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小3転生  作者: ふ~ん
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ヤーの斥候

こんばんわ

「トサカの毛を抜きますので、アル様は湯を沸かして下さい。」


「……。」


「まだ気分が悪いのか?それだと立派な大人になれないぜ。」


ヤーの言った"気分が悪い"というのは、僕が先の戦闘でブラックアローを使用し倒したブラッディトカゲなる者がいたと思うのだが。

倒した数が多い為、当然の如く持ち帰るの困難となった。スーのアイテムボックスがあれば別なのだけど。


僕が提案した"スーを呼んで来たら?"という考えは直ぐに却下された。なぜなら、僕が1人になってしまう危険もあるし逆にヤーが1人になると死体から出る血の匂いで、新たなモンスターが出ると厄介なそうな。

あと、これは重要な事だけど、ヤーは武器を家に置き忘れて来たからな。


素材がもったいないからって、ブラッディトカゲのトサカを傷付けないようにヤーの怪力でむしりとって、肩に積んでやっとのおもいで家に着いたのに


「(なにが大人になれないぜ!だ。大剣を忘れたくせに)」


家に大鍋があるから、生活魔法で火をつけ予め水を温くしてから投入して沸かすことで短気なヤーでも『お!?もう沸いてるな。』と比較的ニコニコしてボチャボチャッとトサカを入れて行くのだった。


「おーい。臭いぞ。」


「アルは分かって無いなぁ。こういう下処理をする事で、売る時に値が上がるんだぜ。」


グツグツに煮込むと、トサカから疎らに跳ねた毛が鍋から出てグツッと沸騰する泡の勢いで跳び跳ねると僕の服に着く。

服に着いたナニカを手で拭い、横にいたヤーに


「ん?ちょっと!これは匂いが付くんですよ。」


もう、煮るのが終わったのかヤーは鍋を冷やし初めていた後ろ姿に僕はヘヘヘンと悪巧みが思い付く。

まだ、僕の服に付いた汁を手で拭き取り、又も僕はヤーにヌリヌリと塗り出した。


「……もー。やったなぁー」


あまり聞きなれない声が聞こえた時には、もうヤーの両腕には抱えきれない透明でプルンとしたエキスがあった。


「うわ!……ベチョベチョ。ヤーもベチョベチョ!」


2人、台所で冷えた鍋から取り出したエキスを掛け合いをする。

こんな行為、僕の過去を振り替えっても……ありましたよね?お笑いの番組であったよね。


つるん!とヤーが僕を捕まえようと必死になるけど、捕まえる以前に地面に立つことが出来ない奴に僕は笑い転げる。

だけど、そんな姿を見てヤーはイラッとするのか叫び声はある程度本気を伺わせる様な感じをさせるのだけど、やっぱり前に進まないし僕の体に当たっても掴み取ることさえ出来ないでいる悔しさを見て、僕は尚更微笑むのだった。


「あら?楽しそうにヤッてるわね。」


「……私達もこの家に住んでいるのだけど?床に染み込んだコノ匂い。どうするのかしら?」


玄関のドアの音も気付かない程に、ヌッチョヌッチョッとやっていた僕らはエンとヤーの冷ややかな顔を見て冷静となり一気に鎮火したのは言うまでもない。


今は、エンが魔法で全体的に水洗い……マジで全体的に洗っていた。


キレイになった僕らは


「話の進み具合を聞いておこうか。さあ、話したまえ」


ババッと羽織っている毛布を音が出るように主として言った。


「……うん。毛布でくるまっている人達は黙って聞いてね。」


「「……」」


やけに、エンの笑顔がまぶしい事だこと。


「まずは、カラン様の処遇ですけど。彼は家を出て、男爵家に行ったわ。アルベルト様曰く"とうとう来てしまったか!"とおっしゃっていましたから、事実上追放されたということです。

あ。アル様は元から追放されていませんので御安心を。アル様は、本来公爵家が稼ぐ1割程度の目標で家にお金を入れてくれれば、名を勝手に使っても良いですし、関所なんかも通り放題なので。それにアル様は5才の時から、おこずかいを貰わず年月を重ねていますから……あと10年と、今回のカラン様の不祥事を足して30年間はデカカッタナ家にお金を入れなくて良いように成りました。」


「更にだ!コノ今使っている家は注目されていてだな。多くの女性陣がプライベートで使いたがっている事が分かった。もともと、城主アルベルト様がいるアルベール城下町のギルドは使いたく無かったからな。

相談したところ、コノ家を継続的に貸す事にした。とりあえずは1年間ということで、アルベルト様・シャリー様・サラ様からそれなりのお金を頂いたから外の世界への軍資金はあるから安心しておけ。……ハァー。」


なに?このスー。

この顔。やりきった感があって、今大きなタメ息もあって偉そうだ。


「で?貸すのに、この有り様はなんだ?」


僕はこの顔を知っている。

この顔は、去年の悪いテストが偶然母ちゃんに見つかった時の顔だ。下でゲームをしていて、母ちゃんが2階から降りてきて『これはナアニ?』と言ってきた母ちゃんの顔にクリソツである!


どうしようか?そう迷っていた時だ


「ブラッディトカゲのトサカを収集してな。お金を稼ごうとした結果だよ。アレは、仕方がなかったんだ。」


ヤーが斥候した。


「そうね。アル様と楽しそうに遊んでいたものね。だけど、ブラッディトカゲなら大牙の採取の方がお金になるんじゃないの?頭を"切り落とし"すればトサカを手に入って1番良い結果になったと思うけど?」


斥候が小石に躓いたようだ。大剣忘れたとは言えんだろう。


僕は知っている。こういう時は黙って静に暮らす。そして、家事を変なくらい手伝う!そうして1日経過する事でリセットとなるのだ。

ヤーよ?まだまだ未熟だな。


そうして僕達は就寝したんだ。

また、会いましょう

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