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第九話 VS連合軍③


 工作部隊が地下道を土魔法で作り始めた。


 同時にヨルバウム帝国東軍は、ワナゼンダ国王都ナクルムを包囲して連合軍との戦いを開始し、イルティミナは王都ナクルムの防壁の上へと飛び、敵の要の一人である傭兵王バーン·マグナスを誘い出す事に成功した。


 防壁の上で化け物同士の戦いが始まった。



 その隙に私達は工作部隊の魔術士達が掘り進めている地下道を進んでいく。


 地上から兵士の怒号や、魔法や大砲の炸裂音が聴こえる。


 今頃、味方兵士達は敵の攻撃を必死に耐えているはずだ。


 囮役を買って出てくれたクルト達の為にも早く行かねば。


 工作部隊の頑張りにより王都ナクルム王城の下へとやって来た。


 土魔法で穴を開け、誰も居ない事を確認して王城の中へと進入する。


 「国王捕縛は私とウリス君、チェルシー君で行う。ルートヴィヒ、セシル、ステラ君は、王城から出て敵司令官の無力化と門の解錠を頼む」


 「わかりました、お気を付けて」


 「ルートヴィヒ、そちらもね」


 メルトさん、ウリス先輩、チェルシーは王城の二階へと上がっていく。


 私達は王城の大きな扉から出て、衛兵を瞬時に倒し、王都ナクルムの内側から門を解錠する為に移動する。


 王都ナクルムの住民は建物の中に入っているみたいで外には敵兵士しかいない。

 これなら少しは戦いやすくなりそうだ。


 「僕とセシルで先行するから、ステラには後方からの援護を頼むよ」


 「うん、わかった。まかせて」


 出来るだけ気付かれないように門まで辿り着きたい。


 潜みながら先へと進むと、防壁の上からヨルバウム帝国軍に弓や大砲、魔法で攻撃している兵士達を後方から指揮している敵の司令官らしき人物を発見した。


 あれが敵の司令官であり、軍師のラライド·セプシアンか。

 屈強な兵士達を周囲に置き、自分の守りを固めている。


 「あれでは捕縛は無理ですね。僕がラライドを斬ります。ステラは援護を。セシルは門の解錠を頼みます」


 「「了解!!」」


 セシルは雷迅化し、門に向かって駆ける。

 敵兵士達はセシルの動きが疾すぎて誰も気付かない。


 私はルートヴィヒにレヴァンティンのエンチャントをかける。 

 ルートヴィヒは光の如き速さで駆けて剣でラライドの首をとろうとするが、一本の槍に阻まれた。


 「ふぅ〜、危ねぇ危ねぇ。ラライドの旦那、あんたの言った通り潜入者がいやしたぜ」


 ルートヴィヒの斬撃を槍で防いだ無精髭を生やした清潔感の無い男は、ラライドに方に視線を向ける。


 「やはり、来ましたか。最悪の予想が的中してしまいましたね。どうです? 勝てそうですか、マグナス傭兵団副団長アレクセイ·フィラー殿?」


 「いやいや、中々強いよこの少年。これは別料金をいただかないと割に合わないですぜラライドの旦那?」


 「わかりました。払いましょう。それで勝てるのなら」


 「オッケ〜。聞こえたか、ボルゴ!! 死ぬ気で門を守れよ!!」


 「わかった。オレ、門守る」


 アレクセイの大声に、セシルの剣撃を重そうな大槌で受け止めている巨漢の男が答える。


 ルートヴィヒとセシルと打ち合えるなんて。


 まずい。作戦は読まれていた。


 なら王宮は?


 


            ◆◆◆


 ――チェルシー視点。


 王様を探し城内を駆け回っている僕達は、沢山の衛兵と戦いながら先を進んでいる。


 「この状況、読まれてるね」


 メルトさんは兵士達を斬り殺しながら呟く。


 うん、間違いない。この兵士の多さは待ち構えられていたとしか考えられない。


 「どうしますメルト子爵?」


 「このまま兵士を倒しながら進むしかないだろうね」


 「やはりそうなりますか」


 ウリスさんは眉を顰めながら敵兵士達を闇魔法で作った影槍で貫いていく。


 僕も魔法で敵兵士達を殺していく。


 しばらくして豪奢な扉の前に来た。


 扉の前には赤い目で赤黒い肌をした兵士達が。


 厳重に守っているという事はこの先に王様が居る?


 好戦的な兵士達を殺し尽くし、扉を開ける。


 中は広い。おそらく謁見の間だろう。赤い絨毯が敷いてあってその先にはふんぞり返って豪奢な椅子に座っている小太りの中年が。

 恐らくあれがこの国の王だろう。


 王の右横に剣を腰に差した甲冑の男、左隣に杖を持ち、ローブを着た男性が居る。


 「お、お主ら誰に剣を向けていると思っている!? 余はワナゼンダ国国王ペルダ·ワナゼンダであるぞ!!」

 

 小太りの国王は汗をかきながら怒鳴る。


 「失礼。ヨルバウム帝国子爵メルト·オルディアと申します。申し訳ありませんが、御身を拘束させて頂きます」


 メルトさんが剣を構えながら国王に近付こうとすると、国王の右隣に居た男が剣を抜き、メルトさんを睨む。


 「···メルト·オルディアというと、あの光迅流当主か。私はワナゼンダ近衛騎士団長ドレイグ·バスディアンだ。貴殿の相手をさせてもらう」


 メルトさんとドレイグが対峙する横で、国王の左隣の老人が杖を僕とウリスさんに向ける。


 「儂はワナゼンダ国宮廷魔導師長レギヒル·コーシェじゃ。お主らの相手は儂がしよう」


 レギヒルが杖に魔力を溜めていく。


 僕とウリスも魔力を溜めて魔法を発動する。


 レギヒルの放った魔法と僕達が放った魔法がぶつかり合った衝撃で謁見の間が震える。


 同時にメルトさんとドレイグも剣と剣を激しくぶつけ合う。


 王城内、謁見の間で死闘が始まった。


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