表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/138

第三話 S級ダンジョン②


 S級ダンジョンに潜って二日目。


 ゆっくりと寝れたおかげで、体調は万全だ。


 二十階層から出て先へと進む。



 狭い通路でのS級ダンジョンのモンスターとの戦いも徐々に慣れてきた。


 モンスターのドロップ品や宝箱のアイテムなどをアイテム袋に入れながら、順調に三十階層までやって来た。


 二十階層ではカメレオンに苦戦したから、次は楽なモンスターに当たりますようにと祈りながら三十階層の扉を開ける。

 

 出てきたボスモンスターは巨大なアルマジロ。


 外皮が硬く、丸まり転がって攻撃してくる。


 丸まられると、最上級魔法でも致命傷を与えるのは難しかったけど、ルートヴィヒとセシルが隙を突き、硬くない部分を攻撃して倒す事が出来た。

 アルマジロが落としたドロップアイテムはアルマジロの外皮の盾だった。アイテム袋にしまい、次の階層を目指す。


 カメレオンよりも簡単に倒せて良かった。この調子で残るボスモンスターも倒すぞ!!


 


 四十階層ボスの間。


 そこには、奴が居た。


 名前も呼びたくない黒き生物が。


 体長一メートル程の大きさの奴が、数え切れないぐらい部屋中に居た。


 私はパニックになってプロミネンスを放った。


 慌ててチェルシーがアイギスを展開してくれたおかげで私達は業火に包まれずに済んだ。


 だが無事だったのは私達だけではなかった。


 奴らも生きていた。


 カサカサと蠢き近付いてくる。


 私は魔法を乱発したけど、全く効いていない。


 こいつら魔法が効かない!?


 魔法が効かない事に絶望する私だったけど、ルートヴィヒとセシルが近付いてくる奴らを切り伏せる。


 こいつら、魔法は無効化するみたいだけど、物理攻撃には弱い?


 ならルートヴィヒとセシルに任せた。

 奴らは速いけど、速さならルートヴィヒとセシルも負けていない。


 瞬歩で近付き斬るを繰り返す。


 その間私は土魔法で作った小さいドームの中に入り、奴らを見ないようにする。

 

 チェルシーは近付いてくる奴らを杖で叩いている。


 三人には悪いけど、私はこいつらだけは本当に無理なのだ。


 数十分後、全ての奴らを倒し尽くしたらしく、奴らの死骸は光の粒子となって消えた。


 奴がドロップしたアイテムは、黒い靴。


 回収するのを躊躇していたら、代わりにセシルが回収して装備した。

 動きが軽快になったと喜んでいたが、私ならどんな性能でも、奴から出た靴なんて履きたくない。


 気を取り直して先へ進む。


 狭い通路での戦闘もそつなくこなせるようになり、あっという間に五十階層に到着した。




 ここが最終地点。


 魔力回復薬を飲み、最後のボス戦に備える。

 

 五十階層の扉を開けると、そこには最後のボスにふさわしい黄金のドラゴンが圧倒的な存在感で佇んでいた。


 私達を発見すると、口から黄金の炎を吐き出す。


 私とチェルシーはアイギスを展開してブレスを防ぐ。


 セシルとルートヴィヒが駆けてドラゴンの身体に斬撃を放つけど、かすり傷一つつかない。


 なんて防御力の龍鱗だ。硬すぎる。


 私とチェルシーは杖に魔力を溜めてレヴァンティンを放つけど、黄金のブレスで威力を弱め、耐えきった。


 傷はつけたけど見る見るうちに回復していく。再生能力もあるのか。


 くっ、まずい。ルートヴィヒとセシルが光迅化と雷迅化を使えれば勝機はあるが、それは禁止されている。


 とりあえずルートヴィヒとセシルの武器にだけでもエンチャントをかける。


 ルートヴィヒの剣にはレヴァンティンを、セシルの剣にはライトニングをエンチャントした。


 あくまで剣にだけしかエンチャントしていないので、身体能力の向上はない。


 エンチャントのおかげでドラゴンの身体に傷をつけられるようになったけど、致命傷とはいかない。


 すぐに傷は塞がってしまう。


 どうすればいいか悩んでいると傍観していたイルティミナが口を開く。


 「お前達は、世界魔法学院大会で何を学んだべさ? タッグ戦を思い出すべさ!!」


 タッグ戦? ···そうか!! 最上級魔法のユニゾン魔法ならこのドラゴンにも通用するかもしれない。



 「チェルシー、レヴァンティンをユニゾンしよう!!」


 「···本気? ···ステラとは一度もユニゾン魔法を使ったことが無い。···なのにいきなり最上級魔法のユニゾン魔法なんて」


 「チェルシー!! 私達は戦争で一緒に死線を潜り抜けてきた。そんな私達ならきっと出来る。私を信じて!!」


 私は真剣な瞳でチェルシーを見つめる。


 「···ステラ。···うん、わかった。ステラを信じる」


 チェルシーは私の方に杖を向ける。


 交差するように私もチェルシーの方に杖を向ける。


 ルートヴィヒとセシルがドラゴンを引きつけてくれている内にチェルシーの魔力と私の魔力を絡ませる。


 杖に二人の魔力が混ざった魔力が溜まっていく。


 放つは最上級聖属性魔法レヴァンティンと最上級聖属性魔法レヴァンティンのユニゾン魔法。その名は···。


 「「ミストルティン!!」」


 無数の光の大剣が空中を埋める。


 異変に気付き、ドラゴンが黄金のブレスを無数の大剣に向けて放つが、一つ一つが高い一撃性を持った無数の光の大剣を受けきれる筈もなく、ドラゴンはいくつもの光に刺し貫かれる。


 衝撃で地面にクレーターができ、広い部屋の壁に亀裂が入り土煙が舞い上がる。


 土煙が晴れると、黄金のドラゴンは只の肉塊に変わっていた。


 肉塊は光の粒子となり、残ったのは黄金に輝く一本の剣だけ。


 私達は黄金のドラゴンを見事倒した。

 

読んで頂きありがとうございました。

面白いと思って頂けたならブックマークと評価をお願いします。

つけてくれると作者の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