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一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。3 勇者召喚⁉ 狙われているのはうちの魔王様……?  作者: たまご


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27/50

魔王襲来。

 微妙な浮遊感と共に、私達はジルコニア王国の中に入った。

 キングはそのまま、せりを抱いたレオと共に王城へと向かう。


 さてさて。

 ひと暴れしますか。


「りゅうたろう、コハク。上空から」


「……!」


「ピィー!!」


 本来のサイズに戻ったコハクが、りゅうたろうを背中に乗せて空へと舞い上がる。


 ドラゴンが襲ってきただけでもインパクト大だろうが、生憎りゅうたろう達は私と同じ物理特化型だ。


「くぅも空からお願い」


「にゃお」


 実は、うちの魔王様。

 炎を翼に変えて空を飛ぶ事が出来るのだ。

 初めて見た時は、もはや何でも有りだな、と半ば呆れていたのだが。


「チャビも福助も魔法で攻撃。ただし、福助が狙うのは街を囲んでいる壁だけね」


「にゃお」


「にゃ!」


 チャビは欠伸しながらでも、ターゲットである魔物に雷を当てられるくらいコントロールがいいので心配はいらない。


 福助は常に全力なので、その辺りは難しいが素直な性格なので私の指示に従ってくれる。


「おこんとよつばは、好きに暴れなさい」


「にゃん!」


「にあん?」


 荒事の好きなおこんは張り切っているが、引っ掻いて回るだけなら問題ない。

 麻痺して動けなくなるだけだしな。


 よつばは食べられない物には徹底して興味がないので、今ひとつやる気が感じれない。

 ……まぁ、いいけど。


「なんだ、あれは!?」

「ドラゴンが2頭!?」

「どこから……、いや、上に報告を!!」


 りゅうたろう達を見た兵士や街の住民達が騒ぎ始めている。

 うむ、いい感じに混乱しているな。


 私は無限収納から、大鎌を取り出した。

 火の神様からもらった真紅の刃を持つ大鎌だ。


「チャビ、福助。攻撃!」


「にゃお!」


 私の掛け声と同時にチャビが雷を落とす。

 器用に人を避けて落とすが、地面は真っ黒に焼け焦げている。


「にゃ!!」


 福助の回りをきらきらと踊るように飛び回っているのは、福助と契約している風の精霊達だ。

 福助の〈風魔法〉がぶつかった壁が、がらがらと音を立てて崩れていく。

 ……思っていたよりヤワだな。

 このままだと巻き込まれる人間が出るかもしれない。


「よつば、変更。巻き込まれそうな人間を回収」


「にあん……」


「助けた人数に応じて、おやつを配布します」


「にあん!!」


 私の言葉に、俄然よつばがやる気になった。


 上空では弓矢をかまえる兵士達を煽るように、コハクが飛び回っている。

 くぅは器用に人々を避けながら、岩を落としてほどほどに街を破壊している。

 まぁ、くぅからしたら岩というより石みたいなサイズだが。


 私は、大鎌の柄で地面をダンッと突いた。

 そこを中心に地面に大きなヒビが入った。


 ……だ、大丈夫だよな?

 特製の大鎌な上に私が馬鹿力だから、うっかりやり過ぎると、地面がぱっくりと割れかねない。


 とりあえず大丈夫そうだったので、私は声を張り上げた。


「ジルコニアよ! 来てやったぞ!!」


「な、なんだ、お前は!?」

「ドラゴンを連れて来たのはお前か!!」

「何故、こんな事を!?」


 ざわつくジルコニアの人々に、にやりと凶悪に見えるように笑ってみせた。


「魔王を倒すのだろう? こちらから出向いてやったのだ。文句があるか?」


 くっくっく……。


 いや、うん。

 魔王ごっこ、キツイな、これ。







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