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爆発的展開!!

 全く理解できない。それに、『最低でも』3日だよね。この手紙がもし1週間前に来てた可能性だってあるんだし。イブとかマリアもきっと心配してるはず……それに、何もせずに3日以上過ごしたとか借金返済の事考えると割と痛い。


「結局何日経過してるんだ……」


「4日だよ。てめーが4日も家に帰って来ないならアタシも待ちくたびれた。鉄の棒でぶん殴られた()()しに来たけど、もうどうでもよくなっちゃったな。」


「んな!?」


 ここで聴こえるはずのない声が聴こえて、咄嗟に立ち上がる。周りを見てもその声の主はいない……


「どこ見てんの、ここだよここ。てめーの目は節穴かって?」


 そんなこと言われても、どこにもいないし声がどこからしてるかも分からない。


「どこ?」


「あっははは!! ここだよばーか!」


「あ、そこ……じゃなくてだからなんでいるの!?」


 ベッドの下にいた。微妙な隙間に入ってたみたいで、そこから出てきた。この前と同じ服装の少女……ルナの仲間の爆弾少女アルマ。ニヤニヤと笑い、わたしに顔を近づけていう。


「だから言ったじゃん、この前のお礼。流石のアタシも少しはきいたんだよ、てめーがぶん殴ってきてさ、フラフラしたし。てめーが帰ってくるの待って、家ごとぶっ飛ばしてやろうかと思ったけど帰ってくるの遅すぎ。なんかもうアタシの中のやり返す気持ちもなくなったね。」


「は、はぁ……」


「よっこいしょ……」


 アルマはくつろぐ気マンマンで、わたしのベッドに座った。どうして家主のわたしが立ってて侵入者がベッドに座るの。


「4日もなにしてた?」


 アルマはまるで友達みたいにきいてくる。


「……クレイジーマッドサイエンティストバタフライレズに捕まってた。」


 わたしはできるだけ真面目な顔をして事実を伝える。ふざけると思われないように……


「頭おかしいのか?」


「ほんとだし……」


(そらそうなるよねぇ)


 カレンのこと知ってる人にならもしかしたら伝わるかもしれないけど、アルマに伝わるわけないし。


「あはっ、まあいいよ。……なあ、()()()さ、おもしれーよな。」


「ほへっ?」


 急に穏やかな口調で、しかも落ち着いた表情で思いもよらないことをいきなり言われて、馬鹿みたいな声が出る。


「アタシはあんたに興味あるんだよ、あんたと一緒にいた品の欠片もない脳筋暴言クソ女には全く興味ないけど。」


(脳筋暴言クソ女ってルナとアルマじゃん)


 なんて、思ってても口に出したらこの場で家が吹きとぶから言えない。表情にも出ないようにしないと。


「アタシ元々普通に生きるの嫌いだったし、自分に嘘ついていい子のフリして大衆に混ざるとか絶対無理だった。親もいなかったし友達もいないから何も気にすることもない。気に入らないことがあればすぐぶん殴るし、欲しいものがあれば奪う。」


「最底辺のゴミクズ人間じゃん……あ、やば」


 ついつい思ってたことが口に出てしまった……! けど、アルマは爆弾の魔法を使うどころか怒ることもせず……どころか笑って続ける。


「あはっ、ははは! その通りなんだよ! アタシは生きてる価値もない最底辺のゴミクズ、社会のお荷物の不要物だ。そんなふうに生きてて、こんな歳まで来てた。もう世間のだれも味方してくれない。だからずっと一人で生きてく……と思った時にルナに出会った。」


「ルナも似た境遇?」


 わたしの質問に、アルマは首を振る。


「違う違う。あいつは根本的にアタシとは違うし。本人の話がホントならあいつはアタシとは対極で、いい家に生まれて友達も沢山いて、真っ当な人生だった。でも、あいつは根本からイカれてやがるから、『人を殺すこと』『他人から奪い取ること』が何より楽しいんだよ。あいつの持ってる2本の刀はたくさんの血を吸ってる。」


「えぇ……どうして……」


「しらない、ただあいつは戦って死にたいらしい。それが望みだってさ。アタシはただ暴力で人から金や物を奪ってラクに生きたかったけど、あいつはそうじゃなくて殺すことだけが目的になってた。だからもう、あんなイカれたクソ女とは一緒にいたくない。それならあんたと居たいし。」


 最初の勢いも無くなって、いきなり随分しおらしくなったものだよ。本心はこんなふうに思ってて、ルナのことも嫌だったんだ。それなら、別に敵視することも……


「いやいやわたし騙されないからね? そうやって油断させてわたしのことぶっ殺す気でしょ?」


「あはっははは!! やっぱりこんな作戦通用するわけねーか!! てめーみたいな脳みそ空っぽアホ女でもさすがに気がつくか!」


 アルマは立ち上がり、わたしから距離をとってとびっきりの笑顔で暴言を吐く。


「ですよねーー!!」


 でもいま爆弾魔法使われたら終わりじゃん、どうすんのこれ。


「……やっぱりあんたアホだな」


 アルマはまた静かになって、今度は床にあぐらをかいて座る。パンツ見えた。


「ん?」


「嘘だよ、嘘。アタシがさっき語ったことがホント。なんていきなり信じるわけねーか。」


(……どうする)


 普通に考えたら信じるわけない。この女の子はついこの間本気でわたしを殺そうとしてた。なのに、いきなり手のひら返しでわたしと仲良くしようとする理由なんてあるわけ……いや、あった。


(これわたしのせいか……)


 効いちゃってるよ、効果でちゃってるよ。アルマもわたしに惚れちゃってるよコレ。いよいよどうすんのこれ?






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