表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/24

風格について

町の歯医者さん、白瀬先生には風格がある。

僕はごく自然に先生を信頼するようになった。

そんな風格が僕にもほしい。

先生にたずねた。


「先生、どうすれば先生のように風格のある人間になれるの?」


先生は優しく笑う。


「僕に風格だって?とんでもないよ。僕にそんなものはないさ」


先生はいつだって謙虚だ。

だけど少し得意そうな顔をしている。


「もし僕に風格があるとしたら、たくさんの患者さんを診てきたせいだろうか。人と触れ合った数だけ成長できるものだよ。君もたくさんの人と触れ合うといい」


先生はまんざらでもないようだった。

少しくやしくなった。

僕は子供で、たくさんの人と触れ合う機会なんてないからだ。


すると先生に電話がかかってきた。

先生はゆったりと電話をとる。


「どうしたんだね」


電話の向こうからいつも会う白衣のお姉さんのすすり泣く声がもれている。


「もう少し考えた方がいい。時間が解決するということもあるよ」


僕はまた、確かな風格を感じた。

しかし突如、先生の声が変わった。


「警察?!考え直すんだ!触れ合いじゃないか!今一度考え直すんだ!!」


先生が叫ぶたび、風格がなくなっていく。

僕には人を見る目がないということが分かったよ。



~風格と人格が一致するとは限らない~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