きれいに描いてマスか?
Windowsパソコンでは、Excelという表計算ソフトが使われることがあります。
本来は表やグラフで統計をとるものですが、日本では方眼紙としての使われることもあるようです。
こういう資料はネ申Excleと呼ばれることも……
森の梅の木が並んでいる。ピンクや白や赤の花が香りをたてていた。
小さなタヌキくんと、頭に王冠のようなものを乗せた白いおサルさんがいる。
二人の間にあるお皿には、落雁のお菓子が乗っている。
皿の横には湯気のあがる湯呑も置かれていた。
「んとね。白猿さん。僕の知っている人がパソコンでWordっていうソフトで資料を作ってたんだ」
「Wordは文書を作るワープロソフトだな」
「でも、枠の線が勝手にずれることが多くて使いづらいって。他の人が作って印刷した資料をみると、そっちは枠の大きさがそろっててきれいだって言ってたの」
「もしかすると、きれいにできた方はワープロソフトのWordじゃなくて、表計算のExcelでつくったのかもな」
「Excelの方がきれいにできるの?」
「少なくとも、枠の大きさや行の高さをそろえるのはExcelの方が簡単だ。もともと表を作るソフトだからな。マス目をそろえるのは得意だし、線を透明にすれば行の高さや間隔も調整できる。Wordは自動で『大きなお世話』な調整をやるから使いづらいかもな」
「じゃあ、資料はみんなExcelで作ればいいのかな」
「まぁ、Excelを方眼紙の代わりに使うのをいやがる人もいるみたいだけどね。あれは表を作って、データを分析したりグラフにするためのソフトだ。ちなみに以下のグラフはExcelで作ったグラフだ。こういうのを作るのが本来の機能だ。動画にしたのは別のソフトだけどね」
「これって、冬の童話2023で登場したぬいぐるみだと思うの。それで、Excelで方眼紙にした資料を作るのを嫌うのってどういう理由かな」
「表計算としての本来の使い方じゃないってことだな。表としても使えないし、データで統計も取れないんだ」
「んとね。紙に印刷して使うなら、何を使ってもいいと思うの」
「そうだな。申請用紙とか報告書とか、Excleの枠線で作られたすごい資料がネ申Excelと呼ばれることもある。神作品っていう意味と、紙の印刷用っていう意味をかけているみたいだな」
「僕、Wordで資料が作れなくて困っている人にも教えてあげるの」
「Webサイト……いわゆるホームページで使うHTMLのタグでも似たような話があるんだ。見かけの効果を狙って、本来の使い方とはタグを使うとか。前にも話したけど活動報告で<B></B>で囲むと太字になるんだ」
「聞いた気もするけど、僕は難しいことはわかんないの。そういう話は黒猫さんとやってほしいの」
「迷たんていの子狸くんらしくないな。で、話を戻すと、<H1></H1>で囲むと字の大きさが変わるんだ。Hの後ろの数字は1が一番大きくて、数字を増やすと字が小さくなる。ただ、このタグは見出しで使うもので、第一章などの章番号や、その中の項番号で使われるものだ。大きさを変えるだけとか、違う用途で使うのはおかしい、って考えもあるんだよ」
「んとね。ちゃんと見えてれば、裏でどうなっているか誰も気にしないと思うの」
「そうかもしれないね。こういう感じで、活動報告でのタグの使い方の資料も作っているから、こんど子狸くんも見てやってくれ」
この話で紹介した、活動報告でタグを使うやりかたについては、この下の『割烹巻物』をクリックすると表示されます。