めりーくりすます
今は初夏だ、というツッコミはただいま受け付けておりません。
子供の頃、母に「クリスマスプレゼントは何がいい?」と尋ねられた。
それで、サンタクロースはいないんだと知った。何歳だったか。多分小学校低学年だったと思う。
クラスメートがサンタさんに⚪︎⚪︎をお願いしたの!と楽しそうに言うのを、羨ましいなーと思って見ていた。さすがにサンタクロースの正体を言うような非道な真似はしない。
そんなわけだったので、クリスマスが近付くと、プレゼントは⚪︎⚪︎がいいです、と父か母に申請しに行くのが恒例だった。
いつものように父にクリスマスプレゼントの申請に行く。
すると父が突然「うちは仏教徒だ!」と言い出す。
……知ってるけれども、何があったんだろう。
比較的安定した情緒の父が、そのように言うものだから戸惑った。
仕方がないので母(私の中で最恐)に相談しに行く。父が突然宗教を掲げてきたけれども、どうすればいいでしょうか、と。
気にしなくていいわよ、と言われるも、プレゼントをもらえるまでは不安だった。もらえたけれど。
翌年、父と二人の時にテレビでクリスマスのCMが流れた。
どうしたものかと悩んで悩んで、「メリークルシミマス」だね、と言った。私なりに気を遣ったつもりだった。父はクリスマスが嫌いになったのかもしれない、そう思って。
「どうした? 大丈夫か?」
あなたがね?! と心の中でツッコミましたが、耐えました。
大変どうでも良いことですが、父方は神道で高祖父あたりまで宮司だったそうです。
父の母方にはお寺さんがいて、日本って懐深いなーって思ってました。
なお、祖父の代から…おっと誰かが来たようだ。