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小3転生  作者: ふ~ん
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小3転生

こんばんわ。

あ!閃いた。と思い、迷って二週間。

寝れないので、書きました。

「朝ごはんは、おやつに食べる。」


「ちょっ、どこ行くの?」


そう母ちゃんに言われたけど止まるはずもなく、僕は急いで通学帽をかぶった。


「そんな早くに行ったら、学校が迷惑するからやめなさい!」


「大丈夫。先生は僕なんかより早く車で着くはずだし、公務員のおっさんは泊まり込みしてるから。」


今日は普段より1時間も早く学校へ行きたい。何故なら、クラス分けが気になるからだ。

学校の一大イベントには、遠足や運動会だけが楽しみじゃ無いのは去年の二年生で生まれて初めて知ったこと。


……あとは、ドッチボールのコートを高学年に取られても良いように予め4~5個書いておきたい。


「せめて通学路のオバサン達が来るまで待ち……」


全てを聞き入れることも無く、僕は急いで家を出た。

たぶん、家に帰ったら叱られるだろう。


だけど……僕は迷わない。

小学生において、ドッチボールの強弱は学年を支配するに匹敵する。

クラス分けに重要なのは、加奈子ちゃんや優子ちゃんが同じ班になるかどうかの問題もさることながら、何処かの少年野球で既に小学生離れしたかっくんと、あっずんの2強で全てが決まると言って良い。

少年野球で鍛えた腕力から繰り出されるボールは、弾道が見た目変なのに、いざ受けてみると速くて痛くてハッキリ言ってこわい。


間違いない!こいつらは、ドッチボールの申し子だろう。


「いや。違うだろ。」


そう言ったのは、知らない御爺さんだった。


僕の思考回路が停止しかけたけど、目の前に写し出されたのは、僕がトラックにはねられている場面でハッと気付いた。


知らない御爺さんは続けて


「角田君も東君も、野球少年だろ。」


「……」


この御爺さんが、今このシチュエーションが給食を食べる机のフォーメーションで僕の目の前に座っていたとしても、僕はたぶん今の現状を把握できないでいた。

しかし、そんな気持ちをブッ飛ばすかのような事件が僕を呼び覚ますのだった。


「ほーれ。君の陣地に入るぜぇ。」


「(こいつ!僕の領地に勝手に入るなんて!?)」


そう。

御爺さんは、給食フォーメーション机の見えない領地へと足を伸ばして来たのだ。


ワナワナとし怒り浸透している僕は、たとえ全然知らない御爺さんが足を伸ばして来た足を踏む事は出来ない為、緊急回避として机を離した。


御爺さんは『ほぉ』と偉そうに言うと


「でな、君は転生してもらおうと思ってな。」


でな……か、便利な言葉だ。


未だ僕は理解できず、少し睨み付けるように御爺さんを見定めた。


「でな、記憶をそのままにして貴族に転生というわけ。あと、色々分からないだろうからトラックにはねられても大丈夫なように、ユニークスキル大防御を付与しとく。

……でな!大防御ってのは珍しいから、隠蔽というスキルもあげるからの。」


そう言うと、満面の笑みを出し始めたんだ。


僕だって最近いとこの爺ちゃんが亡くなって、もう会えないことは知っている事だけど、言葉に出ちゃうんだ。


「お母さんは?」


僕の問いに御爺さんはゆっくりと話し始める。


「……因みに、コレが新三年生のクラス分けじゃ。良かったの、野球少年2人とキャッチャーも入って守備は万全じゃ。」


ああ。アノ間は、無理だという事だろうと僕は知ったんだ。

僕だって最近、友達の兄貴がアニメが好きだからってアニメの描写が少し書かれた小説を知ったんだ。友達はラノベって言っていたけど、僕は『ラノベって何?』って聞いたら『あれだよ。アニメの小説だよ』って言っていたからな。


僕も、アニメは好きだから小説の中にある少しのアニメの描写でワクワクしたもんさ。

だけど、次の日友達からの問いに『良い絵だったね』と言った時のアイツの顔は忘れない。

僕は、家に帰ったら直ぐにアニメの小説を読んだのさ。


僕が心の説得と納得を同時に済ませていると、目の前の御爺さんはガバッと立ち上がるのだった。


「でな!?準備はいいかの。」


「いや。絶対防御だけじゃ、ダメなんじゃないかな?」


そして、ガバッと再び座る御爺さんは"何がイケないの?"と言わんばかりの目を向ける。


僕は知っていた。なぜなら、あのアニメの小説内にもあったスキル"絶対防御"の欠点が有ることを。


「どうせなら、色々な攻撃関連を……」


知らない御爺さんに、コレでもか!と言うほどに説明していくと観念したのか『あー。わかったわかった。』と大きなタメ息をつき、机に肘を立て手の平に顎を乗せて言うのだった。


「まとめるとだな。ドラゴンが暴れた大地で転倒すれば一大事だろうし、山の中だと生き埋めになってしまう。そんな、間接的な攻撃をも防ぎたいのか。」


うんうんと頷くと続いて


「ならば、新しくスキルを作ろう。その名も"スキル創作"じゃ。でな、絶対防御は新しく創作して"絶対無敵防御"というのはどうじゃ。

君が好きな無敵怪獣、ハイパーキングゼットン・ウルトラアルファから取り込んだものだ。もちろん、"スキル怪獣"も創作しておいた。」


おおぅ。言ってみるもんだ。

単に、アニメの小説の御話と僕の好きな怪獣の話をしただけなのに。


「絶対無敵防御は、君の助言の通り"君の意思"で発動するから、お母さんが君の事を思って叱ったりする所とかは発動しないから安心するんじゃ。

では、隠蔽で隠しておるからな。"君の意思"で確認や創作するんじゃぞ。」


そう言うと手を振り、バイバイとする御爺さんはニコニコしていた。


この時、ようやく僕はコノ御爺さん以外の周りの様子が見て取れたんだ。

それは、僕が入るクラスだ。御爺さんの机は、僕の名前が書いていた。廊下には、3年生2組の札が。

あの時、机を離したのに全く気付きもせずに僕は御爺さんばかり見ていたんだろうと考えたと同時に涙がこぼれたんだ。


そして、御爺さんと僕の机はどんどんと霞んで行き見えなくなった。

読んで頂ありがとうございます。

コレからも、よろしくお願いします。

途中で終わっている作品は、コレを納得するまで書き終えたら書きたいと思います。

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