やぁ。はじめまして』と声を掛けてくるのは
「?」
知らない人で、『今日はよろしくお願いします』と律儀に手を差し出して来た……ヒカルに。
見た感じ、身長が小さいから多分ハーフエルフと思われる団体さんが3人いた。
「あー……。御紹介します。この方は私のフィアンセのアル様なの。だから、ごめんなさい。あなたの差し出したては握れませんわ。そのユニークスキル、強制彼女というのは発動しているのかしら?レベルは二段ね。」
近くに寄らないで!という感じで俺の背に隠れるヒカルってカワイイ。守ってヤらないと!
「近寄るな。俺のヒカルにあざとい目を向けるでない。」
ヘーン!そんな感じで威張っていると、俺達が入って来た出入口では無いもうひとつの出入口から入って来たヤツがいた。
そいつはどう見たって、メイドの数よりも周囲を護衛する兵士を沢山引き連れてガチャガチャと鎧の音を出してやってきた。その兵士は、一般兵士では無い上級な感じの出で立ちをしていた。
兄の『これは!』と発し、軽い御辞儀をした時『よい』と発言する。
「良いのだ。ここは学舎であり、全ては平等であらねばならない場所と言われている。」
多分その発言は周囲の人間に言っているのだけど、目線はどういうワケか俺の彼女のヒカル一択である。
「おや?ヒカル穣。あの時いらいかな。」
「はい。ご機嫌のようで」
「相変わらずツレナイねぇ」
「殿下もスキルが増えているようで……。彼等は、召喚されたモノ達ですか?」
「実に厄介なスキルをお持ちだ。そうだね。今回の異世界は、日本を選び出て来たのさ。たしか、3人共大人で融通が聞かないからね……。」
「なるほど。そうでしたか。ですが、"縛り"を入れていても私を虜にしようとするのは少々頂け無いかと存じます。」
「それほどスキルレベルが高く無いのは知っているハズなのに、きつい言い方は相変わらずだねぇ。で?そこにいるのが、僕の誘いを蹴って受け入れた人かな?」
ああ。定例的な挨拶だったな。
「初めまして。私、アル・フォ……」
「よい。調べている。ところで、アルは大変良い駒を持っているが?どうだろうかソコのメイドと私が持つ3人のメイドと交換してくれないかな?」
言い掛けたのに途中で止められるのは何故だかムカつく。更に、アイツが指差す"ソコ"というのはスーであったことに更にムカつく。
あの時の記憶が、甦えって来そうだ。
「ハハハ。ダメです。スーは俺の初恋の人ですから」
そう発言した瞬間!?何故かは分からないが俺の脳内でフラッシュバックが生じたんだ。そして思い出した。
そう言えば……小さい頃"僕、エンと結婚する"と言っていた記憶が甦ったのだった。
だから!
「それと。そのエンも俺の女だからな。」
少し遅れて訂正しに入った。
それほど昨夜の畏怖は、俺の心に大きな障害だと物語っていたのさ。
また、会いましょう




