この世界の説明書 「世界観、登場人物(一)」
登場人物の設定
破宮
この作品の主人公。
実は陽炎達や亮よりも年上だが、森の中に隠れながら暮らしていた為、自分の年齢がよく分かっていない。肉体的にも精神的にも二十代前半程度で、老化は見られない。
能力は「投影」。血を元に鉄を造り出す事が出来る。
この能力の所持者は破宮だけであり、陽炎と並び最も珍しい能力の一つである。
自分の血を元に「投影」も出来るが、使っていると視界が赤くなる感覚に囚われ、血を求め暴れ出す。
名前が無いのは仕様。
破宮自身は「破宮」が名だと思っているが、亮自身は自分の名字を受け継いで欲しいと思って、死んでいる。
亮が死んでからは「葉宮隊」を脱退、「陽炎団」に加入している。
「葉宮隊」の中では、戦死扱いにされている為二度と隊に戻る事はできない。
油断しやすい性格で、油断がもとで殺されやすい。
獄に様々なことで教えられている。
自分を襲う目の前が赤くなる感覚を抑え込むのを目標としている。
三年後の世界
「陽炎団」の中でも主力として、陽炎、時雨とともに活躍している。
鉄を造り出す際に血が発動条件になることに気付く。
その際に血が沢山流れている中で、剣などの硬度を上げられるのを利用して剣を造りだし、愛刀を造り出す。
愛刀の名は「壊」。
「壊」には、能力などはないが、剣の硬度がとにかく高く、何度攻撃を受け止めてもへし折られていない。
三年間の中で計二十回以上の戦いに参戦し、その中で五回死んでいる。
また「同族喰い」を行い、力を得ている。
「龍飛」の能力により剣を飛ばすこと以外に「咎」の力で、盾を力技で割ることができるようになった。
未だに少し甘い判断を残しており、そこを獄に咎められている。
一度だけ柊達に会う為に「柊隊」の元に行き、三年後の話は「陽炎団」と「柊隊」の合同攻略作戦の計画会議の場所から始まる。
葉宮の墓には一度だけ一人で訪れ、自分のこれからの目標を語った。
その後、葉宮の妻のもとに謝罪をしに行き、その帰りに金を渡していった。
柊時雨
この作品の一応のヒロイン。
柊一族始まっての天才と言われていた。
吸血鬼になった理由は三章の最後で明かされる。
兄に憧れていたが、逆に兄には羨ましく思われていた。そしてその思い違いが原因で兄と確執が残っている。
吸血鬼になってから一度兄と会い、そこで兄に吸血鬼という事を明かし、兄から「結晶化」について教えられる。
使用する能力は「一心」「治癒」。
貴重な能力の二つ持ち。
「一心」は相手の心を読む以外にも相手の心の中に話しかけることなども可能。
「治癒」は自分を治す際には「再生」の向上である「高速再生」を行うことができる。自分以外に使う際も雪風の「治癒」よりも回復速度は速い。しかし毒などの治癒はできない。
能力の二つ持ちは、吸血鬼や人間の中でも珍しく、「陽炎団」のような戦闘のエキスパート集団でも陽炎と雪風と時雨しか持っていない。
それ以外にも英霊の召喚獣「雹」、「血霧」、「焉」を扱い、記録紋章(後述)を多数使いこなす。
しかし「同族喰い」を拒み、動物達の血を禁断症状である目の前が赤くなる感覚が出る少し前に飲ませてもらっている。その際にいつも涙を流している。
「陽炎団」を護る為に相手を殺しているが、一度に殺せず生き残った者に止めを刺す事ができない。
愛刀の名は「蒼」。
「蒼」は能力持ちで、剣で斬り裂いた場所が蒼の色に大きく染まり、じわりじわりと侵食をしていく。そして時雨が能力を発動した瞬間に蒼く染まって場所が溶け出す。
三年後の世界
「同族喰い」を拒み続けている為、力は強くなっていない。
しかし能力の向上が行われている。
破宮のおかげで兄との確執は無くなった。
しかし「陽炎団」を離れるつもりは特に無い。
