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第十八話 叙勲と卒業


 私達がシュライゼムに戻ってきた三日後に叙勲式が行われた。


 今回の戦争にて活躍した者に貴族位、または勲章を与える式典だ。


 イルティミナとクルトは、皇帝陛下から最高位の勲章――鳳凰金勲章を与えられて、メルトさんと北軍の司令官を務めたエルバトス将軍は二番目に位の高い麒麟銀勲章を与えられた。

 ウリス先輩、セシル、ルートヴィヒ、チェルシー、私は獅子銅勲章を貰った。


 更に私とルートヴィヒには準男爵の位も与えられた。


 イルティミナやチェルシーも貴族位を与えられたのだけれど、断ったので、今回貴族位を貰ったのは、私とルートヴィヒだけだ。


 とは言っても、準男爵の位は、一代限りの貴族位なので私達の子孫には受け継がれない。


 それでも貴族になれたのだ。順調に成り上がっている。


 なのにあまり嬉しくない。


 人を殺して得た貴族位と勲章なのだ。気持ちは複雑だ。


 叙勲式が終わり魔法学院での生活に戻る。


 私達は約一年半もの間休学していたので、本来なら留年になって二年生の筈なんだけど、従軍していた事と、授業を受けなくてもいい程成績が良かった事が加味されて、無事に三年生に進級出来た。



 季節は冬。


 今年の夏は戦争のせいで世界魔法学院大会は開催されなかった。

 今年は個人戦でも優勝しようと思っていたのに残念。


 まぁ、もうすぐ楽しみにしていた冬休みだ。切り替えるとしよう。



 でもその前に期末テストがある。


 従軍していたのだから免除してくれてもいいのにと思ったけど、ソフラ先生はそこまで甘くなかった。


 まぁ、魔法学院で習う事はすべて勉強しているので問題なかったけどね。


 期末テストは筆記も実技も満点を叩き出してやったわ。


 私はもちろん一位。ルートヴィヒとチェルシーも、どちらも満点を叩き出して同率一位だったのであまり目立たなかったけど。



 期末テストも終わり、いよいよ冬休み。


 本来なら交換留学生のチェルシーは、二年生の終わり時にヤーバル王国へと帰る予定だったのだけど、従軍していたのを考慮してもらい、シュライゼム魔法学院で卒業を迎える事になった。

 なので冬休みもチェルシーと一緒に過ごせる。

  

 久しぶりにゆっくりできる。


 ルートヴィヒやセシルは光迅流道場に通い稽古。


 戦争であれだけ剣を振っていたのに変わらず稽古とは真面目なものだ。


 クルトは戦争の後始末を王宮で行っているらしい。


 私は、ローナやチェルシーと買い物をしたり、スイーツを食べたりと王都巡りを楽しんでいる。


 だけど、チェルシーと共にイルティミナに魔法を教えてもらってもいる。

 イルティミナがヨルバウム帝国に居るのは、皇帝と二年間食客になる約束をしたからだ。


 それも来年の六月までだ。


 来年の六月になったらチェルシーと共に魔法大国ガラルホルンに向かうらしい。


 煩わしいと思っていたイルティミナも居なくなると分かれば寂しい。


 来年の六月までに色々な魔法を教えてもらわなくちゃ!!


 そう心に決めて今日も魔法の訓練を行う。



 

           ◆◆◆



 季節は初春。


 雪が溶け始めた頃、僕達は魔法学院を卒業した。


 十歳になったステラが首席で卒業し、可愛いドヤ顔をしていた事や、僕達の卒業する姿を見てソフラ先生が号泣していたのが思い出として残っている。



 卒業後の進路は、ステラは宮廷魔導師。僕とセシルは騎士になる事も考えたけど、ステラが卒業したらダンジョン巡りをしたいと言っていたので、冒険者になる事にした。


 ローナは救護兵をしていた経験をいかして、王都の救護院で働く事になった。


 クルトは王宮で政務をこなす毎日になるそうだ。


 クルトの取り巻きだったカイルとゼルバは近衛騎士を目指す為に騎士学校へと通うらしい。


 チェルシーはイルティミナ先生について行くらしいので六月になったらお別れだ。




 魔法学院の寮を出た僕とセシルとステラとローナは、王都の片隅にある安い一軒家を借りて共同生活を開始した。


 六月まではヨルバウム帝国に居るイルティミナ先生とチェルシーも住みついている。

  

 宮廷魔導師となったステラだけど、宮廷魔導師としての仕事は他の宮廷魔導師で足りているらしい。自由に動いていいと上司のマルタに言われたらしく、まずはヨルバウム帝国にあるダンジョンに潜るつもりだ。


 ユルゲイトに言われた、自分の事が知りたければダンジョンにあるダンジョンコアを集めろという言葉が気になっているのだろう。


 ユルゲイトの罠の可能性もあるけど、ステラは自分の事が知りたいらしい。

 その為にいくつものダンジョンに潜るつもりなのだ。


 ならば僕はステラの側に居て守るだけだ。


 僕達はダンジョンに潜る為の準備を始める。

 

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