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第1話    クルル誕生

初めて投稿します。感想書いて下さったら励みになります。

どうぞよろしくお願いします。



暖かい日差しを浴び、少し欠伸と伸びをし  

うう~ん。今日はなんて清々しい日なんだろう

路地を颯爽とスキップし

街並みを見ながら

お散歩中だった。

道端に咲いている可愛い花を見ていると

可愛いねーとおばさんに言われて 頭を撫でられた

横のおじさんは、ポンポンと頭を叩いてくる

嫌ではない。

親しみを込めての 挨拶である。



「ん?・・・・・」

何だろう?  この感じは?


ブロック塀によじ登った、もっと高みへ

そこから屋根に登って グルッリとあたりを見回す

視界には何も見えない・・・・


しかし、空気がビリビリと肌に刺さる

耳を澄ませ 感覚を研ぎ澄ませる

何か黒々としたものが 押し寄せてくる感じ

危険! 危険!と 五感から棲ざまじい警鐘が鳴っている


路地で自転車に乗っている子供がいる

お店で野菜を売っている小父さん

公園で遊んでいる親子ずれ

危ない! 危ない! 危ないんだ!!


大きく深呼吸して 全生命を振り絞って

「逃げろ~~~~~!」

声の続く限り叫んだ 波紋のように空気が震え広がっていった


しかし しかし誰一人 駆け出すどころか

逃げだすものはいない

何故だ? 声が届かないのか?

聞こえていないのか?

やばい!! 間に合わない!

「来る!!!」


そう思った瞬間、ゴーッとものすごい音と振動に

屋根が崩れ 同時に体も飛ばされた

瓦礫や瓦が飛んできて

受け身を取ろうとするも思うにまかせず

崩れたトタン屋根にぶつかった



何が起こったのか分からない

あっという間だった。

辺りは無残にも破壊されていた。

ついさっきまで、散歩を楽しんでいたあの街並みは

変わり果てた瓦礫の山となっている

生き残った人は、どの顔も生気なく呆然としていた

震度7 の大地震だったのだ。



せめて近くの人でも逃がせなかったのか?

無力だ。 あまりにも無力だ。

どこにも向けようがない怒りと恐怖、虚脱感にたたずむしかなかった




   *  *  *  *  *  *  *



気がつくと一人の青年が立っていた

「君かな? 僕にメッセージを送ったのは」

そう言って私を抱き上げ私の目をのぞきこみながら笑顔で言った。

「だからか。意味が分かるのに苦労した。」


私は、猫だった。。。。。。。

片方の目が金、片方の目がブルーでしなやかな真っ黒の体

でも、声が出ない。鳴き声も出ないのだ。


「なんか不思議な猫なんだよね。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



突如 現れた青年 スラリとしたイケメンで

猛って言ってた。

私は 猛に付いて行った

なぜか、彼に何かを感じたからだ。

なにかは、分からない。


私は 「クルル」と名ずけられた

目がクリクリして可愛いからだそうだ

まんざら、悪くない。。。。。。

こうして 一人と一匹の旅がはじまった。




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