3-1
更新
暑くなってきましたね。体調には気を付けないと…
ブックマークしてくださった方々、このような稚拙な文章を読んでくださり本当にありがとうございます!
「……ト、アル……!」
誰だ、俺を呼んでるのは……?昨日は疲れたんだ。もうちょっと寝かせ────
「アルトってばぁ!」
歩人の顔に何かムニュッとしたものに当たる。
ん?なんだこれは…?…ダメだ、眠気で全然頭が働かない……!
取り敢えず触ってみることにした。
────もにゅんむにゅんふにゅん
「やぁ…んぅん……っ!」
柔らかい…しかも手に入り切らないぞ、これ……!
下からすくい上げるようにして「それ」を揉みしだく。
「……んひゃ、ひゃあぁぁんっ!……もう、アルトったら朝から大胆…♡」
誰かの甘い声が聞こえる。そこでやっと歩人の思考が快復する。
「どわぁぁああぁっ!!?…わ、悪い!!」
「もぉ〜!絶対許さないんだからねぇ〜……!腕組んで登校してくれないと許さないぞ☆」
出たよ、真理亜の訳分からない要求!
「ふざけんな」
「なら歩人の靴ぺろぺろする!」
いや、やってみろよ!真理亜ならやりかねないけど!
「…分かった。それなら腕でも何でも組んでやるよ」
流石に女の子に靴をペロペロさせる様な鬼畜ヤローにはなりたくなかった。
「やった!」
2人はリビングへ行き、朝飯を食べる。そして腕を組んで登校する。途中、真理亜の親衛隊に襲われたが何とか逃げ切ることが出来た。
◇
学校に着くと、皆今日の測定の事で盛り上がっていた。
「あぁ、そうか。今日は測定の日か」
「そぉーだよー!自分がどれだけ強いのか分かるんだよぉ!」
席に着くとルリー先生が教室に入ってくる。
「皆さん、おはようございまーす!皆も分かってると思うけど、今日は測定の日でーす!そこで、一応クラス分けについて再度説明しますねー」
「えー、めんどくさいよ、ルリーさん!無能力者の私の身にもなってよ!」
冬美が叫ぶ。クラスで笑いが起きる。
鳳車冬美────「最強の無能力者」と呼ばれるこの学園に存在する数少ない人間の無能力者で、このクラスの副学級委員長だ。
無能力者といっても全く使えないわけではない。魔力は存在していて魔法も使えるが彼女が扱う 定められし力を発動するため術式が無いため、どんな能力で、どれほどの力なのか分からないのだ。
天使や悪魔に無能力者が生まれる確率は限りなくゼロに近いと言われている。だが、人間における無能力は当たり前であり、寧ろ歩人たち超創児の方が異端だとされるくらいなのだ。
人間には2通りの無能力者の括りがある。
1つは冬美のように魔力が存在していて能力を発現させる術式、つまり媒体がない者。細かく言うとその中でも後天的に発現できるものや実際に媒体が存在していないものなどあるが今は置いておこう。
もう1つは魔力を元から有していない者だ。これはほとんどの一般人に当てはまる。
無能力者は聖園に何人かいるが魔力を持たぬ者はいない。この学園は勉学よりも魔法による戦闘を学ぶことに重きを置いている。つまり、魔法の元となる魔力を有していない者がここにいる意味がないのだ。
そういった理由からか、一部の無能力者が超創児を侮蔑するのに対し、一部の超創児もまた無能力者を凡人として蔑む。
少なからずそういう経験が彼女にはあるとは思うが、彼女が何故こんなに明るく居られるのか歩人には分からなかった。
恐らくは彼女の持ち前の明るさと、周りのクラスメイトの優しさのお陰なのだろうが、多分それでもその辛さを一番理解しているのは彼女自身だろう。
「じゃあ、冬美さん。クラス分けについて説明してみて?」
ルリー先生の突然の問題に冬美は困惑した顔で頬をかき視線を泳がせる。
「えっ?…えーっ…と……」
「はい、宿題ねそれ!」
「そ、そんなぁ…!」
また笑いが起きる。
彼女はクラスのムードメーカー的な存在だ。
そしてルリー先生が再び説明を始める。
「それでクラス分けのことですが、ある一定の基準としてレベルごとに4つのClassに分けられます」
黒板に4つのClassを書いていく。
「まず一番下のは『Class C』、要は無能力者が分類されます。基本的に、普通の人間が当てはまりますね。次に『Class B』。ここは大体の超創児や天使、悪魔が当てはまります。続いて『Class A』。ここは一部の優秀な超創児、天使、悪魔しか到達できません。その中でも優秀な人達を『ナンバーズ』と呼ぶんですよ」
「せんせー!一番上の『Class S』っていうのは?」
クラスの誰かが質問した。
「このクラスは、魔王、天王を超える力を持つ者にのみ当てはまります。ですがそんな人が現れるのは100万年に1度と言われています」
現在いるClass S到達者は魔王、天王とされている。かつては歩人の父篠崎雄人もSだった。
余談だが、歩人も一応Class S到達者だ。
歩人のメインヒロインは真理亜ちゃんです。巨乳で歩人しか頭にないかわいい子なのです。
私個人としてはまた別のキャラ推しなのですが…(誰も聞いてない