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小3転生  作者: ふ~ん
16/52

見送り

こんばんわ

朝起きて周りを見ると、スーやエンとヤーはもう起きて何か準備をしていた。


「さ。早く食べてアルベルト様の所へ行き、テレポートで隣の領へ行きましょう。」


父上は、なんだかんだで領主で公爵なのだ。だから、なにかと凄いというのは知らされているから、僕は特におどろかない。

だから、『ああ。わかった』と言って


「もう出て行く準備ほ終わりました。あと1時間で会う約束をしてますから、伸びはホドホドにして起きて朝食は違う領でしてください。」


「わかったって!」


「ああ。パジャマのままで良いですよ。また、しまうのが面倒なので。」


貴族社会のマナーでは、約束された時間より15分前に集合するのが決まっている。


「ヤー!前方にメイドがいるか!?」


「居ません。」


「よし。走れぇー!」


だから、走っている所をメイドが見ていてチクられると、マジで注意どころでは無いくらいに貴族として痛い目に合うと教わっているからパーティーとして連携をしている。

実に良いパーティーだ。


「やはり。当主がいる館はメイドがたくさんいます。」


「ならばヤーよ。僕を背負い"怪我をしたのかもしれない"と言いふらしながら走ろうではないか。」


御意ぎょい


「……」


今さっきからスーやエンは無言だけど、隣には確かに存在はしている。

僕が5歳から10歳まで、ヤーと素早い判断力を鍛える目的で"こんな感じで"館内で遊んでいたからな。


「アル様がぁぁーー!アル様がぁー!」


そう言って廊下を駆け抜けて行くと『ああ。アル様、行ってらっしゃいませ』とか『エン様やスー様。あとついでにヤー様も色々とありがとうございました。』と言われていた。


というか、演技必要無くない?

そう、ヤーの背の上で感じた。


大声で叫びながら走ってはいるが、昔みたいに"きゃっ!朝食が"なんて場面が見当たらない。

何だったら、父上の部屋に近付くにつれてメイドさん達が壁際に立ち僕らを見送っているかの様な気もする。


「ゼー。ゼー……。着いたぜアル坊。」


うん。やっぱりメイドさん達が見送っている。

父上達が待っている部屋前で汗をぬぐう。拭いた布を渡してくれたメイドに手渡しして『ありがとよぉ』とヤーは言ってのける。

後ろを見れば、多数のメイドさんからエンやスーに『頑張ってね』と御祝いのような品が手渡しされていた。


「アル様。髪をセットしましょうね。」


「アル様、腕を伸ばして下さい。」


そう言われてから、シュパパパパーンと着替えが色々とOKになった事で、僕は少しにやけてしまう。

そして僕は皆にかけ声を言うだろう『行こうか』と


「セットは終わったようだな。ほら。早く入って来なさい。」


僕がドアを開ける前に父上がドアを開けたのには驚いたけど、部屋を入った先には小さな盾や剣等が見えていた。


「アル。テレポートの魔法陣ができたから。向こうに行ったらアラベルから色々聞くのよ?」


久しぶりに聞くリアル母ちゃんの声


「いやぁ。いざ子供が従兄弟いとこでは無い地方の領地へ行き生活すると考えると、どんどんと心配となってしまってな。つらい旅路になるかもしれないが、頑張るんだぞ。」


「……はい。」


「なぁに心配するな。ウチは王都から南西の領地だし、アラベルは南東の位置する領地。つまり、お前の母シャズベルト公爵家の領地だ。それと、その領地の正反対の領地を納めるのは第2妃のサラの血筋で、今はイルが領主だから安心しろ。

売られたケンカは買ってやる。……ただし、1回だけだぞ。」


そんな話をしているうちに、着々と盾や剣がスーのアイテムボックスへと吸い込まれて行った。


「では。行ってきます!」


朝ごはんは、おやつに食べないけど両親やメイド達に見送られて魔法陣に乗ってサヨナラした。


向こうへ着くと、あれよあれよと兄さんに会い馬車を借りて進んでいたんだけど突然スーが『もう、降りましょう』と言った切っ掛けに


「そうね。シャズベルト城と城下町を抜けたし、こんな豪華な馬車は面倒だからしばらくは普通の風でも当たりましょうか。」


そう言うのはエン。

馬車に『ありがとうねぇ』と手を降って御礼をすると、もう見たことの無い鋭い山が見えてきていた。


「山に登るのかぁ」


なんて高く鋭い山なのだろうか。

そんな感じで見上げると


「普通の冒険者は、そうします。」


スーは淡々と言ってのけ


「荷物も無いんですし!中腹地点で町が見えてきますから頑張りましょう。」


エンは僕を励ましてくれて背中を押してくれた。


「ちょっ!?スー。ブラッディトカゲのトサカをアイテムボックスに入れて欲しいんだが?」


ズシリと食い込むカバンの中は、ブラッディトカゲのトサカでシワシワになったモノ。それは、生乾なまがわきで重そうである。

更に重そうな大剣を背負っているヤー。


「別にダッシュしなくても時間内に着く予定でした。しかしヤーのせいで、プレゼントを渡しそびれた方もいたみたいですので……なんと心が痛むことでしょう。」


シクシクとわざとらしく演技をするスーにヤーが『アル様もノリノリだったろ?だったら……』と言葉を続けようとした時


「大剣を忘れたからトサカでしたっけ?」


そうエンに言われたとたん、ヤーは口を小さくした。

更にゴニョゴニョと言うヤーにエンは


「メイドさん達が言ってましたよ。まるで人拐ひとさらいをしてしまったと思い、慌てて家にお邪魔したら床に大剣を置いてあったと言ってましたね。」


それ以降、ヤーは無言で山を登っていた。

そうしているうちに町へと着いた。

町の名はオンリーストーン。ウチのレンガとは違い、木でできている家がたくさんあった。

地は緑豊かで、森が町の奥にそびえている。


これから。これから僕の伝説が始まるのかと、ニヤリと笑顔が出てしまう。


「笑っているところをすいませんけど、アルベルト様から頂いた盾や剣ですが、家紋がありますのでソコのショボい武器屋で防御特化の物を買い揃えましょうか。」


ショボい言うなかれ!

あの武器屋、ショボいってことは無い。僕の作った家より大きいではないか!全然ショボく無いよ。

また、会いましょう

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