2話 異世界転移
更新はかなりマイペースに行います。リアルも忙しくなってくるので
2話
光が治ると、そこは今までいた教室ではなかった。
「何だここは?」
教会か?
そこに広がっていた景色はまるで結婚式が行われていそうな、立派な教会の様な西洋の建物だった。
「何が起こって」
「やだ、なに」
状況理解しだした生徒達が戸惑いの声を上げ始めた。理解していないものは呆然としている。すると、
「八拳君、何が起こっているのでしょう?」
俺の横には、天之星が困惑した顔をしていた。
「さぁな、わかるわけねーだろ。俺も困惑してんだ」
何だ…ドッキリか?一般人を巻き込んだ大掛かりな…。にしてはあまりにも理解不能過ぎる。
すると突然。
「伝説の魔導師様達の召喚に成功したぞー‼︎‼︎」
男の声がした
そして次々と
『ウォー‼︎‼︎‼︎』
大歓声が起きた。
なんだ、何なだ?魔導師様達?誰の事だ?俺たちのことか?そもそも魔導師って魔法なんかあるわけねーだろ…
突然のことで生徒たち、試験監督者達は呆気をとられている。そして、自分たちを囲む様にたくさんの人影がある。
やべー。この予備校変な宗教団体だったのか?
「ようこそ、おいでなさいました。魔導師様達」
1人の男が笑顔で近づいてきた。
「あなた方は、伝承通りこの世界に召喚されたのです。」
俺たちの混乱がとけていないまま、その男が語り始めた。正直、理解が追いついてないため、ほとんどの話がわからなかった。
簡単にまとめると、この世界に魔王が現れると、異世界から強力な魔法を持った魔導師が40人ほどまとめて召喚され、協力し、平和が訪れる。とかなんとか。その魔導師が俺たちであるという。ありきたりなゲーム設定だと思うが、実際体験するとなると話が違う。よく主人公達は何のためらいもなく引き受けるなと感心してしまうほど理不尽だ。
「異世界転生きたー‼︎‼︎」
生徒の中から1人少しぽっちゃりとした男がいった。
「そうだよ、こんな大学入試とか面倒なことでいっぱいの現実と言う名のクソゲー。そんなのは俺が望む世界じゃない!しかも、究極の魔法ってチート付き?最高じゃん!浪人で人生負け組から勝ち組に‼︎‼︎」
「黙れ!デブ!ふざけんな、異世界転生だ?俺はそんなこと望んでねーんだよ!」
「ヒィ⁉︎」
1人の男がそのぽっちゃりに怒鳴った。
葛城だ
「魔王だ?世界を救えだぁ?しるかそんなもん!さっさと元場所に戻しやがれ!」
「そ、そうよ」
「ふざけるな!」
次々に罵声が飛ぶ。その中には試験監督もいた。
「なにをふざけたことを馬鹿馬鹿しい。その話が本当だったとしても私には妻も子供もいる。さっさと元の場所に戻したまえ」
「すみませんそれができないですよ」
「なんだと」
「魔王を倒さな位限りそれができないのです。魔王は異世界から勇者を召喚されるのを恐れているため、特別な魔法をかけたのです。ですので、あなた方を召喚するのに我々には手一杯でして、帰還させることができないのです。」
「そ、そんな」
「ふざけんじゃねーぞ!」
「いやぁぁ!」
それを聞いた大体の生徒達は絶望、悲観、落胆した。数名の生徒は例外だ。
「異世界転生!そう来なくちゃ」
「現実世界なんてクソからの脱却だ」
「魔法嫌いじゃないです、ファンタジー色の強い世界」
この様な状況に憧れや、現実世界に不満を持った奴は喜び、歓喜した。
八拳はそういった人種とは違う視点で今の状況を見ていた。
「ふざけるな!俺の家族はどうなる⁉︎俺がいない間家族の生活は⁉︎」
試験管の男が今ままで説明をしていた人物に向かって指をさして怒鳴った…
すると
その指先からほんの少しライターぐらいの勢いの炎がでた。
「なっ⁉︎」
この時みんなの動きが止まった
「ほう!これは素晴らしい‼︎詠唱なしで感情だけで炎をだすとわ」
すると、試験監督の感情が落ち着いたと同時に、指先の炎が消えた。
「まずは、ここが魔法が使える世界と信じてもらえたでしょう。そして、普通の人間は、かんじょうの高ぶりで魔法は使えません。まぁ、さっきのは魔法とも呼べませんけど。しかし、それでだけの力を持っているを皆さんは持っているのです。あなた方の純粋の力は一般人とは比べられないほどでしょう。エルフの5倍ほどと言ったとこでしょう。」
「エルフ…」
「エルフはこの世界で1番魔力が多く、強いと言われています。余程のことがなければあなた方は最強です。そして、あなた達が危惧している、元の世界についてですが。そこわ問題ありません。あちらの世界は時間を止めています」
