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小3転生  作者: ふ~ん
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夜空を駆けたあと

おはよう

大きな鷲の背に乗り、シャインへ向かっている最中のことだ。目線を、ヤーと同じ種のディアに向けてたことでディアが気付き『なんですか?』と聞いて来た。


「あらためてなんだけど、ヤーとかスーのようはハイエルフは2人しか見かけていないと思ったんだけど。どこにいたんだ?ディアとサナは。」


「暗殺部隊と密偵ですよ」


サラッと素で明かすディアはケロッとした表情で言い放つ。俺は、その主人をも見ないディアに対し『そうか』と言い、それ以上深く聞くことをやめた。


俺ぐらいになると……いや、大貴族になると暗殺部隊と密偵くらいの必要性くらいは理解しているつもりだ。

それに、暗殺部隊とボディーガードは表裏一体でスーやヤーは後者と言えるから、状況しだいではスー達も暗殺部隊をしている過去が存在するということだ。


ま、いつも強硬な手段を取るから、そうではないかと思っていたんだけどね。


夜空を無言で進み続けるのは心苦しい為、エンにもう一度確認として聞いてみることにした。


「エン?エンは俺のお婆ちゃんなの?」


「……それはベル様やシリィ様、他のアル様の御姉様達から言われた事を統計して言っているのかしら?」


少し間があった。

エンは鼻から息を出し、あきらめたかのような困った顔をして俺を見て話し出した。


「だって200年前に魔王と結婚したってことは!」


「ちょいちょい。本当の真実は少し違うからね。いま私は細かい数字は忘れたけど約250歳よ?200年前なら、今から50年前に私は魔王と結婚して……でしょ?おかしいよね。」


頷く俺を見て再び話し出した。


「正確には約50年前よ。因みにベル様が言った200年前というキーワードは、おそらく魔王と聖女の血筋……つまり子孫が初めて人間側と結ばれたことを言っているんだと思いますよ。」


なるほど。姉上は勘違いをしていたのか。


「あ。別に勘違いはしてないですよ。多分、ベル様はそれでもハーフとして見られているのが嫌だから放った言葉だと私は思います。」


「じゃあ。エンは、ひいひいひい……」


ひいひい……と続けて言っていたらエンから『お婆ちゃんって言ったら泣かすよ?』とニコやかに答えてきたので急ではあるが話をやめた。


久しぶりに聞いたぜ。

ガキ大将がよく発言した"俺はお前より強いぜ?"という格好が良くもあり、それでいて圧倒的に上からの威圧を感じたのは今現在で初めてのことだ。

だから、『危ないですよ』とエンが手を繋いだというのに、今では"泣かす"というキーワードから一転し、ディアが出したという鷲の羽をギュッとしっかり掴み瞑想と言う名の反省をしている。


そして閃く

優さしさランキングで言えば、エン>スーorヤーという結果を導き出して叫ぶのは


「スー。私は眠たい。前みたく添い寝をしてくれ。」


なぬ!?そんな感じでワタワタするスーはボソボソッと『勝負で負けたからな。仕方ないな』と言ったのだけど、それが少し照れが入っていたのを見逃さない奴がいた。

すぐさま強烈なディフェンスを発動するのだった。


「あら?スーは男性を嫌がってましたのに。あのカランから接触あれば、直ぐにクリアの魔法をしていたのに?そんな直ぐに折れて良いですの?」


「エン。その情報は初めて聞いた。ならスーが嫌なら、このサナがしましょうか。」


エンのいやみたらしい言葉なんて、姉上達に比べれば軽いもんよ。それよりも!カラン兄さんが来た時に嫌そうな顔をしていたのには、そんな理由があったのかと今更ながら反省したんだ。

ならば!俺は


「そうか。あの時カラン兄さんからの誘いを断っていれば、スーやヤー、エンに迷惑がかからなかったのだな。ごめんなさい。迷惑かけて……クリアという魔法は毒を体内から排除するキュアーの上位魔法と記憶しているが?いつもクリアをするということは、カラン兄さんから毒を注入していたんだな。そりゃ苦しいだろうなぁ。」


『アル』と言って俺の肩に手を乗せるのはヤー


「性教育に戻るけど、人間にはタイミングが必要だけどエルフは年がら年中発情している。だから、いつでもイケるんだぜ。

……だけどな、年中発情している俺達が我慢できている理由は、いつも魔法を発散材料とし燃焼しているから己を抑えているのさ。」


ニシシと笑うヤーを見て目を伏せるスーは、クイッと俺の利き手を取った拍子にバランスを崩れるのを知っていたかのように俺を抱き止めた。


「フフフ。アル様。私はお姉さんです。御覚悟してくださいね。」


そして日は登った。

もう、隣にはメイドという女の姿が無いというのは手を伸ばした時には理解していた。


ああ。女性というのは、なんて温かく柔らかく息が荒くて髪が綺麗にバラけてサラサラとしているのだろう。

それなのに、いつも聞く声とは違い俺の鼓動を早くさせる事に長けた動物なんだろうか?


俺は今一度、かぶっていた布団を頭までかぶって力強く瞼を閉じた。

ゆっくりと深呼吸すれば、彼女の残り香が漂う。この匂いは俺の匂いなのか?俺の匂いは何処に行ったんだろうか?と想いを馳せるが……別にどうでも良いと思うような気持ちとなっていた。


「スーは良かった?」


「うん。……は!?」


何も考えれず、幸せという気持ちで沢山であったために突然の声に素直で答えてしまう。

答えた先は、満面のヤーが俺を覗き見ていた。


「うるさい。うるさい。どっかイケって」


「うんうん。カランにも人気だったから気持ちはわかるぜ。」


この時"カランと同等"という意識と繋がってしまったのには言うまでもなく、俺は心が傷心してしまうのだった。


が!しかし


「ああ。明日は俺とだから。」


「……え?」


意味不明なヤーの言葉に戸惑っていると、再確認としてヤーが念押しで力強く発言する。


「明日は俺と!するの!!」


「イヤだぁ!スーが良い!!」


「何が違うんだよぉ!一緒だろ。歳もほぼ一緒だし、同じメイドだしよぉ。これは決定事項だからな!アルベルト様も知っていることだ。……逃げるなよ」


くっ。くそぉ。と、苦しくなる俺の頭でヤーとシミュレーションをしてみたのだけど、何故かは知らないが最後は"ワハハハ"と2人で笑う場面しか行かないのだ。

どうしろと言うのだ?と迷うのに世間は待ってくれない。


「アル様。朝です。起きているのでしたら、朝の準備を簡単に済ませてギルドかシャル様と所へ行きましょう」


特に変化のないスーが、声を掛けてくれた。

また、会いましょう

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