RUSTY SKY
本来は、こういうの描けばいいのかもしれない?
カビ臭い花園で蜜をすするのは
メッシュ生地の翅をひろげたアゲハ蝶たちさ
肚を齧るカマキリには 蹴りを喰らわせるがいい
萎れるまえに散る春に どうか涙を
拭い去るは歳月の指だけ
赤錆の浮く西空へ沈む夕陽は見納めか
星を降らせ尽くすまで明けない夜をはじめよう
きな臭い神殿に列をつくるのは
血の滴る肉を献げた愚か者たちさ
脛を齧るヤマカガシに 膝を尖らせるもいい
蔓延るまえに廃れては せめて涙を
零れるまま また頬を濡らす
青錆の浮く昼空が吊るす太陽 縮む影
宝石箱は星の海 更けない夜を待ち惚け