「時間を止めている?」
「左様でございます。ですのであなた達が危惧している様なことはまずないかと。魔王を倒すしか帰る手段がないのです。大変勝手なことだと思いますが、どうか世界をお救いくださいませ。私たちができることは何でも致します」
男が深々と頭を下げた。それに続いて周りにいた多数の人影も頭を下げた。
すると、生徒達からは安堵の様な諦めの様な雰囲気が流れた。その中、八拳だけがその男の顔を睨んでいた。
嘘だな…多分納得いかない輩がいることを想定されていたのだろう。都合が良すぎる。召喚できて元の世界に戻すことができないのは本当だろう。でも、元の時間を止める?そんな芸当ができるのに、元に戻すこたはできないそんなはずはない。そもそも、そんな規格外なことができるならわざわざ、伝説の魔導師様という奴を呼ばなくてもいいはずだ。
「はぁ、つまりは魔王を倒さなけばならなくてはならないってことだろう?」
「やるしかないのか」
「まぁ、死ぬことがないなら」
妥協の考えが出始め、男に話を聞いてゲーム感覚で軽く考え始めたのである。皆、浪人生であり、これから地獄のような一年が始まろうとしていた時に勝ちが確定したゲームの様な人生が用意されたのである。気持ちが傾くのも分からなくはないだろう。天之星と八拳の2人は納得していないのであった。
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まずは魔法の適性を調べるとかで一人一人適性を測る紙に手を置く。そしてその紙に適性内容がスキルの欄に書かれる。例を挙げるなら火属性とかかれる。火属性といってもさらにその中でもわけらえる。火属性ならⅠ、Ⅱ、Ⅲと分けらる。Ⅰが初級魔法、Ⅱが中級魔法、Ⅲなら上級魔法と言った具合だ。火属性Ⅰを持っていても上級魔法がつけない。ここまではありふれた設定だが面白いのは、火属性Ⅲを持っていてもⅠを持っていなければ初級魔法は使えないのである。そして、Ⅰ、II、Ⅲの順で使用する魔力量は比例して大きくなる。つまり、多くの属性の適性を持っていたとしてもⅠしか持っていなければ火力不足だし、Ⅲだけ持っていても魔力不足になる。
あとは、アビリティというのもある。こちらは常時発動型、例を挙げるなら、魔力量が何%増加するとか。こちらはレベルが上がると、自然と発現する。こちらの世界はレベル制だが、HPという概念がない。レベルで上がるのは魔力量のみであり、技の威力などは魔法の熟練度と魔力質で決まる。
「これは素晴らしい!」
ひときわ大きい歓声があがった。
「火属性Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ光属性Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳさらにアビリティに無詠唱これはすごい‼︎」
そこにいたのは、葛城だった。
「なんか凄そうなのはわかったけど、Ⅳって何だ?」
「はい、Ⅳというのは、上級魔法の更に上究極魔法と言われているものでございます。これを使えるのは召喚された魔導師様だけであり、魔導師様の中でもわずかですが、それを2属性も」
「なんか俺最強っぽいな」
葛城は機嫌良さそうにその場を離れた。
そして順番は天之星へ
「これも素晴らしい!」
「え…」
「回復魔法Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、状態異常回復魔法Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、支援魔法Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ更に光属性範囲魔法Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳまで。まるで、聖女の様ですな」
「…どうも」
天之星は無愛想に返す。
そして、俺の番がきた
「さてあなたで最後ですかね、さぁさぁ、この紙に手を置いてください」
別に、規格外じゃなくていい、最強じゃなくていい。無難なもの。他のものを出し抜くとかは思っていない。
そう思いながら、紙にてをかざす。そこに映し出されていたのは、
「スキル…な…なし」
スキルの欄には空白だった。