突然の告白
僕は今大変な状況にいる。……………と思う。
「あの、ちょっとどこ見てんの?」
目の前には、明るい、恐らく春休みに染めたのであろう金髪の美少女。しかも、決めつけは良くないが、クラスの男子の間では男をとっかえひっかえして遊んでいるともっぱら噂の彼女である。
「えっと……………すみません。良く聞こえなかったのでもう一度言ってもらえないか…………な?」
「…あんまり何度も言わせないで欲しいんだけど。……………付き合って。」
「はい?」
「だぁかぁらーーー、私と付き合って!」
『ツキアッテ』……………うん?まて、累。これは恐らく男女の恋愛的なそのものでは無い。そういう意味に受け取ると痛い目に合うやつだ。うん。高校一年生の4月の時点でスクールカーストの最下位になることは無いにしろ、黒歴史は決定的だ。……………かと言って掃除当番だから手伝えという意味かもしれないし、もしかしたらもしかすると犯罪の片棒をかつぐ類いのものかもしれない。どういう意図なのか彼女に確認する必要があるぞ。累よ。
「それは、どういう類いのものでスか……………?」
「この状況で付き合うって言ったら一つしかないじゃん!」
「……………………?」
思わず小首を傾げる。
あれ?何だか彼女が小刻みに震えている。これは怒っている。大事なことだもう一度。怒っている。これは早急に対処する必要がある。
「あの……………」
「私はっ、あんたの事が好きなのっ!分かる⁈だからっ、付き合えって言ってんのっ。」
透き通るような真っ白の肌を真っ赤にして怒鳴っている。
「へ……………」
「で?返事はっ?」
僕の胸倉を掴んで叫んだ。睫毛がバサバサと付いている猫の様なつり目の大きな目が大迫力にこちらを見つめた。殺される。怖すぎて声が出ない。しかし、ここで黙り込んだら、三年間、彼女のパーリーピーポー軍団によって真っ暗になる可能性もあるのだ。何としてでも声を出さなければ……………頑張れっ、息を吸い込むんだ。累よ!
「ひゃ……………ひゃい。」
しまった……………「はい。」って言っちゃった……………ゴンタロウ(ハムスター:享年三才♂)助けて……………
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ご拝読有難うございました。ブックマーク・評価よろしくお願いいたします。第一話は短めとなったおります。↓に登場人物紹介が有りますので、こちらも是非拝読下さい。
小澤 累 16歳 高校一年生
・陽正高等学校。
・冷静。(パリピが近くにいない時を除く。)
・成績は中の下
・容姿は中の上。←清潔感はある。・167㎝。
・口癖「僕は僕。」
・口調が優しい。
・故ゴンタロウをこよなく愛している。
・若干ビビり。
・文系。
由利宮 姫奈 16歳 高校一年生
・陽正高等学校。
・本人曰く「(累に)一目惚れ。」
・アホ毛。
・可愛い←猫の様なつり目の大きな目。色素が薄いため、肌が透き通っており、目も茶色である。
・金髪の髪にツインテール。(バリ染め)。
・ためため口。
・165㎝。(初期)←6月の時点で累を抜かす。
・見た目チャラい。
・成績は累とどっこいどっこい。
・パリピ。
・意外にも理系。