破宮に恋愛感情を抱いている。その為、破宮が怪我をしたりした際にすごく動揺する。
再生能力はとにかく高く、破宮に「再生」のコツを教えた。
陽炎
「陽炎団」の団長。
慈飛の暴走が起きた際に唯一その場で慈飛と戦い、生き残る。
生き残れたのには、他のメンバーが囮になったことによって逃げられたことが大きな要因になっている。
陽炎はその際に自分に力が無かったことで他のメンバーが死んだことを今も悔いながら生きている。
この際に不知火と結んだ「『不知火団』のメンバー全員を護り抜く」という約束を破った。
そしてそれを今度こそは護る為にどんなに辛い道でも歩んでいくことを決意している。
生き残りメンバーは、雪風、磯風、浜風、谷風だけである。
この四人は慈飛による惨殺が行われた夜に偶然陽炎達と一緒に居なかったことで助かった。
能力は「流動」。
「流動」は、直接的な攻撃力は持っていないが、能力の組み合わせに使うことができる。
召喚獣に「炎龍」がいる。
「炎龍」の火力が森を焼き払うことができるほど普通の召喚獣たちよりも強く、無数の剣を受けてもすぐに行動できるほど再生能力が強いのは、「流動」と組み合わせているからである。
愛刀は「不知火」。
能力持ちで、剣に熱を宿している。熱は陽炎の心臓を元に作られている為、長時間利用すると自分が死に至る。そのため未だに使われていない。刀身が折れた際には、陽炎の心臓が破裂する。
愛刀「不知火」は不知火が最後に創った剣。
不知火との子が居たが目の前で殺されている。
三年後の世界
破宮同様に「同族喰い」を行い、新しい能力「蜃気楼」を手に入れる。
この能力は、所得者が破宮同様、陽炎だけという最も珍しい能力である。
「蜃気楼」は、自分の存在を複数作るなど目くらましに使うことができる。しかしこれだけなら水がある中で、光を使えば起こせることである。しかし陽炎の「蜃気楼」は水が無い場所でも発動ができ、更にはその複数作った存在の与えた攻撃にダメージが入るというチート性能である。
不知火との誓いを守り、誰一人失わずに三年間の戦いを終えた。
そして遂に「希」を壊滅させるために「柊隊」と「陽炎団」の合同攻略戦が計画された。
世界観の設定
千二百年に起こった流れ星の異常観測の翌日に起こった自然災害で地上の四割は人間が住むことが出来なくなっている。
更にその際に七十五億居た人間の六割、四十五億人が死に至っている。死に至った原因には、地震による津波、隕石の落下、それによる気温の低下、食糧難などがあげられている。
その後謎の地殻変動が発生。地球で分けられていた大陸が、北極と南極大陸を除き、昔のように一つの大陸になった。
そしてそのことによって今まで地域が分かれていることで保たれていた力のバランスは崩れ、紛争が始まった。
紛争は小規模で行われていたが、遂に国間の同盟が結ばれ戦争は開始された。
鉱物資源の豊かな東陣営。食料の豊かな西陣営。
互いに分け合うことができれば、無駄な戦争をすることはなかった。そしてその戦争を否定、反対する声はとても大きかった。
しかし西暦千二百七十八年の十二月十五日に起こった「捷」と「カルバン」の二点で起こった無差別殺戮により状況は一変し、戦争を反対する声は黙り込み、戦争は過激化へ進んでいった。
そして今の状況までに至る。
両陣営共に陣地を取って取られての繰り返しの状況だったが、西陣営が「希」と契約を結んだことで、東陣営は追い込まれていた。
そしてこの状況を変える為に「柊隊」と「陽炎団」の合同攻略作戦が行われる。
読んで頂きありがとうございます!!設定資料のまとめです!!
この後他の登場人物の設定とこの世界の用語と原理にも触れていきたいと思います。
感想、質問、誤字脱字などの指摘をお待ちしています!!




