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脳言語  作者: 橋井優
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甘美


雲一つない、暖かな気候。


春風に吹かれ、浮かれた足取り。


ほろ苦い珈琲を飲んで、口に甘いケーキを食べる。


友人に会い嬉しさで天に上る。


すれ違う人は私を見ない。


楽しい記憶で宇宙を満たし、その中を揺蕩う。


そうして日が沈むのに合わせて帳を下せることのなんと甘美なことか。




有頂天で終わらせたい。


きっと気持ちが良い。


きっと笑っていられる。


黒々とした世界に、鮮明な赤は映えることだろう。


痛みがないとよい。


記憶も一緒に潰れるとよい。


そこに在ったことごと、どこにも残らないとよい。


きっとそれは何よりも。




手招きをしている。


にこやかに、暖かに、怖いことはないと。


優しさを体現した形をしている。

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