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ささいな日常

セミの知らせ

作者: ハトさん

 皆さんは『虫の知らせ』というのをご存じでしょうか? 簡単に言うならば、第六感。予知や予知夢、勘のようなものを指すそうです。

 私はその意味を知るまで、先人達が虫を見て季節や天気等を知る。そのような知らせだと思っていました。

 それで私は先日、昔見たとある夢のことを思い出しました。



 空はとても青く、そして雲ひとつなかった。そんな晴天から差す太陽の光はほのかに暖かかった。木々を見れば紅葉し始めており、沢山の木々を赤く染め上げてました。

 私は、昔通っていた小学校の前に立っていました。気がつけば目の前に父がいました。


 多分いつも通りの他愛ない話を父としていたのでしょう。何を話したのかなんて覚えてはいません。それでも悪くはない時間だったのは間違いありません。


 落葉があちらこちらで舞い躍り、歩けばガサッガサッという音と共に橙や黄、赤など色とりどりで綺麗な絨毯が私を迎え入れます。


 今思っても何故そんな所を歩いていたのかとても疑問に思います。


 木々が生い茂、並ぶ道を私は父と歩いていました。1歩、また1歩と歩いていると、ふとあるものが目に留まりました。


 排水用水路の横にアブラゼミの亡骸を見つけたのです。

 父も見つけたようで、それをみてこう言いました


「もう秋か…」


 その言葉にはどんな感情が、どんな意味が詰まっていたのか私には、私の何倍も生きている父の気持ちは分かりませんでした。それでもそこに沢山の気持ちや思い出がこもっているのはすぐにわかります。


「もう秋だね…」


 セミを見ながら私も続けて言いました。風が吹き、落葉が舞い、綺麗なただの秋景色。


 それを最後にこの夢は終わりました。あまりにも現実のようなその夢に初めは驚き困惑して、父にその夢の事を聞いたこともありました。

 勿論「なんだその夢」と笑われましたけどね。


 ただ、私は『もう秋が来るよ!』という虫の、セミの知らせだと思ったのを今でもよく覚えています。










 その夢を見たのは雪が降る冬の真っ最中だったんですがね。




 おせぇよ!






 PS.数日後、風邪引きました

後書き


初めまして、初作品になります。

お目を通していただき

誠にありがとうございます。


皆さんは夢を見て、どうでも良い内容なのに異様に覚えているなんてことはありませんか?


今回は昔見た夢を思い出して書き連ねてみました。


こういうしょうもない物語を読んでクスッとしてくれたら嬉しいです。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最後のオチが楽しかったです。 [一言] 夢は不思議ですよね。意外と、この星のどこかの誰かに心でつながっているのかもしれないな、と思います。
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